全豪オープン2010特集 TOP
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2010年大会の見所
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本命なき大会!主役は誰だ?
2010年最初のグランドスラム、全豪オープンがいよいよ開幕する。かつての女王たちの復活、熾烈さを極める王者争いなど、今年も見どころが多い大会になりそうだ。
今年の男子シングルスで注目を集めるのはやはりこの人、世界ランク1位のロジャー・フェデラーだろう。昨年は全仏オープンを制し、念願だったキャリア・グランドスラムを達成すると、続くウィンブルドンでは歴代最多となるグランドスラム通算15勝目を上げ、名実ともに史上最高のプレイヤーという称号を勝ち取った。さらにプライベートでも結婚、そして双子の父親になるなど充実した1年を送り、選手としてだけでなく、人間としても一回り大きくなったフェデラーに注目が集まる。
ストップ・フェデラーの急先鋒といえば、やはりラファエル・ナダルの名が真っ先に思い浮かばれる。昨年の今大会決勝では、フルセットの激闘の末にフェデラーを破りハードコートでは初のメジャータイトルを獲得、オールラウンダーとしてのポテンシャルを証明して見せた。
この他にも、前哨戦でそのフェデラーとナダルをともに破り、タイトルをさらったニコライ・ダビデンコや、昨年のUSオープンで初のグランドスラム優勝を果たしたフアン・マルティン・デル=ポトロ、2008年の今大会覇者であるノヴァーク・ジョコビッチ、さらには怪我から復帰したアンディ・ロディックなど実力者たちも万全の態勢で今大会に臨む。
フェデラーが再び独裁体制を作り上げるのか?それとも新王者が誕生するのか?1戦たりとも見逃せない大会になりそうだ。
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復活した元女王たちに若手が挑む!
女子シングルスで注目を集めるのは、昨年9月に突如ツアーへの復帰を表明したジュスティーヌ・エナンだろう。2008年に世界ランク1位のまま引退し世間を驚かせたエナンだったが、現役復帰を表明した後は積極的にエキシビションに出場すると、世界のトップ選手を次々と撃破、元女王の実力はいまだに健在であることを示した。本格的なツアー復帰となった前哨戦では、いきなり決勝に進出しており、ドロー次第では台風の目になるだろう。
ディフェンディング・チャンピオンとして出場するセリーナ・ウィリアムズにも注目だ。昨シーズンは全豪オープンとウィンブルドンで優勝し女王の座を取り戻すと、ツアー最終戦も制し、その地位を確固たるものにした。前哨戦でも順調な調整をアピールしているだけに、連覇の可能性は高い。
また女子では目覚しい躍進を続けている若手選手にも注目したい。世界ランク4位のキャロリーン・ウォズニアキは、19歳ながらも昨年のUSオープンで決勝まで進出、そのルックスとあいまって人気を集めている。技術もさることながら、昨年のツアー最終戦で見せたように全身が痙攣するまで戦い抜く精神力も持っており、今大会でも活躍が期待される。さらに20歳の若さながらトップ10にいる、ヴィクトリア・アザレンカとアグニエシュカ・ラドワンスカの勢いのあるプレーにも期待したい。
新旧女王たちに加え、その座を虎視眈々と狙う若手スタープレイヤーの参戦など、例年になく華やかなメンバーが集った今年の全豪オープン、真夏のメルボルンで繰り広げられる熱戦を制し、女王の座を勝ち取るのは一体誰だろうか?
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復活したライジング・サンに世界も注目!
日本勢でひときわ大きな存在感を示しているのが、2008年に13年のブランクを経て現役に復帰したクルム伊達公子だ。
「日本の若手に刺激を与えたい」という想いから復帰したクルム伊達であったが、あっという間に日本から飛び出すと、昨年はツアー優勝を果たすなど元世界4位の実力をまざまざと見せてくれた。今シーズンも開幕戦からトップ20選手から勝利を上げるなど、限界知らずの活躍を見せている。日本のアラフォー世代に勇気を与えてくれるクルム伊達公子の勇姿を、その目に焼き付けていただきたい。
第1日
ついに開幕!初日から豪華な顔ぶれが登場!
テニスシーズンの本格的な開幕つげる全豪オープンが今年も開幕する。2010年という新しい10年の幕開けにふさわしい、世界最高峰のテニスプレイヤー達が今年も灼熱のメルボルンで火花を散らす。
今大会は、復活が待ち望まれる錦織圭が出場を見合わせたほか、ベテランの鈴木貴男が予選決勝で敗退しており、日本勢からの出場はクルム伊達公子と森田あゆみのみと日本のファンには少し寂しい顔ぶれとなったが、女子シングルスでは元女王のジャスティーン・エナンが復帰して初となるグランドスラム挑戦など、見どころは盛りだくさんだ。 大会初日は、男女シングルスのボトムハーフ1回戦が行なわれる。 今大会のオープニング・マッチに登場するのは、第14シードのマリア・シャラポワと同胞のマリア・キリレンコとなっている。テニスの実力もさることながら、コートを離れればモデルとしても活動するほどその美貌にも定評がある2人のマリアが、今大会の開幕を華やかに演出してくれるだろう。 センターコート第4試合、今年最初のナイトセッションに登場するのは、男子シングルスのディフェンディング・チャンピオンで第2シードのラファエル・ナダルだ。昨シーズンは全仏オープン以降、怪我に泣かされ世界ランク1位の座をロジャー・フェデラーに明け渡したナダルであるが、前哨戦では怪我の影響を感じさせないパフォーマンスを疲労しており、オフシーズンでしっかりと調整が出来た模様。初戦の相手のピーター・ルクザックは地元オーストラリア出身だが、問題なく1回戦を突破するだろう。 |
第2日
日本勢から森田あゆみ登場!初戦突破なるか?
例年では猛暑の中で行なわれる全豪オープンだが、新しい10年が始まる今年は雨に見舞われ、昼間でも上着が必要なほど肌寒いという、まるでウィンブルドンのような気候の中で今年の開幕を迎えた。 男女シングルス1回戦64試合が予定されていた大会初日、試合が終了したのは半分にも満たない26試合であったにも関わらず、今後の大会の行方を象徴するかのような番狂わせが起きた。2008年以来となる今大会制覇を目指し、万全の態勢でメルボルンに乗り込んできた第14シードのマリア・シャラポワが、同胞で同い年であるマリア・キリレンコに足元をすくわれフルセットで敗戦、実に7年振りとなる初戦敗退となった。 男子シングルスでは、ディフェンディング・チャンピオンで第2シードのラファエル・ナダルが順当に初戦を突破したほか、第4シードのフアン・マルティン・デル=ポトロ、第5シードのアンディ・マレー、そして第6シードのアンディ・ロディックらも初戦を突破した。一方、第13シードのラデック・シュティエパネックが、フルセットの接戦の末にイヴォ・カルロビッチの前に敗退している。 大会2日目は、男女シングルスのトップハーフ1回戦と順延となった試合が行なわれる。 男子シングルスで注目を集めるのが、センターコート第3試合に登場するロジャー・フェデラーだ。生涯グランドスラムの達成、グランドスラム史上最多勝となる15度目のタイトル獲得、そして世界ランク1位の座の奪還など記録尽くしの昨シーズンを過ごしたフェデラーが、今大会のタイトルを獲得してさらなる高みへと進んでいくのかどうか?全世界のテニスファンが気になるところだ。 女子シングルスでは、日本勢から森田あゆみが初戦突破を目指して登場する。対戦するのは第32シードのカルラ・スアレス・ナバロで、昨年の今大会ではヴィーナス・ウィリアムズを2回戦で破り、ベスト8に進出した強豪だ。次代の日本女子を背負う存在になることを期待されている森田は、これまでグランドスラムには6大会に出場しているが、いまだ初戦の壁を突破できていない。今年20歳になる森田が、その壁を打ち砕くことを期待したい。 |
第3日
クルム伊達公子が出陣!
男女シングルス1回戦が行なわれた大会2日目、男子シングルス第1シードのロジャー・フェデラーはイゴール・アンドレエフに第1セットを先取される展開にも冷静さを失わず、貫禄の1回戦突破を決めた。女子シングルスではディフェンディング・チャンピオンのセリーナ・ウィリアムズが快勝で初戦を勝利。前哨戦で痛めたヒザの影響を感じさせないパフォーマンスで、連覇に向けて好調なスタートを切った。 初日に姿を消したマリア・シャラポワに続き、この日もビッグ・ネームが大会から去ることとなった。その波乱の犠牲者は、男子シングルス第8シードのロビン・ソデルリング。昨年の全仏オープンで準優勝に輝き一躍トップ選手の仲間入りを果たしたソデルリングであったが、2セットアップからまさかの逆転負けを喫し、大会から去っている。 大会3日目は、男子シングルスの2回戦、女子シングルスの残りの1回戦と2回戦、そして男女ダブルスの1回戦が予定されている。 男子シングルスで注目なのは、第4シードのフアン・マルティン・デル=ポトロと元トップ10のジェームス・ブレークの1戦だろう。昨年のUSオープンで優勝し、初めてグランドスラムのタイトルホルダーとしてメジャー大会に出場するデル=ポトロが、かつては世界ランク4位にまでなった実力者であるブレークを相手にどういったプレーを見せてくれるのか。世代交代を象徴するような組み合わせとなったこの2回戦、若く勢いに乗るデル=ポトロといえども油断は禁物だ。 女子シングルスでは、第5シードのエレーナ・デメンティエワと復帰したばかりの元女王ジュスティーン・エナンの対戦が早くも2回戦で実現する。かつては7つのグランドスラムタイトルを獲得し、女王としてツアーに君臨していたエナンが突然の引退を発表してからの数ヶ月後の北京五輪で金メダルを獲得したのが、このデメンティエワ。今大会のベストマッチにもなりそうな組み合わせだけに、見逃すことは出来ない。 また、日本勢からはクルム伊達公子が1回戦に登場する。昨年の今大会で予選を突破し、13年ぶりとなるグランドスラム出場を果たしていたクルム伊達。日本女子のトップランカーとして出場する今大会での活躍を期待したい。 この他の試合では、ディフェンディング・チャンピオンのラファエル・ナダルが登場する。相手は75位のルーカス・ラコと格下なだけに、確実に勝っておきたいところだろう。 |
第4日
男子はヒューイット、女子は若手に注目!
男子シングルス2回戦と女子シングルスの1・2回戦が行なわれた大会3日目、日本勢最後の砦としてクルム伊達公子が登場したが、ヤロスヴァーラ・シュウェドワの前にストレートで敗退、この結果、今大会のシングルスのドローから日本勢は姿を消すこととなった。 男子シングルスでは、第5シードのフアン・マルティン・デル=ポトロがジェームス・ブレークとの4時間以上に及んだ死闘を制し3回戦に進出したほか、ラファエル・ナダル、アンディ・マレー、アンディ・ロディックら上位陣が順当に2回戦を勝利している。 女子シングルスでは、今季から復帰した元女王ジュスティーヌ・エナンが第5シードのエレーナ・デメンティエワを破り、3回戦に進出する活躍を見せている。復帰して間もないエナンにとって、この試合が最初のトップ10からの勝利となった。この他の2回戦では、第2シードのディナーラ・サフィーナや第3シードのスヴェトラナ・クズネツォワなどが勝ち進み、上位陣に波乱はなかった。また1回戦では、第4シードのキャロリーン・ウォズニアキ、第7シードのヴィクトリア・アザレンカのトップ10の若手選手達が快勝で2回戦進出を決めた。 大会4日目は、引き続き男子シングルスの2回戦、女子シングルスの2回戦、そして男女ダブルスの1回戦が予定されている。 男子シングルスで注目を集めているのは、地元期待のレイトン・ヒューイットだ。念願の地元グランドスラム制覇の期待がかかるヒューイットも今年で29歳、今大会がタイトルを獲得する最後のチャンスとも言われているだけに、手堅く勝利したいところだろう。2回戦の相手は、予選決勝で鈴木貴男を下し、本戦出場権を勝ち取っていたドナルド・ヤング。順当に行けば地元ファンが喜ぶ姿を見ることが出来るだろう。 女子シングルスでは、第4シードのウォズニアキ、第7シードのアザレンカ、そして第10シードのアグニエシュカ・ラドワンスカと、注目を集める若手選手が登場する。ウィリアムズ姉妹やクレイステルスとエナンのベルギーコンビなどベテラン勢が注目を集める今大会だが、世代交代のチャンスを虎視眈々と狙う彼女達にも注目したい。 この他の試合では、女子ダブルス1回戦にクルム伊達とヤユク・バスキのペアが登場する。39歳同士のペアが対戦するのは、第10シードのS・ミルザとビルヒニア・ルアノ=パスクアル。相手は格上だが、ベテランの技術での番狂わせに期待したい。 |
第5日
大会5日目の見どころを表示します。
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第6日
上位進出のサバイバルを勝ち抜くのは?
ボトムハーフの男女シングルス3回戦が行なわれた大会5日目、上位陣に波乱はなかったものの、女子シングルスで優勝候補と目されていたキム・クレイステルスが第19シードのナディア・ペトロワに1ゲームしか奪えず敗退、大会を去ることとなった。 男子シングルスでは、ディフェンディング・チャンピオンのナダルをはじめ、第5シードのアンディ・マレーら上位陣が危なげなく勝利、それぞれ4回戦に進出するなどほぼ下馬評どおりの結果となっている。 大会6日目は、トップハーフの男女シングルス3回戦、そして男女ダブルスの2回戦が予定されている。またミックスダブルスの1回戦も行なわれる。 男子シングルスでは、地元の英雄レイトン・ヒューイットがマルコス・バグダティスと2年ぶりの大戦を行なう。2008年にも3回戦で対戦した両者は、5時間近くもの熱戦を繰り広げ、試合が終了した時には明け方の4時を回っていた。このときの対戦は、今大会史上最も遅い時間に終わった試合として大会の記録に刻まれている。「今回はもう少し早く終わりたい。」と試合前に語ったヒューイットが、地元の利を活かしてバグダティスを破ることが出来るのか? 女子シングルスでは、第4シードのキャロリーン・ウォズニアキが第29シードのシャハール・ペアと対戦する。昨年のUSオープンで決勝に進出したウォズニアキにとって今大会は、好成績を収めることでグランドスラムでも優勝できるポテンシャルを証明できるチャンスでもある。対するペアは、母国イスラエルのパレスチナへの侵攻に対する抗議運動に巻き込まれながらも、3回戦まで勝ちあがる精神力の強さを発揮してきた。お互いに強いメンタルが持ち味なので、技術よりも精神力の戦いになりそうだ。 |
7日目
ベスト8の切符を手にするのは誰だ?
大会7日目は、男女シングルスのボトムハーフ4の回戦、男女ダブルスの3回戦、そしてミックスダブルスの1回戦が予定されているほか、ジュニア部門も開幕を迎える。 男子シングルスでは、第7シードのアンディ・ロディックが第11シードのフェルナンド・ゴンサレスと対戦する。昨年のウィンブルドンで決勝に進出するなど新たな進化を遂げた元王者のロディックであるが、2003年のUSオープン以来、グランドスラムのタイトルからは遠ざかっている。一方のゴンサレスは、2007年の今大会で決勝に進出し一気にブレークを果たすなど今大会とは相性が良い。ロディックのサーブ、ゴンサレスのフォアハンドとお互いに強力な武器を持っているだけに、壮絶な打ち合いが期待される。両者の対戦成績は8勝3敗でロディックがリードしているが、ベスト8に勝ち進むのは果たして? 女子シングルスでは、今大会の開幕前から注目を集めている元女王ジュスティーヌ・エナンが、母国の後輩であるヤニナ・ウィックマイヤーから挑戦を受ける。2008年5月に女王のまま引退し世界に衝撃を与えたエナンであったが、昨年9月に復帰を表明、今大会には主催者推薦での出場ながらも2回戦で第5シードのエレーナ・デメンティエワを破るなど、グランドスラム通算7勝の実力は衰えていないことを証明した。一方のウィックマイヤーは、昨年末にアンチ・ドーピング機構が定める所在の報告を怠ったとして1年間の出場停止処分が科せられたものの、その後の弁明により処分の取り消しを勝ち取っている。その騒動の結果、世界ランク16位ながらも今大会は予選からの出場となっているウィックマイヤーであるが、ここまで這い上がってきた。新旧ベルギー勢対決を制するのは、どちらだろうか? この他の試合では、本日から開幕するジュニアの男子シングルスに第12シードの内山靖崇、女子シングルスに第9シードの石津幸恵が登場する。 |
8日目
シングルスベスト8がついに決定!
大会8日目は、男女シングルスのトップハーフの4回戦、男女ダブルスの3回戦、そしてミックスダブルスの1回戦と2回戦が予定されている。
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第9日
ベスト4への切符を手に入れるのは誰だ?
男女シングルス残りの4回戦が行なわれた大会8日目、ついに頂点を目指す男女8人ずつが決定した。男子では第1シードのロジャー・フェデラーをはじめ、昨年のシーズン最終戦の覇者である第6シードのニコライ・ダビデンコ、2008年の決勝でタイトルを争った第3シードのノヴァーク・ジョコビッチと第10シードのジョー-ウィルフリード・ツォンガら豪華な顔ぶれがベスト8進出を決めた。 一方の女子では、ウィリアムズ姉妹が順当にベスト8入りを決めたものの、優勝候補の一角と見られていた第4シードのキャロリーン・ウォズニアキが第16シードのナ・リーにストレートで敗れる波乱が起きているほか、第7シードのヴィクトリア・アザレンカが第9シードのベラ・ズヴォナレーワを逆転で下し、ベスト8入りを決めている。 大会9日目は、男女シングルスの準々決勝が行われるほか、男子ダブルスの3回戦と準々決勝と女子ダブルスの3回戦と準々決勝、そしてミックスダブルスの2回戦が予定されている。
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第10日
ついにベスト4が決定! 男女シングルス準々決勝が行われた大会9日目、男子では第5シードのアンディ・マレーがラファエル・ナダルを、第14シードのマリン・チリッチがアンディ・ロディックを破り共に今大会では初となるベスト4進出を決めた。またこの結果、男子ボトムハーフからグランドスラムのタイトルホルダーが姿を消すこととなった。 一方の女子シングルスでは、元女王のジュスティーヌ・エナンと鄭潔が準決勝進出を決めている。今大会が復帰後わずか2大会目となるエナンであるが、この日の試合では今大会絶好調のナディア・ペトロワをストレートで退け、ベスト4進出を決めた。一方の鄭潔は、マリア・キリレンコにストレートで快勝、中国勢として初となるベスト4進出の快挙を成し遂げた。 大会10日目は、男女シングルスのトップハーフ準々決勝、男女ダブルスの準々決勝、そしてミックスダブルスの準々決勝が予定されている。また、車いすテニス部門が本日から開幕する。
この他の試合では、今日から開幕する車いすテニス部門に王者・国枝慎吾が登場、斉田悟司との初戦に臨む。 |
第11日
シングルス決勝への切符をかけ激突! 男女シングルス準々決勝が行われた大会10日目、ついに今年最初の頂点を争う男女8人が出揃った。男子シングルスでは、第1シードのロジャー・フェデラーが第6シードのニコライ・ダビデンコを下し、自身が持つグランドスラム準決勝進出の連続記録を「23」に伸ばした。また、ナイトセッションではジョー-ウィルフリード・ツォンガが、第3シードのノヴァーク・ジョコビッチをフルセットで下し、2008年決勝の雪辱を果たした。 女子シングルスでは、第16シードのナ・リーが第6シードのヴィーナス・ウィリアムズを逆転で破り、前日の鄭潔に続く中国勢2人目のベスト4進出を決めた。リーにとっては初めてとなるグランドスラム準決勝進出となるが、史上初となる中国勢同士の決勝も夢ではなくなった。またディフェンディング・チャンピオンであるセリーナ・ウィリアムズは、序盤から第7シードのヴィクトリア・アザレンカに優勢に試合を展開されるも、ここ一番での勝負強さを発揮して鮮やかな逆転でベスト4の座を手に入れた。 大会11日目は、男子シングルスの準決勝1試合、女子シングルスの準決勝2試合が行なわれるほか、男女ダブルスの準決勝が予定されている。
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第12日
王者か?若き挑戦者か? 男女シングルス準決勝が行なわれた大会11日目、男子では第5シードのアンディ・マレーが自身2度目となるグランドスラム決勝への進出を決めた。4回戦でフアン・マルティン・デル=ポトロ、準々決勝ではアンディ・ロディックという強豪を立て続けにフルセットで破ってきたマリン・チリッチであったが、ハードコート最強の呼び声もあるマレーの前に力尽きた。 女子シングルスでは、第1シードのセリーナ・ウィリアムズと元女王のジュスティーヌ・エナンが頂点を争うこととなった。第7シードのヴィクトリア・アゼレンカを逆転で下しベスト4進出を決めていたセリーナは、第16シードのナ・リーに執拗に食い下がられたものの、最後の最後で振り切り、2年連続となる決勝に進出。タイトル防衛に王手をかけた。一方のエナンは、ノーシードから勝ち上がってきた鄭潔をわずか51分で一蹴、自らも「完璧」と形容する試合内容でセリーナの待つ決勝に勝ち進んだ。 大会12日目は、男子シングルスの準決勝1試合、女子ダブルスの決勝が行なわれるほか、ミックスダブルスの準決勝が予定されている。
元王者レイトン・ヒューイット、第6シードのニコライ・ダビデンコという難敵に対し快勝でここまで勝ち進んできたフェデラーに対し、ツォンガは4回戦、準々決勝と連続でフルセットの試合を乗り越えてきた。ツアー随一といわれる身体能力を誇るツォンガといえども、疲れの残る体で王者の相手は厳しいところだが、接戦を制した勢いは侮れない。 この他の試合では、車いす部門の男子ダブルスで第2シードの国枝慎吾が大会4連覇に挑戦する。 |
第13日
女子シングルスの頂点がついに決定! 男子シングルス準決勝が行なわれた大会12日目、王者ロジャー・フェデラーが2008年のファイナリストであるジョー-ウィルフリード・ツォンガをストレートで下し、アンディ・マレーが待つ決勝の舞台へ勝ち進んだ。この日の王者は圧巻だった。フルセットマッチの連戦の疲れが残るツォンガが相手であったということを差し引いても、全く相手にチャンスを与えないプレーを見せた王者が、昨年の決勝で失ったものを取り返すことを予感させるに十分なパフォーマンスであった。 大会13日目は、女子シングルスの決勝と男子ダブルスの決勝がナイトセッションで予定されている。また、車いすテニス部門のシングルス決勝も行なわれる。
この他の試合では、車いす部門の男子シングルス決勝に日本が誇る絶対王者、国枝慎吾が登場する。2007年からは出場したグランドスラム全てでタイトルを獲得している国枝が、また一つ勲章を増やすことに期待したい。 |
第14日
頂上決戦を制するのはフェデラーかマレーか? 女子シングルス決勝が行なわれた大会13日目、ディフェンディング・チャンピオンで第1シードのセリーナ・ウィリアムズが、20ヶ月ぶりのカムバックながらグランドスラム決勝進出を遂げていた元女王ジュスティーヌ・エナンをフルセットで下し、大会2連覇を達成した。 また女子シングルス決勝に続いて行なわれた男子ダブルス決勝では、ボブ・ブライアンとマイク・ブライアンのブライアン兄弟が今大会通算4度目の優勝となる2連覇を達成している。 大会最終日の今日は、男子シングルスの決勝とミックスダブルスの決勝が行なわれる。
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全豪オープン2009 総括
総括 王者はやはり王者だった。大会前はさまざまな憶測のもと、数々の優勝候補が挙げられていたが、終わってみればロジャー・フェデラーが自身の持つグランドスラム最多勝利記録を16に伸ばすことになっただけであった。ディフェンディング・チャンピオンのラファエル・ナダルを破り、2度目となる王者への挑戦権を得ていたアンディ・マレーであったが、再び「勝利の方程式」を手に入れたマエストロの前に砕け散った。なおグランドスラムでは2002年のウィンブルドン以降、フェデラーかフェデラーに勝った選手がタイトルを獲得している。
女子ダブルスではヴィーナスとセリーナのウィリアムズ姉妹が第1シードのカーラ・ブラック/リーゼル・フーバー組をストレートで破り、見事2連覇を達成した。シングルスでも連覇を達成しているセリーナは、2年連続2冠達成の快挙となった。 ミックスダブルスではカーラ・ブラック/リーンダー・パエス組がペアとして2個目となるミックスダブルスのタイトルを獲得している。36歳のパエスが年齢を感じさせない機敏な動きをネット際で見せれば、30歳のブラックが定評のある安定感で試合を作り、挑戦者たちを圧倒した。
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