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【GEEK通信】「黄金スペックを変えてしまうかも、エンブレム110、120の完成度の高さにびっくり」

■テニスGEEK通信(TENNIS GEEK NEWS)とは テニスギアの「モノ」や「コト」を、深堀し、マニアックに、そしてGEEK(ヲタク)にお届けするコラムです。 ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。 テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。

軽量、デカラケ、厚ラケの三つの条件を満たすラケットは、各メーカーから数機種発売されていますが、黄金スペックの様に、次から次へとニューモデルが発売されることはなく、定番モデルとして長く続いているモデルが多いのです。





現在私が使用しているマイラケは、スノワートのビタス115とスリクソンのレヴォCS10.0で、スノワートのモデルチェンジサイクルは5年で、レヴォCS10.0に至っては10数年ほぼ性能が変わらないマイナーチェンジを繰り返しています。

ラケットの性能には満足していますが、どんな競技でも、道具の進化はしていくものです。

特に、「軽い」「よく飛ぶ」「手にこない」など、その競技を簡単にする道具は、どんな競技でも開発競争が行われています。

テニスラケットも軽量、デカラケ、厚ラケが進化することで、黄金スペックも進化していくのです。

どういうことかというと、30年前は90平方インチ330gが黄金スペックでした。(この頃はまだ、黄金スペックと言う言葉はありませんでした)

デカラケブーム、厚ラケブーム、チタン軽量ブームがやってくると、今まで普通だった90平方インチは小さく感じるようになり、今まで普通だった330gは重たく感じるようになったのです。

そして100平方インチ、300gが普通になり、黄金スペックとして、みんなが使うようになったのです。

もし、115平方インチ以上で250g以下のラケットが選手が使えるラケットとして存在したならば、きっと 105平方インチ、280gくらいが黄金スペックとして落ち着くのではないでしょうか。

現状では大きい面積で軽量タイプのラケットは、女性やベテラン向けのラケットしかなく、ハードヒットする若者には到底使いこなすことはできないのです。



プリンスから、エンブレム120とエンブレム110の最新モデルが発売されます。 前作からのモデルチェンジなのですが、マイナーチェンジではなく、相当変更されていると開発者からは聞いています。

期待を込めて試打していきます。



エンブレム120はフェース面積120平方インチ、ウエイト245gの最大面積、最軽量(メジャーメーカーの中で)のラケットです。

前作の時に、レヴォCS10.0とエンブレム120と悩み散々試打したのですが、最終的に打球感、打球音でレヴォCS10.0に軍配はあがり、マイラケとなったのですが、私にとってエンブレム120も選択肢の大きな一つでした。

新しくなったエンブレム120の第一印象は、「カッコイイ」です。



パールホワイトと言うのでしょうか、光輝くような真っ白とフェース内側がシルバーで高級感が漂います。 また、前作は頭でっかちに見えましたが、今作はバランスが取れているように見えます。

カラーリングのせいだけではなく、グリップ部分が長くなっています。



前作は明らかに、ダブルハンドのプレーヤーには短すぎるグリップでした。 ダブルスのゲームをしながら、試打をしたのですが、前作のマイナスポイントであった太鼓を叩くような音はなくなっており、気持ち良い打球感、打球音に変わっていました。

レヴォCS10.0もそうなのですが、フェース面積の大きいラケット、縦ストリングの長いラケットは、ストリングが震えるのか共鳴するのか原因はわかりませんが振動の余韻が多いように感じます。

そのようなマイナス要因がある中、かなり改良されているようでした。

サービスの威力、ボレーのしやすさは特筆するものです。120平方インチのフェース面積は、振りづらそうに感じますが、245gと超軽量がそれを打ち消していて、スライス系のボールはバウンド後の曲がりが凄く、アドコートからセンターに打ったスライスサービスは効果的でした。ボレーはカンタン。振らずに、少しスライス回転を入れるだけで、良いボレーになってしまいます。ストロークも良かったのですが、たまに暴発してバックアウトしてしまいます。

次に試打したのが、エンブレム110です。



ウエイトは255gで、長さは27インチとなっています。これは、びっくり!相当良い感じです。

良いところは、エンブレム120とほぼ同じですが、ストロークの安定感が抜群です。特に良かったのが、突き球が浮かずに何球でも続けられることです。デカラケにありがちな、振動も気にならず、軽量ラケットにありがちな、面ブレもありません。

通常、試打をしながら1試合使うのですが、あまりの気持ち良さに、最後までマイラケに持ち替えることなく使い続けてしまいました。エンブレム110欲しいです。

エンブレムに張られていたストリングもかなり良かったようで、相乗効果が良い結果を生んだようです。

ストリングに関してはマルチフィラメントなんですが、反発力がモノフィラメント並みに良く、スナップバックがポリエステルに近い感じでした。

張られていたストリングは、「エンブレムタッチSF」という新製品で、シリコンコーティングされた滑りを良くしたマルチフィラメントです。





エンブレム110は、決して女性、年配者だけのラケットではありません。 ダブルスを極めたい上級者にも認められるラケットになる可能性を秘めています。



ベテランJOPに参戦している方、是非検討してみてください。

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(2020年11月12日12時29分)

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