tennis365.netは10月某日に都内で、ジュニアテニスで世界を転戦し、1年のうち約半分を海外で過ごしている宮澤紗希乃にインタビューすることができた。
宮澤は今年、13歳を迎える中学1年生。インタビューした時点ではまだ誕生日にいたっておらず、12歳だった。
テニスを始めたのは4歳ごろで、きっかけは公園で見たテニス。「楽しそうだなって思って、やってみたいって言いました」宮澤は両親にテニスへの関心を告げ、地元である茨城県つくば市でテニスを始めた。
「やっぱり楽しかった」と回想する最初のプレーから早4年。7歳か8歳ごろから大会に出始めたが、勝利することがうれしく、それがモチベーションに繋がった。当時から月に一回程度、福岡県に住む現在のコーチ(松島徹氏)のもとで練習をしていたが、コーチが2021年に千葉県の白子町にできる『ノアテニスアカデミー千葉白子』に所属するタイミングで、母親とともにつくばから引っ越した。父親は現在もつくばに暮らしている。
試合中の宮澤紗希乃(画像提供:Emilio Sanchez Academy)
1年の半分ほどを海外の遠征にあてている宮澤は、大会でも14歳以下の部にエントリーし、体格が自身より大きい選手と切磋琢磨している。
「体格差とか身長差とかもあって、パワーで押し切ることが難しいので、技術で戦えるようにやっています」
将来、プロになったときも必ず体格では海外選手に勝てない。そのため、ジュニア時代から自身より大きな選手と対戦し、戦い方のテクニックを磨いている段階だ。
「世界で頑張っていきたいと思っていて、世界で頑張るためにはとりあえず世界の試合に出て、自分のレベルを上げていきたいと思ったからです」宮澤は、声はそれほど大きくないものの、芯を持ち、確固たる決意をもって話してくれた。
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以下は一問一答となる。
Q,憧れの選手は?
A,ムチョバさん。自分のテニスと似ていて、そのなかでもかっこいいテニスをしていてすごい憧れになりました。(K・ムチョバ(チェコ))
Q,得意なプレーは?
A,ボレーです。ラリーからもですし、サーブ&ボレーもです。ほかの選手がストロークでやる部分を私はボレーをしていたので、ストロークは苦手なんですけど、ボレーは得意です。
Q,伸ばしていきたいプレーは?
A,ボレーは土台が大切なんですけど、今は苦手なストロークを伸ばしていって、ボレーを使えるようにしていきたいです。
Q,メンタルは強い?
A,強くないです。でも、楽しいので、多少緊張していても大丈夫です(笑)。
Q,よく見る選手、アイドルは?
A,シナー選手とフェデラー選手です。女子だとクヴィトバ選手です。
Q,次の遠征は?
A,11月にアメリカに行きます。IMGの大会とオレンジボウルがあるんですけど、そこで成績を残したいです。多分14歳で出ると思います。
Q,得意なサーフェスは?
A,クレーが苦手で、ハードとか芝の方が得意です。自分は攻めるタイプだと思うんですけど、クレーだと球が返ってきちゃうんですよね(笑)。ハードだとライジングでいけるので。ストロークだけじゃなくて、スライスとかも使って相手の球を甘くしたりして、攻めていきたいです。
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インタビューの最後、宮澤は最終的なテニス選手としての目標について答えてくれた。
「四大大会で活躍できたらいいなと思っています」
13歳となった宮澤紗希乃。今後、テニスファンはその名前を目にすることが増えるはずだ。
<宮澤紗希乃、過去2年間の主な戦績>
• 2023年、OPEN SUPER 12 Auray 12&U Category 1 (France) 準優勝(11歳)
• 2023年、Open Stade Français 14&U Category 1 (France) 準決勝進出(11歳)
• 2023年、Junior Orange Bowl International Championships 12&U Level 2 (Florida) 3位(12歳)
• 2024年、Les Petits As Mondial Lacoste 14&U Super Category (France) Consolation優勝(12歳)
• 2024年、Open Stade Français 14&U Category 1 (France) 準優勝(12歳)
• 2024年、Antonio Hernández Cup 14&U Category(Spain) 優勝(12歳)
試合中の宮澤紗希乃(画像提供:Emilio Sanchez Academy)