テニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)は20日に男子シングルス予選1回戦が行われ、今季での引退を表明している予選第11シードのD・ティーム(オーストリア)が世界ランク228位のF・アガメノーネ(イタリア)を3-6, 6-3, 6-2の逆転で破り予選2回戦進出を果たすとともに、自身最後の全仏オープンで本戦入りに一歩前進した。試合後にティームは「もうあのレベルには戻れないとわかったんだ」と引退を決意した理由を語った。
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今大会の予選は20日~24日の5日間で行われ、3試合に勝利すると26日に開幕する本戦に出場することができる。
30歳で現在世界ランク131位のティームはツアー17勝をあげており、2020年には全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)を制覇。
さらに全仏オープンでは2度、全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)では1度の準優勝も経験しており、世界ランキングは最高3位を記録している。
そのティームは今月10日に今季での引退を表明。自身最後の出場となる全仏オープンには予選から出場することとなったなか、1回戦でフルセットの熱戦を制したあと、試合後に会見に登場。全仏オープン公式サイトにはコメントが掲載されている。
「とてもタフなことだけど、今年の初めか、全豪オープンの後に、もう1度調子を取り戻そうと頑張ったんだ。そして結果的に、もうあのレベルには戻れないとわかったんだ」
「であれば、最後の1年を楽しんで、プロテニスプレーヤーとしての幕を閉じようと思った。人生の終わりじゃない。何か新しいエキサイティングなことが起こることを願っている。そうだね、僕は今その過程にいるんだと思う」
全仏オープンでは2016年と2017年に4強、2018年と2019年に準優勝、2020年にベスト8と5年連続で結果を出してきたティーム。会見の最後には全仏オープンへの思いを語った。
「5年連続で準々決勝、準決勝、決勝と勝ち進んできたことは、素晴らしいことだと思う。このローラン・ギャロスで、僕はいつも1年のピークを迎えることができたんだ。このことは、いつまでも心に留めておきたい。僕はこの大会と素晴らしい関係を持っている。ジュニアの頃からたくさんの素晴らしい思い出を与えてくれたからね」
勝利したティームは予選2回戦で世界ランク156位のO・ヴィルタネン(フィンランド)と対戦する。ヴィルタネンは予選1回戦で同237位のD・スウィーニー(オーストラリア)を下しての勝ち上がり。
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