男子テニスの最終戦Nitto ATPファイナルズ(イタリア/トリノ、室内ハード)は18日、シングルス準決勝が行われ、第3シードの
D・メドベージェフは第4シードの
J・シナー(イタリア)に3-6, 7-6 (7-1), 1-6のフルセットで敗れ、2021年以来2年ぶり3度目の決勝進出とはならなかった。試合後、メドベージェフは「彼らから学び来シーズンはもっと上を目指すつもり」と明かした。
>>【動画】シナー 最終戦初の決勝進出を決めた瞬間、ホームの大歓声に包まれる<<>>最終戦 予選ラウンドロビン 結果<<Nitto ATPファイナルズは今季の獲得ポイント上位8選手が出場するシーズン最後の大会。8選手が4名ずつに分かれ予選ラウンドロビンを戦い、各グループの上位2名が準決勝に駒を進める。
世界ランク3位で27歳のメドベージェフは今大会、第1戦で第5シードの
A・ルブレフ、第2戦で第7シードの
A・ズベレフ(ドイツ)に勝利し、出場8選手のなかで第2戦終了後に唯一となる4強入りを確定。第3戦では第2シードの
C・アルカラス(スペイン)に敗れたもののレッドグループ2位通過を決めた。
この試合の第1セット、第3ゲームで0-40から粘りのプレーでブレークポイントを1度握ったメドベージェフだったが強力なサーブで凌がれる。すると直後の第4ゲーム、今度は40-0からシナーに5ポイントを連取されブレークを許す。最後はメドベージェフのボールがネットにかかった。その後はブレークバックのチャンスを掴めず、先行される。
続く第2セット、19本のウイナーを決めるなど反撃に出るメドベージェフは第8ゲームでブレークチャンスを1度掴むも活かせずタイブレークに突入。それでもメドベージェフは6-3とリードしセットポイントを握ると最後はシナーのミスを誘発し1セットオールに追いつく。
しかし、ファイナルセット、第2ゲームでメドベージェフはショットが大きくなるなどミスが続きブレークポイントを握られると最後はダブルフォルトを犯しブレークを許す。その後ブレークバックのチャンスを掴めず、第6ゲームで2度目のブレークを奪われ、2時間29分の激闘の末に力尽きた。
男子プロテニス協会のATPは公式サイトにメドベージェフのコメントを掲載し「幸せだよ。素晴らしいシーズンだった。トップ10から落ちた時もあったし、浮き沈みがあったのは確かだけどね。でも、その後はすべてがうまくいった。だから今シーズン達成したことには満足している。シナー、アルカラス、ノヴァーク、彼らはますます良くなっているので僕はそこから学び、来シーズンはもっと上を目指すつもり。トップに留まりたいなら、絶え間なく改善しなければならないんだ」と語った。
また、メドベージェフは対戦相手のシナーについては次のように称賛した。
「正直言って、とても感心している。彼はあまりミスをしないし、よく走る。イージーボールを与えるとコート上を動かされるように感じる。ボレーもうまいし、サーブもかなり上達している。もし、彼がここ最近のようなプレーを常にすればグランドスラムで優勝し、世界1位になるだろう。現時点で彼はとても優れているよ」
最後に今大会で2023年シーズンを終えたメドベージェフは「今年は妻と島へ行く予定。4、5年ぶりかな。あまりすることがないから、彼女はそんなに好きではないようだけどね。でも多忙なシーズンを終えた僕にとってはそれが最適だよ。大好きなんだ(笑)」とし来シーズンについては次のように明かした。
「多分、(来季序盤は)全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)しかプレーするつもりはない。いつもより休暇を多くとってオフシーズンの時間を増やし、いきなりグランドスラムに出場するけど、それは僕にとって新しいことになるだろうね」
なお、勝利したシナーは決勝で第1シードのジョコビッチと対戦する。ジョコビッチは準決勝で第2シードのアルカラスを6-3, 6-2のストレートで下しての勝ち上がり。
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