男子テニスで世界ランク52位の
G・モンフィス(フランス)は22日に公式ブログを更新。「夢と目標の違い」をテーマに自身の価値観をつづっている。
36歳で自己最高6位の世界ランクを記録しているモンフィスは今季、開幕戦のアデレード国際1(オーストラリア/アデレード、ハード、ATP250)で優勝を飾りスタート。全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)ではベスト8に進出するなど幸先の良い出だしを見せていた。
しかし、3月ごろから負傷によりツアー離脱と復帰を繰り返すと、右足のけがの影響で全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)などを欠場。その後は大会に復帰したものの、途中棄権などもあり思ったような成果をあげることはできなかった。
プライベートでは2021年に結婚した女子テニスの
E・スイトリナ(ウクライナ)との間に10月に第一子が誕生。しかし、スイトリナが妊娠中の2月、母国ウクライナが隣国ロシアの侵攻にあい、そこから継続的な支援活動を行うなど1年を通して不安定な生活を送った。
モンフィスは22日、「Let the dreamers dream」という題でブログを更新。「夢と目標」について思いをつづっている。
「プロスポーツ選手が『大きな夢を持て!』と言うのは少し陳腐に聞こえるかもしれない。でも、夢を持つことの本当の意味や、大きな夢を持つ人が各国でどう扱われるかという問題は、僕が人生を通してよく考えてきたことのひとつなんだ。そこで、休暇に入る前にこの問題について僕の考えを少し紹介し、みんなの考えを聞きたいと思う」
「みんなはどうかわからないけど、僕は、ある国では夢を見ることが許されないと感じることがある。目標を設定することはできる。でも、夢は?そうでもないんだ」
「説明しよう。僕にとって『夢を持つこと』と『目標を持つこと』は同じではない。その違いは微妙だけど、どちらなのかを見極めるには、以前トニー・パーカー(フランスの元プロバスケットボール選手)と交わした会話から考える。彼は『夢を語って笑われないなら、それは十分に大きいものではない』と言ったんだ」
「目標は達成するために多くのハードワークを必要とするかもしれないけど、大抵は合理的で達成可能、計画可能なもの。一方、夢はありえないもの、無理なもの、非現実的なものだ」
「フランスでは『非現実的』であることを敬遠する傾向があるように思う。でも、それはよくわかる。じゃあ、なぜわざわざ夢を持つのか?今期待しないほうが、後でがっかりすることが少ないと思うよね。だから子どもが『月に行きたい!』『ワールドカップで優勝したい!』と言い出したら、僕らはまず『どんなに大変か』『どんなに難しいか』『統計的に言って、そんな人はほとんどいないよ』『そんなことより数学の宿題に集中しなさい』と言う」
「たぶん、それは僕ら自身の恐れであり、僕ら自身の限界なんだろうけど、なぜか僕らは夢想家を現実に引き戻すために、この先のすべての障害について『警告』する必要を感じているんだ」
「けど、ここでおかしなことを考える。夢見る人にはちゃんと夢を見させたらどうだろうか?もし、その夢が現実にならなかったら?[でも僕は、特に若い人たちが大きな夢を持つことは本当に重要なことだと思っているけどね]」
「安全な場所にいながらいつまでも傍観しているよりは、ゲームの中で傷つく方がいい。それは、その人が本当に好きな人生を追い求める本当の勇気を与えてくれるだろう。僕は幸運にも両親[特に父]から多くの励ましを受けてきたが、それとは別に、僕を本当に助けてくれたことが2つある」
「1つ、周囲の人たちを意識的に選ぶこと。2つ、物事がうまくいかないときに平静を保つこと。まずはやってみることだ。挑戦している間に培った大胆さは、その後の人生に役立つはずだよ」
「もし、あなたがまだ自分の夢(目標ではない)を見つけられずにいるのなら、その答えはおそらく子どもの頃に好きだったことの中にあるはずだ。空想上のドラゴンを倒したり、ベッドにある枕で巨大な砦を作ったりした子どもの頃の情熱が、あなたが好きな活動、価値観、挑戦のヒントになる」
「では最後に。あなたの夢は何ですか?」
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