テニスの全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)は30日、女子シングルス1回戦が行われ、世界ランク80位の
日比野菜緒が同36位の
C・ベリス(アメリカ)を6-3, 4-6, 7-5のフルセットで下し、四大大会初勝利をあげた。試合後の会見では笑顔で「目標達成できた」とコメントした。
>>杉田vsメイヤー1ポイント速報<<>>ダニエル 太郎vsナダル1ポイント速報<<>>全米OP対戦表<<「ファーストセットは彼女(ベリス)が緊張していて簡単に取れたのですが、セカンドセットから立て直してきた。ここ(ファイナルセット)からが勝負だと思って、ポジティブに1試合を戦えた」
この日の第1セット、得意のストロークでベリスからミスを誘った日比野は、第3ゲームでブレークに成功。その後もベリスの強打をかわしてリードを守り、このセットを先取する。
続く第2セット、第1ゲームでいきなりブレークを許した日比野だったが、第2ゲームですぐにブレークバックに成功。しかし、地元の声援を受けるベリスにポイントを先行されてしまい、セットカウント1-1に追いつかれた。
ファイナルセットは第10ゲームでベリスのサービング・フォー・ザ・マッチを迎え崖っぷちに立たされたが、土壇場でブレークバックに成功。さらに第11・第12ゲームを連取し、1時間56分で勝利を手にした。
「もうダメだと思う瞬間もあまりなくて、彼女のいいプレーについていこうとずっと思っていた。今年は相手に関係なく、自分のプレーに集中できるかを(コーチの竹内)映二さんと取り組んできた」
2回戦では、第26シードの
A・コンタベイト(エストニア)と世界ランク37位の
L・サファロバ(チェコ共和国)の勝者と対戦する。
今シーズン、日比野は3月のALYA マレーシア・オープン(マレーシア/クアラルンプール、ハード、インターナショナル)と7月の江西オープン(中国/南昌、ハード、WTAインターナショナル)で準優勝。
四大大会では、全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)、全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)、ウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)の本戦に出場するも、いずれも1回戦で敗れていた。
また、9月11日開幕のジャパンウィメンズオープン(日本/東京、ハード、WTAインターナショナル)を最後に2度目の現役を引退すると発表した46歳の
伊達公子については「あれだけの情熱を持ってテニスに取り組んでいる方は身近では伊達さんしか思い浮かばない。一番尊敬している人であって、目指すべき人だった。伊達さんが引退しても目指すべき選手は変わらずですが、プレーを見れなくなるのは寂しいです」とリスペクトしていた。
その他の日本勢では、
尾崎里紗は予選勝者のD・ラオ(アメリカ)、
奈良くるみは
S・ソリベス=トルモ(スペイン)との1回戦に臨む。
大坂なおみは昨年優勝を飾った
A・ケルバー(ドイツ)を破る金星をあげて2回戦進出を果たしたが、
土居美咲と
江口実沙は初戦で敗れた。
19歳の大坂とケルバーの1回戦については「完璧な試合運びで、ちょっと嫉妬してしまうくらいの内容でした。センターコートでケルバー選手との対戦は緊張してしまう状況。彼女(大坂)はそれを外に出さずにプレーしているところは、すごいと思いました」と話した。
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