女子プロテニス協会のWTAは10日、ドーピング違反により公式戦への出場停止処分を下されている元世界ランク1位の
M・シャラポワ(ロシア)が4月24日から開催のポルシェ・テニス・グランプリ(ドイツ/シュトゥットガルト、レッドクレー、プレミア)から復帰すると大会側が発表したと明かした。
シャラポワは大会からオファーされた主催者推薦を受け入れ、出場停止処分が明ける4月26日に初戦となる1回戦を行うことが公にされた。
昨年の全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)期間中に受けたドーピング検査で、禁止薬物に指定されたメルドニウムの陽性反応が出て以来、シャラポワは初めて公式戦の舞台に立つ。
これまでもシャラポワはポルシェ・テニス・グランプリで好成績を残し、2012年から2014年までは3連覇を達成している。
「自分の大好きな大会の1つで復帰出来るのは、それ以上の嬉しさはない。多くの素晴らしいファンの方々と会えること、そして愛してやまないテニスをすることが待ちきれない」と復帰への思いを語っていた。
2016年6月8日にスポーツ仲裁裁判所(CAS)から出された決まりによると、シャラポワはシュトゥットガルトの大会から復帰出来ることになっていた。このことはテニス反ドーピング・プログラムが定めているルールに従っている。
それによると「出場停止期間が終わってから開催される大会で、そのエントリーの締め切りが出場停止期間中だった場合、例えその時その選手が出場停止期間中であれ、選手はその締め切りまでにエントリー・リクエストを出すことが出来る」と規定されている。
全てのWTA大会のスケジュールは、WTAと大会主催者によって決められており、大会の1回戦が複数日に分かれて行われることは珍しくない。
昨年の3月にCASがシャラポワへ下した判決によると、昨年の全豪オープンのランキングポイントは剥奪されることになっていた。その後は大会へ出場していないため、現在シャラポワはランキングがない。
しかし、過去のグランドスラムのシングルス・チャンピオンや、ツアー最終戦の優勝者らは、制限なく主催者推薦を受けることが出来る。つまりシャラポワもその1人である。
■関連ニュース■
・減刑シャラポワ「嬉しい」・シャラポワ 処分決定の裏側・「シャラポワ引退」発言を撤回