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テニスのグランドスラムであるUSオープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は大会9日目の7日、男子シングルス4回戦が行われ、第8シードのF・ベルダスコ(スペイン)が第10シードのD・フェレール(スペイン)を5-7, 6-7 (8-10), 6-3, 6-3, 7-6 (7-4)の大逆転で下し、ベスト8進出を果たした。
逆転に次ぐ逆転で4時間23分の死闘を制したベルダスコは、準々決勝で第1シードのR・ナダル(スペイン)と対戦する。この日のナイトセッションに登場したナダルは、第23シードのF・ロペス(スペイン)を6-3, 6-4, 6-4のストレートで下し、ベスト8入りを決めている。
ファイナルセットでゲームカウント2-4とリードされたベルダスコは、何とかブレークバックに成功しタイブレークに持ち込むが、ここでも1-4とフェレールにリードを許す。しかし、ここから6ポイントを連取する猛攻で一気にゲームセット、最後はこの試合のベストショットともいうべきランニングフォアでウィナーを決めた。
キャリア2度目となる2セットダウンからの逆転を決めたベルダスコは「ただファイトした。最初の2セットのことを考えすぎず、常にトライし続けたんだ。」と語った。
この試合の模様は、ロッカールームで待機していたナダルとロペスもテレビで観戦しており、デビスカップのチームメイトである2人の対戦の行方を見守っていた。
試合を見終わったナダルは「ベルダスコについてはハッピーだけど、同時にフェレールは気の毒だったね。彼も勝者として相応しかったからね。」と、複雑な心境を述べている。
現在の男子ツアーにおいて、世界ランク1位のナダルを筆頭にトップ25に6人もの選手を送り込んでいるスペイン勢は、間違いなく最大勢力といえる。さらに今大会では、4回戦に勝ち残った16人のうち実に6人がスペイン勢。
第19シードのM・フィッシュ(アメリカ)は「ラファとベルダスコは明らかにスペインでも最高のアスリートだね。サッカーが最大のスポーツなのは間違いないけど、テニスも確かにある。ナダルはスペインが生んだ最高のアスリートかも知れないね。」と述べている。
さらにスペインにとってナダルの出現は、それまで一部の上流階級のスポーツと考えられていたテニスをより一般に普及させ、多くのコートが建設されたことにより、より安価にテニスを楽しめるようになった。より多くのコーチが訓練を受け、さらに多くの選手が集まっており、若い選手達はより明確に成功への道筋をイメージできるようになった。
この日の4回戦でT・ロブレド(スペイン)に7-5, 6-2, 4-6, 6-4で勝利しているM・ヨージニ(ロシア)は「彼らはたくさんのコートを持っているし、良いトレーニング施設もたくさんある。スペイン人にとって、スペインで練習することはそれほど高価なことじゃないように思うよ。ロシアだと、モスクワで練習するのは凄く金のかかることなんだ。みんなが出来るわけじゃない。」と、テニス事情の違いを強調した。
その一方で、かつてテニス王国として名を馳せたアメリカだったが、この日の4回戦で第25シードのS・ワウリンカ(スイス)が第20シードのS・クエリー(アメリカ)を7-6 (11-9), 6-7 (5-7), 7-5, 4-6, 6-4で破った瞬間、今大会のシングルスから姿を消している。
今大会の優勝賞金は170万ドル。
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