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テニスのグランドスラムであるUSオープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は大会6日目の4日、女子シングルスのトップハーフ3回戦が行われ、第1シードのC・ウォズニアキ(デンマーク)、第14シードのM・シャラポワ(ロシア)らが順当に勝ちあがった中、第4シードのJ・ヤンコビッチ(セルビア)が敗退する波乱が起きた。
ここまでの2試合でわずか2ゲームしか落としていないウォズニアキは、強風が吹くこの日も持ち前の堅実さを存分に発揮しY・チャン(台湾)を6-1, 6-0で圧倒、グランドスラム6大会連続となる4回戦進出を決め、初のメジャータイトルに向けまた一歩前進した。
2006年のチャンピオンであるシャラポワは、地元期待の若手であるB・カプラに6-0, 6-0で完勝、今大会では4年振りとなる4回戦進出を果たした。昨年の3回戦ではM・ウダン(アメリカ)に敗れていたシャラポワであったが、この日はカプラの29ポイントに対し59ポイントを獲得するなど、格の違いを見せ付けた。
ウォズニアキとシャラポワは、4回戦でベスト8進出をかけて対戦する。
この日一番の番狂わせとなったのがセンターコート第1試合に組まれたヤンコビッチと第31シードのK・カネピ(エストニア)の試合で、カネピが6-2, 7-6 (7-1)のストレートで勝利、4回戦に進出した。
昨年5月には自己最高となる世界ランク18位までになったカネピであったが、11大会連続で初戦敗退を喫するなどスランプに陥り、1年も経たないうちに140位までランキングも急降下させていた。
「去年はいきなり負けが込んで、自信をなくしましたし何をすれば良いのか分かりませんでした。」とカネピ。
強風のために難しいコンディションだった中、カネピは我慢強いプレーを展開し19本のウィナーを放つと、凡ミスは37本に抑えた。対するヤンコビッチは、13本のウィナーを決めたものの、凡ミスの数は41本に達した。
「攻撃は忘れてはいませんが、以前ほどではありませんし全てのショットでもありません。」と、カネピは我慢強くなったことをアピールした。
今大会では初の4回戦進出を果たしたカネピは、ウィンブルドンには予選から出場しベスト8に進出していた。その後のパレルモ大会では、エストニア人女性としては初となるツアー優勝を飾り、5月から100位以上もランキングを急上昇させている。
世界ランク4位のヤンコビッチは、2008年の今大会で自身唯一のグランドスラム決勝を経験しているが、昨年は2回戦で敗退していた。さらにこの日は、強風に悩まされた。
「サーブが大変でした。トスを上げれば、ボールがどこに行くのか分かりませんでしたし、ボールが全く狙ったところに飛びませんでした。打つ準備をしたとしても、ボールが離れていくのです。コート上は大変な状況でした。しかし、彼女は私よりも良く対処していましたし、今日は彼女の方が優れていました。」と、ヤンコビッチは肩を落とした。
この他の試合の結果は以下の通り。
V・ズヴォナレーワ(ロシア) (7) ○-× A・ドゥルゲル(ルーマニア) (25), 6-2, 7-6 (7-2)
Y・ウィックマイヤー(ベルギー) (15) ○-× P・シュニーダー(スイス), 7-6 (7-5), 3-6, 7-6 (8-6)
D・チブルコワ(スロバキア) ○-× L・ドミンゲス=リノ(スペイン), 6-0, 6-1
A・ペトコビッチ(ドイツ) ○-× S・ポン(中国), (不戦勝)
この日のナイトセッションでは、第11シードのS・クズネツォワ(ロシア)と第23シードのM・キリレンコ(ロシア)の3回戦が予定されている。
今大会の優勝賞金は170万ドル。
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