違反を自己申告し出場停止

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パーセル
画像提供:ゲッティイメージズ

テニスの不正を監視することを目的とした機関、ITIA(国際テニス インテグリティ・エージェンシー)は23日、男子テニスでダブルス世界ランク12位のM・パーセル(オーストラリア)がアンチ・ドーピング規則違反により暫定的な出場停止処分を受けたと発表した。

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今回、ITIAは2022年のウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)と今年の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)の男子ダブルス優勝者である26歳のパーセルが、今月10日に「禁止された方法の使用」に関するアンチ・ドーピング規則違反を自ら申告し出場停止処分を受ける選択をしたと発表。

処分は今月12日から始まり、今後決まる処分の期間まで続く。ITIAは結論が出るまでこれ以上のコメントはしないとしている。

同日にはパーセルが自身のインスタグラムを更新し、今回の経緯を説明。自らITIAに違反を申告したと明かした。

「本日ITIAが発表した通り、私は知らずのうちに許容量100mlを超えるビタミン点滴を受けていたため、暫定的な出場停止処分を自主的に受け入れました」

「先週、私が受けた点滴の量が100mlを超えていたことを示す医療記録をクリニックから受け取るまでは、WADA(世界アンチ・ドーピング機構)の規定と方法に従うためにあらゆる手段を講じてきたと確信していました。しかし、私はプロのアスリートであり、点滴は100ml以下にする必要があると医療クリニックに伝えていたにもかかわらず、記録には点滴が100mlの制限を超えていたことが示されています」

「私は常にすべてがWADAの安全基準を満たしていることを確認するアスリートであることを誇りに思っているので、この知らせは私にとって衝撃的でした。私はこの情報をITIAに自発的に提供し、この状況をすべて過去のものにするためにできる限り透明性を保ってきました。すぐにコートに戻ることを楽しみにしています」

選手は治療目的などの例外を除き、使用物質を問わず、12時間で100mlを超える点滴を受けてはならないと「禁止された方法の使用」に関するアンチ・ドーピング規則に規定されている。

テニス界では今季、男子世界ランク1位のJ・シナー(イタリア)や女子世界ランク2位のI・シフィオンテク(ポーランド)がドーピング検査で陽性反応を示したことが物議を醸した。しかし、この2選手はいずれも暫定的な出場停止処分に対し、規則に従って即座に異議申し立てを申請。過失がなかったことなどが認められ処分は軽いものとなった。

上記2選手は異議申し立てが認められたため、規定により処分が決定するまで発表はなされず、試合出場を続けることができた。今回はパーセルが違反を認めていることから、上記2選手のケースとは異なり、即座に発表がなされ暫定的な出場停止処分が下された。

今回のパーセルのケースは上記2選手とは違反の種類や自己申告であったことが大きく異なるが、事態の行方に注目が集まる。


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