女子テニスツアーのブリスベン国際女子(オーストラリア/ブリスベン、賞金総額22万ドル、ハード)は大会3日目にシングルス2回戦4試合が行われ、結婚を機に引退をし昨年8月に復帰したK・クレイステルス(ベルギー)が、内耳疾患で引退してから復帰を果たした元世界ランク8位のA・モリック(オーストラリア)と対戦し、6-0, 6-3と危なげなく退けベスト8へ駒を進めた。
結婚、出産を終えて昨年にツアー復帰を果たしたクレイステルスは、出場わずか3大会目にしてUSオープンを制する快挙を成し遂げ、今では世界ランク18位と今大会でも堂々の第1シードとして出場している。
一方のモリックは内耳疾患を患い、視力や平衡感覚に異常を来たし治療に専念し復帰するも、2008年8月を最後に一時引退していた。そんな彼女も昨年9月にオーストラリア国内のサーキット大会を中心に復帰を果たし、現在は198位までランキングを上げてきていた。
そんな両者の対戦は、クレイステルスが終始圧倒して試合を運んだ。第1セットはモリックに1ゲームも与えずあっさり先取。続く第2セットでは粘りを見せたモリックだったが実力の差を見せつけられ、1時間ちょうどで終止符が打たれた。準々決勝でクレイステルスは第6シードのA・ウズニアッキ(カナダ)とL・サファロバ(チェコ共和国)の勝者と対戦する。
クレイステルスは、今大会で復帰を果たした同胞のJ・エナン(ベルギー)についてもコメントをしていた。エナンは復帰初戦で、大会第2シードのN・ペトロワ(ロシア)を7-5, 7-5で下し2回戦進出を果たし、順当に勝ち上がると決勝戦でクレイステルスとのベルギー対決が実現し、関係者は期待を寄せている。
「彼女(エナン)は素晴らしい動きをしていた。引退していた選手とは思えなかった。本当に素晴らしいと思う。もちろん、彼女との対戦も最高のチャレンジだと思うけど、それまでにも数多くのトップ選手と対戦しなければならない。トップ選手との試合は明らかに厳しいものになると思うけど、今ではエナンもその一人ね。」とクレイステルスは、エナンを警戒していた。
その他の試合では、元世界ランク1位で第3シードのA・イバノビッチ(セルビア)がT・バシンスキー(スイス)を6-2, 2-6, 6-4で、第7シードのM・シンク(ハンガリー)がB・ザーロバ・ストリツォバ(チェコ共和国)を6-3, 2-6, 6-1で、A・ペトコビッチ(ドイツ)がV・キング(アメリカ)を4-6, 6-2, 6-1で下して、8強入りを果たした。
今大会の優勝賞金は3万7000ドル。