日本人として現在世界ランクトップのプロテニスプレーヤー、
西岡良仁が主催する「Yoshi’s CUP」の2日目が18日、早稲田大学庭球部 東伏見三神記念テニスコート(ハード)にて開催された。
>>1日目の結果はこちら<<1日目は出場者8名を2グループに分けたラウンドロビン(総当たり)戦が行われ、決勝トーナメントへ進出する上位2名を目指し、各選手気迫のこもったプレーが繰り広げられた。
2日目となったこの日は各グループの1、2位の選手が決勝トーナメントを戦い、3、4位の選手が順位決定トーナメントを行った。
準決勝1試合目は、昨年大会で準優勝を収めた
富田悠太(ノア・テニスアカデミー神戸垂水)と遊川大和(関西高校)の対戦となった。立ち上がりは遊川の積極的なネットアプローチが成功し、第3ゲームで先にブレークに成功するも、富田も負けじと攻撃的なプレーを試み、第5ゲームでブレークバック。富田から5−3となった遊川のサービスゲームでは長いデュースが続き、6本目のマッチポイントを制した富田が6-3で決勝進出を果たした。
もう一方の準決勝は、Aグループ2位の
本山知苑(四日市工業高校)とBグループ1位の
前田透空(相生学院高校)の対戦。本山は序盤で攻撃的なプレーを見せ、前田のサービスを破るが、緊張が解けてきた前田のボールに伸びが生まれ、次のゲームでブレークバック。本山の得意なバックハンドを封じてフォアのラリーに持ち込んだ前田が、6−3で決勝に進出した。
決勝戦、「今年は絶対に優勝したい」という思いで臨んだ富田だが、前田の深いストロークに押されゲームカウント2−5となる。それでも思いの強さで挽回した富田がタイブレークへ持ち込む。
タイブレークでは5−1までリードした富田だったが、そこから窮地に立たされた前田の捨て身のフォアが炸裂し、タイブレークを8−6でものにする。意気消沈した富田をさらに攻め立てた前田が、6−1でセカンドセットを奪取。富田への初勝利とともに、優勝を手中に収めた。
3位は遊川、4位は本山、5位は伊藤拓(新田高校)、6位は永嶋煌(J STRUCT)、7位は武藤守生(フリー)、8位は川西飛生(TEAM KIT)という結果となった。
表彰式では優勝の前田に200万円の活動支援金、西岡が独自の視点で選んだ西岡賞(活動支援金50万円)には遊川が選ばれた。
【コメント】
優勝 前田透空
「支援金のことはあまり考えず、1回戦と同じようにただ試合を楽しむということを一番の目標に戦いました。松山のITFで、単複優勝できたのが自信に繋がっていて、試合では劣勢の状態でもあまり負ける気がしませんでした。今はITFジュニア400番くらいなので、100位以内、50位以内を目指していきたいと思います」
準優勝 富田悠太
「相手のプレーが良かったのが一番ですが、勝ちきれない取りきれないところがありました。タイブレーク5−1でリードしたところで、少し後ろに下がってしまったのが自分の甘いところです。そこが自分の弱さでもあり、今後プロの大会、海外の選手と戦っていくには、一番の課題となるので、日々の練習でも甘えることなく、取り組んでいきたいと思います」
西岡賞 遊川大和
「まさか自分がもらえるとは思っていなかったのですが、西岡選手が言ってくれたように、最後までファイトしたことが報われて選ばれたので、うれしいです。優勝はできなかったですが、みなさんが見てくれているので諦めずに最後まで走り切るということも目指していたので、とてもうれしいです。ITFのランキングもまだ低いので、少しでも上げていきたいし、来年はJTAの大会も積極的に出て、全日本選手権を目指したいと思っています」
西岡良仁(大会ディレクター)
「遊川君は、僕が見て気持ち的に一番頑張れそうなメンタリティを持っていたので、西岡賞に選びました。富田君は2年連続準優勝となったのですが、この悔しさをバネにして頑張ってほしい、頑張れると思ったので、あえて選びませんでした。今年は昨年一度やったこともあり、色々なものが円滑でしたし、映像も含め、必要な部分もわかり、スムーズに運ぶことができました。また、何よりスポンサーが去年より増えたのが良かったと思います。来年は西岡賞の賞金を上げたいですし、ITFのワイルドカードをもう少し多く出すことができればと思っています」
(左から)遊川、前田、西岡、富田[画像提供: Yoshi’s CUP/長浜功明]
■順位■
優勝 前田透空
準優勝 富田悠太
3位 遊川大和
4位 本山知苑
5位 伊藤拓
6位 永嶋煌
7位 武藤守生
8位 川西飛生
出場した選手たち[画像提供: Yoshi’s CUP/長浜功明]
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