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女子テニスツアーのBMWマレーシア・オープン(マレーシア/クアラルンプール、賞金総額22万ドル、ハード)は4日、シングルス決勝が行われ、予選勝者の謝淑薇(台湾)が第5シードのP・マーティク(クロアチア)に2-6, 7-5, 4-1とリードした場面でマーティクが疲労過多のために棄権、台湾勢として史上2人目となるツアー優勝を果たした。
今大会には予選から出場している世界ランク123位の謝淑薇は、フォア、バックともに両手打ちという女子ツアーでも珍しいプレースタイルで、1回戦では第8シードのA・ケタボング(英国)をストレートで下していた。
また降雨の影響でスケジュール通りに試合が消化できなかった今大会、謝淑薇は準々決勝で第1シードのA・ラドワンスカ(ポーランド)と対戦する予定であったが、ラドワンスカはこの試合を前に肘の怪我を理由に大会を棄権していた。
一方のマーティクはこの日、決勝の前に準決勝も行っており、第2シードのJ・ヤンコビッチ(セルビア)を6-7 (5-7), 7-5, 7-6 (7-5)と3時間を超える接戦の末に下していた。
そのわずか数時間後には決勝のコートに立っていたマーティクは、試合序盤こそ強力なサーブとグラウンドストロークで謝淑薇を圧倒、第1セットを先取すると、第2セットでも4-2とリードを奪う。
しかし、ここから試合の流れは謝淑薇に傾き、第2セットを逆転で奪うと、第3セットでは4-1とリードする。この時点で5時間近くコートに立っていたマーティクに体力は残っておらず、無念の棄権となった。
優勝賞金3万7000ドルを手に入れた謝淑薇は「この大会で優勝できるとは思ってもいませんでした。簡単なことではありませんでしたが、勝つために努力しました。台湾にとって素晴らしい1週間になりました。」と、喜びを語っている。
この日はシングルス決勝の前にダブルス決勝が行われており、K・チャン(台湾)/C・チュアン(台湾)組が第3シードのH・チャン/藤原里華(日本)組を5-7, 6-2, [11-9]で破り、タイトルを獲得していた。
これまでに台湾出身の女子選手でツアータイトルを獲得したのは、90年代半ばに活躍していたS・ワンのみ。ワンは現役生活で6度のツアー優勝を達成しており、1993年には自己最高となる世界ランク26位を記録している。
26歳の謝淑薇は、これまではシングルスよりもダブルスで実績を積み重ねてきた選手であり、2009年にはダブルス世界ランク9位にまでなっている。またインディアンウェルズではシングルスは出場せず、ダブルスのみのエントリーとなっている。
「自分を追い込まないようにしています。」と謝淑薇。「ロンドン五輪で母国のためにプレーしたいですし、そのためにもコンディションを保ちたいのです。怪我はしたくありません。」
一方のマーティクは、今回が自身初となるツアー決勝進出だったものの、残念な結末となった。世界ランク66位のマーティクは、準々決勝で第3シードのS・ポン(中国)にも勝利しており、今大会だけで2人のトップ20から勝利していた。
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