男子テニスの国別対抗戦 デビスカップファイナルズ ファイナル8(スペイン/マラガ、室内ハード)は日本時間20日(現地19日)、準々決勝の「スペインvsオランダ」が行われ、スペインは1勝2敗で敗退が決定。今大会での現役引退を表明していた元世界ランク1位のR・ナダル(スペイン)のプロ生活が幕を閉じた。試合後のセレモニーでナダルは「本当にありがとう」と語った。
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同大会は8ヵ国(イタリア、オランダ、スペイン、オーストラリア、アメリカ、ドイツ、カナダ、アルゼンチン)が世界一の座をトーナメント形式で争う。試合はシングルス2試合とダブルス1試合で争われ、先に2勝した方が勝利となる。
ツアー通算92個のタイトルを持つ38歳のナダルが今大会での現役引退を表明しているなか迎えた開幕戦の「スペインvsオランダ」。第1戦のシングルスではそのナダルが世界ランク80位のB・ファン・デ・ザンスフルプ(オランダ)に4-6, 4-6のストレート負けを喫しスペインは後がなくなる。
第2試合のシングルスでは世界ランク3位のC・アルカラス(スペイン)が同40位のT・フリークスポール(オランダ)に7-6 (7-0), 6-3のストレート勝ちをおさめ、1勝1敗に。すべてがかかるダブルスに命運が委ねられた。
最終試合のダブルス、ナダルと同じく今大会でラケットを置くことを表明しているダブルスの名手W・クールホフ(オランダ)がファン・デ・ザンスフルプとともに登場。対するスペインは第2試合で勝利をおさめたアルカラスが連続での参戦となり、こちらもダブルスプレーヤーのM・グラノジェルス(スペイン)と登場した。
試合は両ペア譲らず2度のタイブレークに突入。このタイブレークをいずれも制したオランダペアが勝利し4強入りが決定。スペインは1勝2敗で敗北が決まり、ナダルの引退が決まった。
試合後のセレモニーでナダルは「ありがとうと言わなければならない......とても多くの人たちに......それを言い始めるのは難しいことだね」と話し始めると万雷の拍手とともに「バモス!ラファ!」のチャントが鳴り響いた。
「誠心誠意、20年にわたるプロ生活の中で、いつもファンは僕を支えてくれた。良いときは次のポイントにつながるように、悪いときは戦い続けるように背中を押してくれた。スペインで、そして世界で、これほど多くの愛情を受けることができ僕はとても幸運だと感じているよ」
「このデビスカップに出場できたのは、ここにいるスペインのチーム全員のおかげだ。僕のキャリアの中で最もエキサイティングな瞬間の多くは、ここにいる多くのみんなと一緒に過ごしたもの。僕らは一緒にたくさんの素晴らしいことを成し遂げてきた」
ナダルはスペインのメンバーであるアルカラスやグラノジェルス、そして同国の現キャプテンであり戦友でもあるD・フェレール(スペイン)に語りかけた。
「僕は、テニスをすることに疲れたのではなく、体がもうテニスをしたくない状態なんだ。想像していたよりもずっと長く、趣味のひとつをキャリアにすることができた。人生には感謝しかない。新たなステージに安心して立ち向かえる教育を受けてきたから、僕は落ち着いているし、周りには僕を助けてくれる素晴らしい家族がいる。本当にありがとう」
一方、勝利したオランダは準決勝でドイツとカナダのどちらかと対戦する。
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