全仏オープン2009特集 TOP
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2009年大会の見所
今年も花の都パリで全仏オープンがその幕を上げる。赤土と呼ばれるほど鮮やかなアンツーカーコートで、世界のトッププレイヤー達の頂点を目指す戦いが今、開幕する。
男子シングルスでは、「赤土の王者」ラファエル・ナダルが前人未到の大会5連覇に挑戦する。2005年の全仏デビュー以来、無敗で4連覇を達成しているナダル。昨年はウィンブルドンも制覇し、ハードコートの北京五輪でも金メダルを獲得すると、8月に世界王者の座をロジャー・フェデラーから譲り受け、「真の王者」となるべく圧倒的な強さで男子テニス界に君臨している。
そのナダルに対抗するのは、かつての「絶対王者」ロジャー・フェデラーしかいないだろう。前哨戦のマドリッド決勝でナダルに今季初のクレーコートでの黒星をつけ、タイトルを獲得するなど、悲願のキャリアグランドスラム達成に向けて着々と準備を整えている。昨年の決勝では、ナダルから4ゲームしか取れず惨敗を喫したフェデラー。今年にかける想いは強いはずだ。
一方、ナダル・フェデラーの2強時代に終止符を打つべく、活躍を期待されるのがノヴァーク・ジョコビッチとアンディ・マレーの2人だ。年初の全豪では、準々決勝で棄権するなどフィジカル面での弱点を指摘されたジョコビッチだったが、クレーシーズンに入るとそれが一変、マドリッドの準決勝ではナダルとの4時間の死闘を繰り広げるなど、強靭な肉体を手に入れている。またクレーコートを苦手としてきたマレーは、前哨戦でクレー巧者のトミー・ロブレドを下すなど、ツアー随一といわれるテニスIQをクレーコートでも発揮し始めた。
また、世界ランク5位まで駆け上がってきたフアン・マルティン・デル=ポトロや、地元期待のジル・シモンなど、虎視眈々と頂点を狙うプレイヤー達もいる。気まぐれな赤土の女神に愛されるのは、今年もナダルなのだろうか?最も過酷なグランドスラムが、いよいよ開幕する。
ジュスティーヌ・エナンの突然の引退からすでに1年が経過した女子テニスツアー。その後継者と呼べるものはいまだに現れず、混沌とした戦国時代が今も続いている。
群雄割拠の女子ツアーをリードしている存在が、現世界ランク1位のディナーラ・サフィーナだ。昨年のベルリンでエナンに引導を渡したサフィーナは、続く全仏オープンで初のグランドスラム決勝に進出すると、北京五輪でも銀メダルを獲得し一躍トップ選手の仲間入りを果たした。今年年初の全豪オープンでも決勝進出を果たしたサフィーナは、4月に念願の世界女王の座を獲得、その後に出場した3大会のうち2大会で優勝するなど、女王の風格すら漂い始めた。真の女王となるために「足りないもの=グランドスラムタイトル」の獲得なるか?
そのサフィーナを猛追するのが、セリーナ・ウィリアムズとヴィーナス・ウィリアムズの姉妹だ。全米、全豪とグランドスラムで2連勝している妹・セリーナは「真の女王は私」と公言するなど、女王の地位奪還に向けて鼻息も荒い。また、姉のヴィーナスは昨年のツアー最終戦を制するなど、かつての力を取り戻しつつあり、世界ランクも3位まで上昇させている。
もちろん、今の女子テニス界の一大勢力であるロシア勢も忘れてはいけない。前述のサフィーナを筆頭に、エレーナ・デメンティエワ、ベラ・ズヴォナレーワ、スヴェトラーナ・クズネツォワらトップ10に4人もランクインしており、この中からチャンピオンが生まれる可能性も高い。
また、セルビア勢からも目が離せない。昨年は年度末1位でシーズンを終えたイェレナ・ヤンコビッチは、オフシーズンのトレーニングの失敗により年初からスランプに陥っていたものの、最近は持ち前の俊敏さを取り戻し、復調しつつある。昨年の全仏を制し、新女王の座についていたアナ・イバノビッチは、その後は過度のプレッシャーからか本来のプレーとはかけ離れてしまい、いまだ長いトンネルの中にいる。再びパリの地で大輪の花を咲かせることが出来るか?
忘れてはならないのが、19歳のヴィクトリア・アザレンカと18歳のキャロリーン・ウォズニアキの10代のトップ10選手達だ。世界ランク9位のアザレンカは、今季すでに3大会で優勝するなど若手選手のなかでも抜きん出たポテンシャルを秘めている。一方のウォズニアキは、デンマーク人選手として初のトップ10入りを果たし、次なる目標へ全速力に向かっている。この2人の若さ溢れる活躍にも期待したい。
日本勢では杉山愛が四大大会連続出場の世界記録を60の大台に乗せる。世界のトップ選手達からも尊敬を集める杉山が、記念となる大会での活躍を期待したい。またダニエラ・ハンチュコバと出場するダブルスでは、全豪オープンで決勝に進出するなど大舞台になるほど実力を発揮するだけに、記念大会でのビッグタイトル獲得といきたい。また、その杉山の愛弟子である森田あゆみも昨年に引き続き本戦に登場する。今回で4度目のグランドスラム出場となる森田だが、過去3大会は全て初戦で敗退しておりまずは初戦突破を目指す。
車いすテニスの部では、昨シーズンを無敗で過ごした国枝慎吾が、プロ転向後初のメジャー大会に登場する。2年連続でグランドスラムを達成し、北京パラリンピックでも圧倒的な力で金メダルを獲得した国枝が、プロとして大舞台に臨む。
前人未到の5連覇達成か?それとも?
男子シングルスでは、「赤土の王者」ラファエル・ナダルが前人未到の大会5連覇に挑戦する。2005年の全仏デビュー以来、無敗で4連覇を達成しているナダル。昨年はウィンブルドンも制覇し、ハードコートの北京五輪でも金メダルを獲得すると、8月に世界王者の座をロジャー・フェデラーから譲り受け、「真の王者」となるべく圧倒的な強さで男子テニス界に君臨している。
そのナダルに対抗するのは、かつての「絶対王者」ロジャー・フェデラーしかいないだろう。前哨戦のマドリッド決勝でナダルに今季初のクレーコートでの黒星をつけ、タイトルを獲得するなど、悲願のキャリアグランドスラム達成に向けて着々と準備を整えている。昨年の決勝では、ナダルから4ゲームしか取れず惨敗を喫したフェデラー。今年にかける想いは強いはずだ。
一方、ナダル・フェデラーの2強時代に終止符を打つべく、活躍を期待されるのがノヴァーク・ジョコビッチとアンディ・マレーの2人だ。年初の全豪では、準々決勝で棄権するなどフィジカル面での弱点を指摘されたジョコビッチだったが、クレーシーズンに入るとそれが一変、マドリッドの準決勝ではナダルとの4時間の死闘を繰り広げるなど、強靭な肉体を手に入れている。またクレーコートを苦手としてきたマレーは、前哨戦でクレー巧者のトミー・ロブレドを下すなど、ツアー随一といわれるテニスIQをクレーコートでも発揮し始めた。
また、世界ランク5位まで駆け上がってきたフアン・マルティン・デル=ポトロや、地元期待のジル・シモンなど、虎視眈々と頂点を狙うプレイヤー達もいる。気まぐれな赤土の女神に愛されるのは、今年もナダルなのだろうか?最も過酷なグランドスラムが、いよいよ開幕する。
いまだに続く戦国時代!新女王誕生なるか?
ジュスティーヌ・エナンの突然の引退からすでに1年が経過した女子テニスツアー。その後継者と呼べるものはいまだに現れず、混沌とした戦国時代が今も続いている。
群雄割拠の女子ツアーをリードしている存在が、現世界ランク1位のディナーラ・サフィーナだ。昨年のベルリンでエナンに引導を渡したサフィーナは、続く全仏オープンで初のグランドスラム決勝に進出すると、北京五輪でも銀メダルを獲得し一躍トップ選手の仲間入りを果たした。今年年初の全豪オープンでも決勝進出を果たしたサフィーナは、4月に念願の世界女王の座を獲得、その後に出場した3大会のうち2大会で優勝するなど、女王の風格すら漂い始めた。真の女王となるために「足りないもの=グランドスラムタイトル」の獲得なるか?
そのサフィーナを猛追するのが、セリーナ・ウィリアムズとヴィーナス・ウィリアムズの姉妹だ。全米、全豪とグランドスラムで2連勝している妹・セリーナは「真の女王は私」と公言するなど、女王の地位奪還に向けて鼻息も荒い。また、姉のヴィーナスは昨年のツアー最終戦を制するなど、かつての力を取り戻しつつあり、世界ランクも3位まで上昇させている。
もちろん、今の女子テニス界の一大勢力であるロシア勢も忘れてはいけない。前述のサフィーナを筆頭に、エレーナ・デメンティエワ、ベラ・ズヴォナレーワ、スヴェトラーナ・クズネツォワらトップ10に4人もランクインしており、この中からチャンピオンが生まれる可能性も高い。
また、セルビア勢からも目が離せない。昨年は年度末1位でシーズンを終えたイェレナ・ヤンコビッチは、オフシーズンのトレーニングの失敗により年初からスランプに陥っていたものの、最近は持ち前の俊敏さを取り戻し、復調しつつある。昨年の全仏を制し、新女王の座についていたアナ・イバノビッチは、その後は過度のプレッシャーからか本来のプレーとはかけ離れてしまい、いまだ長いトンネルの中にいる。再びパリの地で大輪の花を咲かせることが出来るか?
忘れてはならないのが、19歳のヴィクトリア・アザレンカと18歳のキャロリーン・ウォズニアキの10代のトップ10選手達だ。世界ランク9位のアザレンカは、今季すでに3大会で優勝するなど若手選手のなかでも抜きん出たポテンシャルを秘めている。一方のウォズニアキは、デンマーク人選手として初のトップ10入りを果たし、次なる目標へ全速力に向かっている。この2人の若さ溢れる活躍にも期待したい。
エース杉山と車いすの国枝に期待
日本勢では杉山愛が四大大会連続出場の世界記録を60の大台に乗せる。世界のトップ選手達からも尊敬を集める杉山が、記念となる大会での活躍を期待したい。またダニエラ・ハンチュコバと出場するダブルスでは、全豪オープンで決勝に進出するなど大舞台になるほど実力を発揮するだけに、記念大会でのビッグタイトル獲得といきたい。また、その杉山の愛弟子である森田あゆみも昨年に引き続き本戦に登場する。今回で4度目のグランドスラム出場となる森田だが、過去3大会は全て初戦で敗退しておりまずは初戦突破を目指す。
車いすテニスの部では、昨シーズンを無敗で過ごした国枝慎吾が、プロ転向後初のメジャー大会に登場する。2年連続でグランドスラムを達成し、北京パラリンピックでも圧倒的な力で金メダルを獲得した国枝が、プロとして大舞台に臨む。
第1日
大会初日見どころ/チャンピオンたちの競演! いよいよ開幕する今年2つ目のグランドスラム全仏オープン。今年も赤土の覇者の称号を目指す熱くて長い15日間が始まる。 今年のセンターコートのオープニング・マッチに登場するのは、昨年の女子シングルス覇者であるアナ・イバノビッチ。昨年の今大会で初のグランドスラムタイトルを手に入れ、世界ランク1位の座を射止めたイバノビッチだったが、その後のグランドスラム大会では4回戦にすら進出しておらず、スランプに陥っている。思い出の地パリに復活を懸ける。 続く第2試合に登場するのは、かつての王者、第20シードのマラット・サフィン。今季限りでの引退を表明している元王者がセンターコートに登場する。今年で通算11度目の出場となるサフィンは、2002年にベスト4に進出しているが近年は早期敗退を喫している。現役最後のパリの舞台でどのようなプレーを見せてくれるのだろうか? 第3試合に登場するのが、地元期待のジル・シモンだ。昨年の後半戦で一気にブレークを果たし、いまやフランスのナンバー1プレイヤーに成長した24歳のシモンが、大きく成長した姿を地元フランスの観衆の前で披露する。 この日最後となる試合に登場するのが、元女王のアメリ・モレスモ。かつてはプレッシャーのために大会を楽しめなかったが、キャリア16年目の今年はいつもとは違ったローランギャロスを楽しめそうと語っていたモレスモ。グランドスラム2勝を誇るフランスのスターが、初日のセンターコートを締めくくる。 他のコートでは、主催者推薦で出場を果たした2003年のチャンピオン、ガストン・ガウディオが登場するほか、第3シードのアンディ・マレーもこの日の1回戦に登場する。 |
第2日
大会2日目見どころ/赤土の王者が初戦に臨む! 遂に開幕した開幕した全仏オープン。波乱が多く事で知られる今大会だが、大会初日は大きな番狂わせも起きずに幕を下ろし、センターコートに登場したアナ・イバノビッチ、マラット・サフィン、アンディ・マレーらシード勢が順当に勝ち進んだが、地元期待のアメリ・モレスモがまさかの初戦敗退を喫している。また男子シングルス第26シードのイヴォ・カルロビッチは、元王者のレイトン・ヒューイットにフルセットの接戦で敗れたものの、この試合で55本のサービスエースを放ち、ツアー新記録を樹立している。 大会2日目は、初日に引き続き男女シングルスの1回戦が予定されている。 男子シングルスには、大会4連覇中の「赤土の王者」ラファエル・ナダルがセンターコート第2試合に登場する。2005年の全仏デビュー以来、ここまで負け無しと圧倒的な強さを誇るナダルだが、今年は前人未到の5連覇がかかっているだけではなく、初めて第1シードとして今大会に臨む。これまでとは違うプレッシャーに対し、どう対処するのか注目したい。 続いて登場するのは、第2シードのロジャー・フェデラーだ。今大会では4年連続でナダルに敗れているフェデラーだが、今大会で優勝すれば、ピート・サンプラスの持つグランドスラム最多勝利数に並ぶとともに、生涯グランドスラムの達成となる。今年4月に結婚し、7月には父親になる予定のフェデラーが、新たなモチベーションを得てパリに帰ってきた。 女子シングルスには、日本期待の2人が登場する。まず試合に臨むのは、今大会でグランドスラム連続出場記録を60とする杉山愛。その杉山と対戦するのは、直前の前哨戦でツアー初優勝をしたばかりのアラバン・レザイだ。杉山の世界ランク37位に対しレザイは57位と格下だが、地元フランス勢ということもありその勢いは侮れない。60大会連続出場の記念となる今大会、杉山は勝利で飾れるのか?
そしてこの日の7番コートの第4試合に、森田あゆみが登場する。今年の全豪オープンに続き、グランドスラム2大会連続での本戦出場を果たした森田は、この1年でランキングも100位以内に定着し始め、着実に世界と戦える実力を備えてきている。今大会で、グランドスラム初勝利なるか? この他の試合では、女子シングルス第1シードのディナーラ・サフィーナがセンターコート第1試合に登場する。世界ランク1位の座は手に入れたものの、真の女王となるためにはグランドスラムのタイトルが是が非でも欲しいサフィーナ。その初戦にも注目したい。 |
第3日
大会3日目見どころ/1回戦を勝ち上がるのは誰だ? 初日に引き続きシングルス1回戦が行われた大会2日目。女子第1シードのディナーラ・サフィーナが完璧な強さで初戦を突破、並いるライバル達をけん制した。また男子シングルスにはラファエル・ナダルとロジャー・フェデラーがセンターコートにそろい踏み。それぞれストレートで勝利し、今大会制覇に向けて万全な仕上がり具合を見せた。また、日本の杉山愛がグランドスラム60大会連続出場の偉業を達成したが地元勢のアラバン・レザイに敗れ、大記録達成を勝利で飾れなかった。 大会3日目は、男女シングルスの残りの1回戦と女子ダブルスの1回戦が予定されている。 この日の男子シングルスで注目されるのは、第4シードのノヴァーク・ジョコビッチだ。これまで2年連続でベスト4に進出しており、クレーコートでの実力は折り紙つきだが、ここ3年間全てでナダルに敗れている。今年の前哨戦では、ナダルと好勝負を繰り広げていただけに、今大会にかける意気込みも強い。 センターコート第3試合に登場するのは、男子シングルス第9シードのジョーウィルフリード・ツォンガだ。昨年は全豪オープンの準優勝で躍進をとげ、続く今大会での活躍も期待されていたが怪我のために無念の欠場、パリっ子たちをガッカリさせているだけに、今年の活躍にかかる期待も大きい。 女子シングルスに登場するのは、第5シードのイェレナ・ヤンコビッチだ。今季序盤はオフシーズンのトレーニングの失敗から不振にあえいでいたが、ここに来て本来の俊敏性を取り戻しつつあり、成績も上向き始めている。今大会は2年連続でベスト4に進出している相性の良い大会だけに、初戦の入り方に気をつけたい。 第2シードのセリーナ・ウィリアムズも初戦に臨む。4月にサフィーナに世界ランク1位の座を譲ったものの、グランドスラム10勝を誇る彼女は「女王は私」と言ってはばからない上に、その実力を備えているのは間違いない。しかし、前哨戦での棄権の原因となった右足の故障具合が不明であり、場合によっては早期敗退もありうる。 この他の試合では、女子ダブルス1回戦に森田あゆみが登場するほか、男子第5シードのフアン・マルティン・デル=ポトロも登場する。また、フランス期待の若手、アリス・コルネがこの日のセンターコートのトリを務める。 |
第4日
大会4日目見どころ/サフィンがセンターコートに登場! 最後のシングルス1回戦が行なわれた大会3日目。センターコート登場したセルビア勢の2人、女子第5シードのイェレナ・ヤンコビッチと男子第4シードのノヴァーク・ジョコビッチらが順当に初戦突破を決めるなど、上位シード陣に波乱はなかった。また、森田あゆみがダブルスに登場したが敗れており、単複で初戦敗退が決定した。 大会4日目は、男女シングルスの2回戦と男女ダブルスの1回戦が予定されている。 今日のセンターコート第1試合に登場するのは、男子シングルス第3シードのアンディ・マレーだ。今大会での最高成績は昨年の3回戦とクレーコートを苦手としてきたマレーだが、1回戦では5ゲームしか失わず勝利するなど、苦手意識を払拭しつつあり今大会の台風の目となる存在と言えそうだ。 第2試合では、女子シングルスのディフェンディング・チャンピオンであるアナ・イバノビッチがタマリン・タナスガーンを迎え撃つ。昨年のウィンブルドンでベスト8に進出するなど、潜在能力は侮れないタナスガーンに対し、イバノビッチがどういったプレーを見せるのか注目が集まる。 第3試合では、今季限りでの引退を正式に表明した元王者、マラット・サフィンがセンターコートに登場する。期せずして現役最後となってしまったパリの舞台で、グランドスラム2勝を誇るサフィンの見納めとなってしまうのだろうか? この他の試合では、女子シングルス第1シードのディナーラ・サフィーナが2回戦に登場するほか、女子ダブルス第7シードの杉山愛とダニエラ・ハンチュコバが初戦に臨む。 |
第5日
大会5日目見どころ/2回戦を勝ち抜くのは? 男女ともにシングルス2回戦が行なわれた大会4日目。男子では第1シードのラファエル・ナダルが相変らずの強さで勝ち進んだほか、第3シードのアンディ・マレーも勝ち進んだ。また、今年で現役を引退するファブリス・サントロが前日中断された1回戦を再開したものの敗れ、20年間に及ぶローラン・ギャロスとの歴史にそっと幕を下ろした。そして元王者のマラット・サフィンも4時間を越える激闘の末、現役最後の全仏オープンから去っていった。女子では第1シードのディナーラ・サフィーナが順当に勝ち進んだほか、前年覇者のアナ・イバノビッチも3回戦に進出した。また、長らく肩の怪我から復帰したマリア・シャラポワも3回戦に駒を進めている。 大会5日目は、引き続き男女シングルスの2回戦と男子ダブルスの1回戦、そして女子ダブルスの2回戦が予定されている。 本日のセンターコート第2試合には、男子シングルス第2シードのロジャー・フェデラーが登場する。3年連続でラファエル・ナダルに決勝で敗れているフェデラーは、1回戦をストレートで快勝、ここに来て調子を上げている。悲願の全仏制覇に向けてさらに勢いを付けたいところだ。 続く第3試合には、女子シングルス第2シードのセリーナ・ウィリアムズが登場する。1回戦を辛勝で突破したセリーナ。自分が真の女王と証明するためには、今大会での優勝が必要不可欠であるが、ヒザに抱えた爆弾の様子が気になるところ。 この日のセンターコート最後の試合には、地元期待のガエル・モンフィスが登場する。左ひざを負傷し、今大会の開幕直前まで出場が危ぶまれていたが、1回戦で元気な姿をみせパリっ子の期待に応えた。昨年はベスト4に進出を果たし、ヤニック・ノア以来となる地元勢の優勝の期待もかかるモンフィスの2回戦に注目したい。 この他の試合では、男子シングルス第3シードのノヴァーク・ジョコビッチ、第9シードのジョー-ウィルフリード・ツォンガが2回戦に登場するほか、女子ダブルス第7シードの杉山愛とダニエラ・ハンチュコバがビッグタイトル獲得に向けて2回戦に臨む。 |
第6日
大会6日目見どころ/上位進出へのサバイバル開始! 4日目に引き続き男女シングルス2回戦が行なわれた大会5日目。男子では第2シードのロジャー・フェデラーが3時間を越えるマラソン・マッチを制し、3回戦に進出したほか、第9シードのジョー・ウィルフリード・ツォンガや第11シードのガエル・モンフィスら地元フランス勢も勝ち進み、パリの観衆を大いに喜ばせた。女子では前日から延期になった試合でヴィーナス・ウィリアムズが劇的な逆転勝利を見せたほか、その妹である第2シードのセリーナ・ウィリアムズ、第4シードのエレーナ・デメンティエワ、そして第5シードのイェレナ・ヤンコビッチらが勝ちあがっている。また、杉山のダブルスはストレートの快勝で3回戦に駒を進めた。 大会6日目は、男女シングルスの3回戦と男女ダブルスの2回戦、そしてミックスダブルスが本日から開幕する。 本日のセンターコートで注目のカードは、第1シードのラファエル・ナダルと怪我から復帰した元王者レイトン・ヒューイットの一戦だ。ここまでの2試合をストレートで勝ちあがり、相変らずの強さを見せ付けている赤土の王者ナダルが、今大会初めての強敵を迎え撃つことになる。一方のヒューイットは、1回戦でイヴォ・カルロビッチに55本ものサービスエースを決めながらも、わずかなチャンスを逃さず2セットダウンからの逆転で勝ちあがってきた。「レイトンとはいつもタフな試合になる。」と警戒を強める現王者に対し、かつての王者がどう立ち向かうのか?
女子では、肩の怪我から復帰したマリア・シャラポワが、遂にローランギャロスのセンターコートに戻ってくる。長いブランクがあるにも係わらず、2回戦では第11シードのナディア・ペトロワをフルセットで破る活躍を見せているシャラポワ。この日のセンターコート最後の試合で、帰ってきたロシアの妖精がそのプレーを見せる。 この他の試合では、ここまで圧勝で勝ち進んできた女子第1シードのディナーラ・サフィーナが、初めてシード選手との対戦に臨むほか、男子第3シードのアンディ・マレーが初の4回戦進出を懸けてヤンコ・ティプサレビッチと対戦する。 |
第7日
大会7日目見どころ/上位陣が順当勝ちか?それとも? 上位進出を懸け、シード選手同士の対戦が始まった大会6日目。男子では第8シードのフェルナンド・ベルダスコが4回戦進出一番乗りを決めた。そして、赤土の王者ラファエル・ナダルは、元王者のレイトン・ヒューイットを相手に磐石の試合展開を見せ、改めてその強さをライバルたちに知らしめた。女子では、今大会最初の波乱が起きた。第29シードのアグネス・サバイが、第3シードのヴィーナス・ウィリアムズをストレートで下し4回戦に進出、トップ4シードの敗退は男女通じて今大会初のことであった。その一方、第1シードのディナーラ・サフィーナと第8シードのアナ・イバノビッチは順当に4回戦に勝ち上がっている。駒を進めた。 大会7日目は、男女シングルス・ボトムハーフの3回戦と男子ダブルスの2回戦と女子ダブルスの3回戦、そしてミックスダブルスの1回戦が予定されている。 この日の男子シングルスで注目されるのは、やはりロジャー・フェデラーだろう。センターコート最後の試合に登場するフェデラーは、地元勢のポール・アンリ・マチューと対戦する。順当に行けばフェデラーの勝利となるが、ここはローランギャロス、数々の番狂わせに多くのチャンピオンが足元をすくわれてきた。 そして第6シードのアンディ・ロディックが、初の4回戦進出を目指し地元勢のベテラン、マルク・ジケルを迎え撃つ。昨年のウィンブルドン1回戦で錦織圭と対戦したことでも知られている、今年で32歳のジケルは、今回が5回目の全仏出場にして初の3回戦進出と遅咲きの選手だ。どちらが勝っても初の4回戦進出となるだけに、激しい意地のぶつかり合いが期待できる。 さらに今日の男子シングルスには、前述の2人のほか、第9シードのジョー-ウィルフリード・ツォンガや第11シードのもガエル・モンフィスなど、地元フランス勢が総勢5人も出場する。パリっ子の声援を一身に受ける彼らからも目が離せない。 女子では、第2シードのセリーナ・ウィリアムズをはじめ、第4シードのエレーナ・デメンティエワ、第5シードのイェレナ・ヤンコビッチらが上位進出を目指す。1回戦は大苦戦を強いられたセリーナだったが、2回戦では圧勝とようやく調子が上がってきた様子。その勢いが本物かどうかは今日確かめられる。初のグランドスラム制覇を目指すデメンティエワとヤンコビッチの2人は、どういった試合内容で勝ち抜くかに注目が集まる。 この他の試合では、杉山愛がダブルス2試合に登場する。シングルスでは惜しくも敗退してしまったが、得意とするダブルスでの活躍を期待したい。 |
第8日
大会8日目見どころ/ベスト8の座をかけた戦いが始まる! 男女共にシングルス3回戦が行なわれた大会7日目、赤土に潜む魔物の犠牲者が続出した。男子では、2年連続でベスト4に進出していた第4シードのノヴァーク・ジョコビッチが、フィリップ・コールシュライバーにストレートで敗れた。そして女子では、同じく第4シードのエレーナ・デメンティエワがサマンサ・ストザーにフルセットで敗れ、2週目に残ることが出来なかった。この他の上位シード陣は順当な勝ち上がりを見せている。また、女子ダブルスに登場した杉山愛はベスト8入りを逃している。 大会第8日目は男女シングルスのボトムハーフの4回戦が合計8試合と、男子ダブルスが7試合、女子ダブルスが10試合に加え、ミックスダブルス8試合が予定されている。また、ジュニアの試合も今日から開催される。 男子シングルスで注目したいのは、第8シードのフェルナンド・ベルダスコと第10シードのニコライ・ダビデンコの一戦だ。今季初めの全豪オープンでベスト4に入り、トップ10入りを果たしたベルダスコの、初の全仏ベスト8進出なるか?それとも過去2度のベスト4進出という実績を持つダビデンコがそれを阻むのか?白熱する試合が期待される。
女子では、ディフェンディング・チャンピオンで第8シードのアナ・イバノビッチが、第9シードのヴィクトリア・アザレンカとの初対戦に臨む。昨年の今大会で初のグランドスラム制覇を成し遂げ、世界ランク1位の座をも射止めるというシンデレラ・ストーリーを現実のものとしたイバノビッチが、ツアーでも注目を集める成長著しい19歳のアザレンカを迎え撃つ。 この他の試合では、杉山愛がミックスダブルスの2回戦に登場するほか、本日から開幕するジュニア部門の男子シングルス1回戦に第4シードの関口周一と江原弘泰が登場する。 |
第9日
大会9日目見どころ/ナダルの敗退でフェデラーはどうなる? 男女共にシングルス4回戦が行なわれた大会8日目、気まぐれな赤土の女神の采配か、数々のドラマが生まれた。男子シングルスでは、第1シードのラファエル・ナダルが敗れる大波乱が起きた。2005年の初出場以来31連勝と、「赤土の王者」の名をほしいままにしていたナダルが敗れ、一つの歴史に幕が下ろされた。女子では昨年覇者のアナ・イバノビッチが19歳のヴィクトリア・アザレンカに敗れ、男女ともにディフェンディング・チャンピオンが不在の中、2週目を迎えることとなった。 大会9日目は、男女シングルス・ボトムハーフの4回戦と男女ダブルスの準々決勝、そしてミックスダブルスの準々決勝が予定されている。 王者ナダルが敗退し、男子シングルスで俄然注目を集めるのが第2シードのロジャー・フェデラーだ。過去4年連続でナダルに敗れているフェデラーだが、そのナダルが意外な形で大会を去った今、初の全仏制覇に向けて障害はなくなったかのように思える。そのフェデラーは、元世界ランク2位のトミー・ハースと4回戦で対戦する。過去の対戦成績は8勝2敗でフェデラーが大きく勝ち越している。
もちろん、ナダルが消えたことで優勝のチャンスが広がったのはフェデラーだけではない。地元勢のジョー-ウィルフリード・ツォンガやガエル・モンフィスも、1983年のヤニック・ノア以来となる地元勢のタイトル獲得に目指し、勢いづくことだろう。ツォンガは第5シードのフアン・マルティン・デル=ポトロと、モンフィスは第6シードのアンディ・ロディックと4回戦を行う。 女子では、第2シードのセリーナ・ウィリアムズ、第5シードのイェレナ・ヤンコビッチ、第7シードのスヴェトラーナ・クズネツォワらがベスト8入りを目指し、本日の4回戦に登場する。 この他の試合では、杉山愛がミックスダブルスの準々決勝に登場するほか、ジュニア部門の男子シングルス2回戦に第4シードの関口周一が、男子ダブルス1回戦に内山靖崇が、そして女子ダブルス1回戦に牟田口恵美/大前綾希子組が登場する。 |
第10日
大会10日目見どころ/ベスト4への切符を手に入れるのは? 赤土の王者ラファエル・ナダルが敗れた衝撃から一夜明けた大会9日目、男女シングルスのベスト8が遂に出揃った。男子では、悲願の全仏制覇を目指すロジャー・フェデラーが2セットダウンからの逆転でベスト8進出、また地元期待の第11シードのガエル・モンフィスもベスト8入り、を果たした。女子では、第2シードのセリーナ・ウィリアムズがわずか53分の圧勝劇で8強進出した一方、第5シードのイェレナ・ヤンコビッチが19歳のソラナ・シルステアに敗れ、大会を後にした。 大会10日目は、男女シングルスの準々決勝と男女ダブルスの準々決勝、そしてミックスダブルスの準々決勝が予定されている。 男子シングルスでは、第3シードのアンディ・マレーが、第12シードのフェルナンド・ゴンサレスとベスト4の座を懸け対戦する。両者ともに今大会では準々決勝以上に進出したことが無く、どちらも勝利すれば初の今大会ベスト4進出となる。両者の対戦成績は1勝1敗の五分となっている。
また、第10シードのニコライ・ダビデンコが、4回戦でナダルを破る大番狂わせを演出した、第23シードのロビン・ソデルリングを迎え撃つ。両者の対戦成績は3勝2敗でソデルリングが勝ち越しており、2度のクレーでの対戦ではいずれもソデルリングが勝利している。一躍、今大会のダークホースとなったソデルリングが、快進撃を続けるのか? 女子シングルスでは、第1シードのディナーラ・サフィーナが、第9シードのヴィクトリア・アザレンカと対戦する。初のグランドスラム制覇に目指し、圧倒的な力で勝ち進んできたサフィーナに対し、アザレンカは昨年覇者のアナ・イバノイッチを破ってのベスト8入りを果たしている。共に勢いに乗る同士、白熱する対戦が期待される。
もう一方の準々決勝では、第20シードのドミニカ・チブルコワが、元女王のマリア・シャラポワと対戦する。初のグランドスラム8強進出を果たした、成長著しいチブルコワと、長かった肩の怪我から復活を果たした、グランドスラム3勝を誇るシャラポワ。勝つのはチブルコワの勢いか、シャラポワの経験か? |
第11日
大会11日目見どころ/残りのベスト4の座を手にするのは? 優勝争いも佳境に入り、トップ・ハーフの準々決勝が行われた大会10日目、男子トップ4の一角が大会を後にした。第12シードのフェルナンド・ゴンサレスと対戦した第3シードのアンディ・マレー。次世代のナンバー1候補の呼び声も高いマレーだったが、ゴンサレスの強力なフォアハンドの前に敗れ去った。女子では、ここまで快進撃を続けてきた元女王のマリア・シャラポワが、20歳のドミニカ・チブルコワに完敗を喫し、大会を後にしている。 大会11日目は、男女シングルスのボトム・ハーフの準々決勝と女子ダブルスの準決勝、そしてミックスダブルスの準決勝が予定されている。また車いすテニス部門が本日開幕を迎える。 男子シングルスでは、トップ4の残る1人、第2シードのロジャー・フェデラーが第11シードのガエル・モンフィスと対戦する。昨年の準決勝と同じカードとなったこの対戦、昨年はフェデラーが勝利しているが、地元の期待を一身に背負うモンフィスがどのようなプレーを見せてくれるのだろうか。
また、第5シードのフアン・マルティン・デル=ポトロが、第16シードのクレー巧者トミー・ロブレドを迎え撃つ。お互いに初のグランドスラム4強入りが懸かるこの試合、デル=ポトロのカウンターショットに対し、ロブレドがどう対処するかが勝敗の鍵となるだろう。 女子シングルスでは、第2シードのセリーナ・ウィリアムズが第7シードのスヴェトラーナ・クズネツォワと対戦する。ここに来て調子を上げてきたセリーナが、今大会初となるトップ10選手との試合に臨む。この試合に勝てば決勝進出がグッと近づいてくるだけに、白熱した対戦が期待できる。
もう一方の女子シングルスでは、ノーシードから勝ち進んできたソラナ・シルステアが、第30シードのサマンサ・ストザーとベスト4入りを争う。4回戦で第5シードのイェレナ・ヤンコビッチを破った19歳シルステアが、ダブルス巧者として知られるストザーをも下し、快進撃を続けることが出来るだろうか? また本日開幕する車いす部門の男子シングルス1回戦に、車いすテニス界の絶対王者、国枝慎吾が登場する。プロ転向後、初となるメジャー大会の初戦に臨む国枝にも注目したい。 |
第12日
大会12日目見どころ/頂上決戦への切符を手に入れるのは? ボトム・ハーフの準々決勝が行われた大会11日目、ついに男女シングルスのベスト4が出揃った。男子では、悲願の全仏制覇を目指すロジャー・フェデラーが、地元期待のガエル・モンフィスをストレートで下し、グランドスラム20大会連続でのベスト4進出を達成した。また20歳のフアン・マルティン・デル=ポトロがトミー・ロブレドを下し、初のメジャー4強入りを果たした。女子では、第7シードのスヴェトラナ・クズネツォワが第2シードのセリーナ・ウィリアムズを下し、2年連続で準決勝進出を果たし、第30シードのサマンサ・ストザーがソラナ・シルステアに圧勝し、初のグランドスラム4強入りを決めた。 大会12日目は、女子シングルスの準決勝2試合がセンターコートで行なわれる。また、男子ダブルスの準決勝、そしてミックスダブルスの決勝が予定されている。 この日のセンターコート第1試合に登場するのは、第1シードのディナーラ・サフィーナと第20シードのドミニカ・チブルコワだ。4回戦までを圧倒的な強さで勝ち上がり、準々決勝を逆転で勝ちあがってきたサフィーナが、グランドスラムで初のベスト4進出を果たしたチブルコワの挑戦を受ける。悲願のグランドスラム制覇まであと2勝に迫ったサフィーナのプレーに注目したい。
続く第2試合では、第7シードのクズネツォワと第30シードのストザーが決勝への切符を争う。準々決勝で、セリーナとの接戦を制したクズネツォワに対し、ストザーはシルステアにストレートで快勝している。2人の体力の回復具合が、勝敗の鍵となりそうだ。
この他の試合では、車いすテニス部門の男子シングルスとダブルスに国枝慎吾が登場するほか、ジュニア部門の男子ダブルス準々決勝に江原弘泰と関口周一の日本勢ペアが臨む。 |
第13日
大会13日目見どころ/男子ファイナルに進出するのは? 女子シングルスの準決勝が行なわれた大会12日目、女子の頂点を争う2人がついに選ばれた。まず第1試合では、第1シードのディナーラ・サフィーナがグランドスラム初の準決勝に臨んでいたドミニカ・チブルコワをストレートで破り、2年連続での決勝進出を決めた。続く第2試合では、第7シードのスヴェトラナ・クズネツォワが、サマンサ・ストザーをフルセットの接戦の末に破り、2006年以来となる3年ぶり2度目の決勝進出を果たし、決勝はロシア勢対決という現在の女子テニスツアーの縮図とも言うべき顔合わせとなった。 また、同日に行われたミックスダブルス決勝では、ボブ・ブライアン/リーゼル・フーバー組が見事優勝している。 大会13日目は、男子シングルスの準決勝2試合がセンターコートで行なわれる。また、女子ダブルスの決勝、そして車いす部門の決勝が予定されている。 この日のセンターコート第1試合には、第12シードのフェルナンド・ゴンサレスと第23シードのロビン・ソデルリングが登場する。お互いに強力なフォアハンドを武器に、ゴンサレスは第3シードのアンディ・マレーを、ソデルリングは第1シードのラファエル・ナダルという優勝候補達を破り、準決勝の舞台まで勝ち上がってきた。壮絶な打ち合いが予想されるこの試合、最後までコートに立っているのは果たしてどちらだろうか?
続く第2試合では、第2シードのロジャー・フェデラーが第5シードのフアン・マルティン・デル=ポトロの挑戦を受ける。宿敵ナダルが敗退したため、今大会初制覇の可能性がグッと大きくなりプレッシャーを感じつつあるフェデラーに対し、全豪オープン準々決勝で惨敗を喫したデル=ポトロがリベンジを狙う。
この他の試合では、車いすテニス部門の男子シングルス決勝に国枝慎吾が登場する。プロ転向後、初のメジャー大会での優勝を目指す。 |
第14日
大会14日目見どころ/いよいよ赤土の女王が決定! 男子シングルス準決勝が行なわれた大会13日目、ラファエル・ナダルが去ったローランギャロスの頂上決戦に進出する2人が決定した。第1試合では、4回戦でナダルの不敗神話に終止符を打ったロビン・ソデルリングが、フェルナンド・ゴンサレスを壮絶なハードヒットの応酬の末に下し、初のグランドスラム決勝に進出した。そして第2試合では、生涯グランドスラムを目論むロジャー・フェデラーが、若き挑戦者フアン・マルティン・デル=ポトロをフルセットの逆転で破り、4年連続となる決勝へ駒を進めた。 また、同日に行われた女子ダブルス決勝では、アナベル・メディーナ=ガリゲスとビルヒニア・ルアノ=パスクアルのペアが、大会連覇を達成している。 大会14日目は、女子シングルスの決勝がセンターコートで行なわれるほか、男子ダブルスの決勝が予定されている。 長かった2週間の熱戦の末、第1シードのディナーラ・サフィーナと、第7シードのスヴェトラナ・クズネツォワが女子シングルスの決勝の舞台に登場する。
4回戦までを圧倒的な力で勝ち抜き、準々決勝では世界ランク9位のヴィクトリア・アザレンカの挑戦を逆転ではねのけたサフィーナは、昨年はダークホースとして決勝に進出したが、今年は優勝候補の筆頭としてこの大舞台に戻ってきた。 一方のクズネツォワは、準々決勝で今季の全豪オープン覇者のセリーナ・ウィリアムズを破る活躍を見せると、準決勝のサマンサ・ストザー戦ではフルセットを戦い抜き、3年振りとなる全仏オープン決勝の舞台への切符を手にした。 両者の対戦成績は2勝1敗でイバノビッチが一歩リードしているが、クレーの対戦ではサフィーナが勝利している。また、グランドスラムでは2006年のウィンブルドンで対戦しており、その時はイバノビッチがフルセットで勝利している。 お互いにジュニアの頃からいくつもの対戦を重ねているが、今回が最大・最高の舞台であることは間違いない。赤土の女神に愛され、グランドスラムタイトルの栄光を手に入れるのは、果たしてどちらだろうか? |
第15日
大会最終日見どころ/今年の頂点に立つのは一体どちらか? 女子シングルス決勝が行なわれた大会14日目、ロシア勢対決となったこの決勝を制したのは第7シードのスヴェトラナ・クズネツォワだった。世界ランク1位のディナーラ・サフィーナは、新しい女王としての勲章を得るために、通算3度目となるグランドスラム決勝の舞台に臨んだが、3度目の正直とはいかず、またしてもビッグタイトルを勝ち取ることが出来なかった。一方のクズネツォワは、2004年のUSオープン以来となるメジャータイトルを獲得、改めてその存在感をツアーに示してくれた。 また、同日に行われた男子ダブルス決勝では、ルーカス・ドロウィー/リーンダー・パエス組が栄冠に輝いている。 大会最終日は、男子シングルスの決勝がセンターコートで行なわれる。 今年の男子シングルスで頂点を争うのは、第2シードのロジャー・フェデラーと第23シードのロビン・ソデルリングの2人だ。
悲願の生涯グランドスラム達成のため、4年連続で決勝の舞台まで勝ち上がってきたフェデラー。過去3年間は「赤土の王者」ラファエル・ナダルの前に屈していたが、今年の対戦相手はナダルではなく、ビッグチャンス到来とも言えるだろう。しかし、ソデルリングはそのナダルにローランギャロスで初黒星を与え、その勢いそのままに決勝まで勝ちあがってきた。 準決勝ではお互いにフルセットの死闘を繰り広げ、この大舞台にたどり着いた2人。きまぐれな赤土の女神の寵愛を受け、最後にトロフィーを掲げているのは一体どちらだろうか? 絶対王者と赤土の王者。勝利の女神が微笑むのは、一体どちらだろうか? |
全仏オープン2009 総括
総括
ローランギャロスで新たな歴史が生まれた。 これまで3年連続で決勝に進出しながらもラファエル・ナダルの前に敗れ続けていたロジャー・フェデラーが、ついに悲願となる全仏オープン制覇を成し遂げ、男子テニス史上6人目となる生涯グランドスラムを達成した。しかも、ピート・サンプラスが持つグランドスラム最多勝利に並ぶ、14個目のタイトル獲得とまさに記録尽くしとなった。 また、そのフェデラーと決勝で戦ったロビン・ソデルリングの活躍も忘れてはならない。4回戦でナダルを下し、一躍注目を集めることとなったソデルリングは、ニコライ・ダビデンコ、フェルナンド・ゴンサレスら強豪を下し、キャリア初のグランドスラム決勝の舞台への切符を手に入れた。決勝では世界の期待を背負ったフェデラーの前に敗れたが、今後の活躍に期待したい。
また女子では、19歳のヴィクトリア・アザレンカやソラナ・シルステアら若手選手が躍進を遂げた一方、怪我から復帰したばかりの妖精マリア・シャラポワがベスト8に入り、見事な復活を遂げた。
女子ダブルスでは、アナベル・メディーナ=ガリゲス、ビルヒニア・ルアノ=パスクアルのスペインペアが、ヴィクトリア・アザレンカ/エレナ・ヴェスニナ組を圧倒し、大会2連覇を達成した。 ミックスダブルスでは、リーゼル・フーバーとボブ・ブライアンのペアが優勝、それぞれ男女ダブルスでは準決勝では敗退しており、このタイトル獲得で溜飲を下げた。
車いすテニスでは、プロ転向を果たしたばかりの国枝慎吾が、見事に大会3連覇を達成。プロとして初のメジャータイトルを獲得している。 またジュニアの部では、男子ダブルスに第7シードとして出場した江原弘泰と関口周一のコンビがベスト8進出を果たした。 |
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平沢潤プロコーチがローランギャロスから、選手の声や会場の様子を独占レポート!
・毎日開催!勝者当てクイズ!
注目の一戦の勝敗を予想して選手サイングッズ他、素敵な賞品を当てよう! 開催期間:5/24(日)~6/7(日)
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