男子テニスツアーのマスターズ大会であるムチュア・マドリッド・オープン男子(スペイン/マドリッド、レッドクレー)は10日、シングルス準決勝が行われ、第10シードの
錦織圭(日本)は第5シードの
D・フェレール(スペイン)を7-6 (7-5), 5-7, 6-3のフルセットで下し、同大会初の決勝進出を果たした。
この試合、錦織はファーストサービスが入った時に76パーセントの確率でポイントを獲得し、フェレールのサービスゲームから3度のブレークに成功し、2時間55分で勝利した。
第1セット、両者1度ずつのブレークからタイブレークに突入し、1度のチャンスからタイブレークを制し、錦織が第1セットを先取した。
《【テキスト速報】錦織が第1セット先取<ムチュア・マドリッド・オープン男子>》第2セットは第6ゲームまで両者サービスキープが続き、第7ゲームでフェレールがブレークに成功するも、直後第8ゲームに錦織が1度のブレークチャンスを決めブレークバックに成功する。
第9ゲーム終了後にこのセット2度目の腰のマッサージを行いその後の試合に臨んだ。
第11ゲームではフェレール5度目のブレークチャンスからブレークを許してしまい、ゲームカウント5-6とする。
続く第12ゲーム、フェレールのサービスゲームをデュースまでもつれ込むが3度のブレークチャンスを活かす事が出来ず、フェレールがサービスキープに成功しセットカウント1-1とする。
第2セット終了後、錦織はメディカルタイムアウトを要求し、再び腰のマッサージを行い、薬を飲み第3セットへと向かった。
腰のせいもあってかロングラリーに持ち込みたくない錦織は展開を早め、それが功を奏した。
両者サービスキープで始まる第3セット、第5ゲームで2度のブレークチャンスを与えるもフェレールの粘りのラリーを凌ぎ、サービスゲームをキープする。
直後の第6ゲームで錦織は15-40からブレークに成功しこの試合初めてフェレールより先にブレークに成功し、リードする。
第9ゲームに錦織のサービスゲームで40-0とマッチポイントを3度握るがデュースへもつれ込む。
観客は一丸となってフェレールを応援し、フェレールはそれに応え錦織のリードを凌ぐも10度目のマッチポイントにして最後はフェレールがフォアをアウトし錦織が大接戦を制した。
展開を早めた事と、サービスエースは5本だったものの、欲しい時にファーストサービスでポイントが取れた事が勝利へと導いた。
両者は過去に6度対戦しており、今回の対戦により錦織はフェレールとの通算成績を4勝3敗と勝ち越した。
決勝進出を果たしたことにより錦織は12日付けで発表される世界ランキングで、
M・ラオニチ(カナダ)を抜き第9位となる事が決まり、日本人初の世界ランキング9位を記録すると同時にアジア人として、
P・スリチャパン(タイ)が2004年3月に記録して以来のアジア人、最高位と並ぶ快挙を達成する。
そして日本人初のマスターズ決勝進出となる。
決勝で待っているのはクレーキングこと
R・ナダル(スペイン)。対戦成績こそ0勝6敗と勝利したことが無いが、今の錦織なら期待せずにはいられない決勝となる。
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