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女子テニスツアー最終戦であるWTAチャンピオンシップ(トルコ/イスタンブール、賞金総額490万ドル、インドアハード)は25日、予選ラウンドロビン3試合が行われ、グループAでは第3シードのS・ウィリアムズ(アメリカ)が第1シードのV・アザレンカ(ベラルーシ)に6-4, 6-4のストレートで下し、予選ラウンドロビンを3戦全勝で終えた。
セリーナは第1セットで1度ブレークをアザレンカに許したものの2度のブレークを奪いこのセットを先取。第2セットはいきなり2度のブレークを奪われ、ゲームカウント0-3とアザレンカにリードされたが、セリーナはそこから奮起。その後7ゲーム中6ゲームを奪うと、1時間35分で勝利を飾った。
これでセリーナはトップ5選手には15連勝。トップ2選手にも10連勝とし、アザレンカとの対戦成績も11勝1敗へと大きくリードを広げた。
この日、11本のサービスエースを記録したセリーナは「これまでの2試合はサーブに苦しんでいたけど、もっと良いサーブが打てると信じ試合に臨んだ。今日は色んな部分でちょっとずつ自分方が勝っていた。今年は素晴らしいシーズンを送っている彼女(アザレンカ)だから、自分も更にプレーのレベルを上げる必要があった。きっとまた彼女とは対戦すると感じている。」とサーブを改善させ、よりレベルを上げて試合に臨んだことを語っていた。
第2セットでゲームカウント0-3とリードされたことを聞かれたセリーナは「ただ辛抱しなければと思った。2度のブレークを許してしまったけど、冷静にいるように努めて、その後の試合も冷静さを保つことができた。最初の2試合ほど感情的にならずにいれた。」と、試合を振り返っていた。
アザレンカはこれでラウンドロビンを1勝1敗とし、金曜日に行われるN・リー(中国)との対戦での勝者が決勝トーナメントへ進出する。
アザレンカは「試合直後はちょっと悲しかったけど、明日はまた力強くコートに戻って来たい。今日の良いところを明日へ持ち込んで、更に良い状態で試合に臨みたい。勝って次へ進むか、負けて家へ帰るか。もっとここに残って試合がしたいから、全力を尽くして勝ちにいこうと思っている。」と、次の試合へ気合を入れていた。
加えてアザレンカは、金曜日のリーとの試合に勝利すると、今シーズンを世界ランク1位で終えることが決まる。M・シャラポワ(ロシア)と1位の座を争っているアザレンカは次の試合で敗れ、シャラポワが今大会を全勝で優勝すると、その座をシャラポワに奪われることになる。
一方、この日第8シードのリーは第5シードのA・ケルバー(ドイツ)と対戦、6-4, 6-3のストレートで下し、ラウンドロビンを1勝1敗とした。敗れたケルバーは3戦全敗で予選ラウンドロビンでの敗退となってしまった。
この試合リーは、各セットで2度ずつのブレークをケルバーに許したものの、試合を通して8本ものダブルフォルトを犯したケルバーに、第1セット3度、第2セットでも3度のブレークに成功すると、1時間25分のストレートで勝利を飾った。
「昨日、今大会の初戦を行ったけど、今日は昨日の試合よりかなり良い感触でプレーができた。コートでとても高い集中力を維持することができた。彼女(ケルバー)はとても守りの良い選手。だから試合前にコーチからトップスピンを多く使ってオープンコートを作るようにとアドバイスを受けていた。色々とペースを変えなければ勝つことはできないのは分かっていた。」と、コーチからの戦略があったことを明かしたリー。
リーはこれでケルバーとの対戦成績を6勝1敗とするばかりか、サウスポーの選手との対戦を2008年から現在までで34勝5敗としている。
決勝トーナメント進出をかけてアザレンカと対戦するリーは「とても厳しい試合になるでしょう。彼女(アザレンカ)は世界1位だし、今年は素晴らしい成績を収めている。今日と同じようなプレーができるように全力を尽くすのみ。しっかりボールを打ってミスを少なくする必要がある。」と、アザレンカ戦への意気込みを語っていた。
今年最終戦に初出場したケルバーだったが、これでラウンドロビンでの敗退が決まってしまった。「この大会へ来れたのは嬉しいこと。この3試合はとてもエンジョイできた。ここでの経験は来年のレベル向上に役立つはずだと感じている。だからトップ選手の仲間入りをしてこの大会にいることを光栄に思う。大会関係者や応援に来てくれたファンも素晴らしかった。」と、前向きな姿勢で大会を終えた。
また、この日はグループB1試合も行われ、第7シードのS・エラーニ(イタリア)が第9シードのS・ストザー(オーストラリア)を6-3, 2-6, 6-0のフルセットで退けてラウンドロビンを1勝1敗とした。ストザーは前年度覇者で第6シードのP・クヴィトバ(チェコ共和国)がウィルス性疾患のため大会を棄権したため、繰り上がりでこの日の試合に登場していた。
「第1セットで彼女(ストザー)はミスを犯してくれたけど、第2セットは見違えるようなプレーをしてきたの。だから第3セットは集中を高めて積極的なプレーをしようと努めたら、徐々に良いプレーができるようになった。」とエラーニは、試合を振り返っていた。
エラーニは最初に掴んだマッチポイントでは、ストザーの強烈なバックハンドウィナーで取ることができなかったが、2度目のマッチポイントではこの試合7本目のダブルフォルトをストザーが犯してゲームセット。
「今日は良い試合ができるようにと思ってコートに立ったけど、そうはいかなかった。」と、落胆するストザー。「ちょっとアップダウンが激しかった試合だった。第2セットはリードを奪えてそのままそのセットを取り切ることができたけど、第3セットの第1ゲームで握ったブレークポイントをリターンミスで取れなかったところからエネルギーが一気になくなってしまった。」
エラーニは「サムは素晴らしい選手なのは分かっていたけど、そんな彼女との対戦への準備はできていた。試合に勝てたことは嬉しいし、まだ試合が続く。明日も良いプレーをして勝ちたいと願っている。どうなるかはやってみないと分からないわね。」と、気持ちは次の試合へ向いていた。
エラーニは今年の全仏オープンまでトップ10選手との対戦成績を0勝28敗だった。しかし、その全仏オープンで準優勝を飾る快進撃をみせてからは、トップ10選手とは5勝4敗と勝ち越している。それでもトップ5選手とは0勝22敗と苦手としており、金曜日に対戦する世界ランク4位のA・ラドワンスカ(ポーランド)戦で初勝利を飾りたいところ。
その試合に勝つと決勝トーナメント進出が決まるエラーニは「彼女(ラドワンスカ)はとても強い選手。彼女とはこれまでも対戦しているから、どんなプレーをしてくるかは分かっている。とてもタフな試合になるのは必至だし、勝てるように全力を尽くすのみ。」と、ラドワンスカ戦を語っていた。
この日行なわれた試合結果は以下の通り。
【グループA】
S・ウィリアムズ (3) ○-× V・アザレンカ (1), 6-4, 6-4
N・リー (8) ○-× A・ケルバー (5), 6-4, 6-3
【グループB】
S・エラーニ (7) ○-× S・ストザー (9), 6-3, 2-6, 6-0
(翻訳/弓削忠則)
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