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男子テニスツアーのチャイナ・オープン男子(中国/北京、賞金総額220万5000ドル、ハード)は4日、シングルス2回戦残り4試合が行われ、地元から主催者推薦のZ・ザンが第5シードのR・ガスケ(フランス)を6-4, 3-6, 6-4で下す大金星を飾り会場へ詰め掛けたファンを大いに沸かせた。
世界ランク165位のザンは現在中国人男子最高位で自己最高位を更新中の22歳。アジア人としては長身の188cmと体格にも恵まれている成長株で、今季はツアー下部のフュチャーズ大会で2度の優勝と2度の準優勝を飾るなど、シーズン初めの292位からランキングを上げていた。
この日は同ランク14位のガスケに全く引けを取らないプレーで第1セット、第2セットを分け合い勝敗の行方は第3セットへ。出だしでブレークされたザンはガスケにゲームカウント0-2とリードを許した。しかし、すぐにブレークバックすると、その後に2度目のブレークをガスケから奪い、2時間9分のフルセットでガスケを下すシードダウンを演出した。
「コーチが彼(ガスケ)の弱点を良く知っていたんだ。彼はバックハンドの方がフォアハンドより若干良い。だから彼のフォアハンドにボールを集めてラリーをコントロール出来た。」と語るザン。ザンのコーチはかつてガスケをコーチしていた。
「今日は全く恐れるものがなかった。だからとてもリラックスしてプレーする事が出来た。緊張する事もなかったから自分の最高のパフォーマンスをする事が出来たんだ。」とザンは、思い切りガスケに臨めた気持ちを語っていた。
敗れたガスケは「今日は勝てる試合だったが、大事なところで悪いミスを犯してしまった。彼(ザン)は才能もあるし、攻撃的で早い展開でプレーしてきた。ネットでのプレーは自分より上手いね。今日はベストのプレーが出来なかったけど、こんな時もある。でもそれは彼がそうさせたし、彼のプレーは勝利に値するよ。」と、ザンを称賛していた。
自身初となるATPツアーでのベスト8入りを果たしたザンは、来週発表の世界ランクでも更に自己最高位を更新し150位入りが濃厚。そのザンは準々決勝でF・マイヤー(ドイツ)と対戦する。
その他の試合ではM・ヨージニ(ロシア)がK・アンダーソン(南アフリカ)を6-3, 6-3で、F・ロペス(スペイン)もルー・イェンスン(台湾)を6-3, 7-6 (9-7)といずれもストレートで下しベスト8進出を果たした。
30歳のヨージニは、第1セットで3度アンダーソンに握られたブレークポイントを退けると、1度ブレークに成功しそのセットを先取。第2セットでは1度ブレークを許したものの、3度のブレークをアンダーソンから奪い、1時間32分で勝利をものにした。自身9回目で今季2度目の優勝へ前進した。
世界ランク30位のロペスは同64位のルーに第1セットで1度ブレークを奪い先取。第2セットは両者2度ずつのブレークからタイブレークへ突入。そのタイブレークも接戦となったが、ロペスが9-7で制し1時間32分のストレートでルーを退けた。
準々決勝でヨージニは第3シードのJW・ツォンガ(フランス)と、ロペスはS・クエリー(アメリカ)と対戦する。この日クエリーは、A・セッピ(イタリア)を6-1, 6-4のストレートで下しての勝ち上がり。
この日行われた試合結果は以下の通り。
Z・ザン ○-× R・ガスケ (5), 6-4, 3-6, 6-4
M・ヨージニ ○-× K・アンダーソン, 6-3, 6-3
F・ロペス ○-× ルー・イェンスン, 6-3, 7-6 (9-7)
S・クエリー ○-× A・セッピ, 6-1, 6-4
今大会の優勝賞金は53万570ドル。
(翻訳/弓削忠則)
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