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女子テニスツアーのW&Sオープン女子(アメリカ/シンシナティ、賞金総額205万ドル、ハード)は15日から本戦がスタートし、シングルス1回戦16試合が行われ、日本勢では森田あゆみ(日本)がA・ボンダレンコ(ウクライナ)に挑むも2-6, 6-4, 2-6のフルセットで敗れた。この日登場したシード勢は順当に初戦突破を果たした。
世界ランク48位の森田は、現在は139位ながら2008年4月には19位だったボンダレンコに、第1セットだけで3度のブレークを許すなど、あっと言う間に奪われてしまう。第2セットに入りサーブの調子が上がった森田は、ボンダレンコに1度もブレークポイントを握らせず1度のブレークを奪い、フルセットへと持ち込んだ。
勝敗を決める第3セットでは、再び集中力を増したボンダレンコが森田から3度のブレークに成功。森田もボンダレンコから1度だけブレークを奪うも反撃はそこまで。1時間54分で敗退し、初戦で姿を消す結果となった。
ボンダレンコはここ数年右膝の怪我に苦しんでおり、今年序盤も治療に専念していたため、5月から大会に出場し始めていた。徐々に復調し始めてはいるものの、本来のプレーを取り戻してはいない中、今季好調の森田を振り切り2回戦進出を決め、復調の兆しを見せた。2回戦では第8シードのM・バルトリ(フランス)と対戦する。
今大会は上位8シード選手は1回戦を免除されているため、2回戦からの登場。第1シードがC・ウォズニアキ(デンマーク)、第2シードがV・ズヴォナレーワ(ロシア)、第3シードがV・アザレンカ(ベラルーシ)、第4シードがM・シャラポワ(ロシア)、第5シードがN・リー(中国)、第6シードがP・クヴィトバ(チェコ共和国)、第7シードがF・スキアボーネ(イタリア)、そして第8シードがバルトリと続く。
この日登場したシード勢は順当に勝利を飾った。第9シードのA・ペトコビッチ(ドイツ)はJ・ガイドソバ(オーストラリア)を5-7, 7-6 (7-5), 6-2の逆転で、第14シードのS・クズネツォワ(ロシア)は予選勝者のJ・クレイバス(アメリカ)を6-3, 6-4のストレートで、第15シードのA・イバノビッチ(セルビア)は予選勝者のA・グラッチ(アメリカ)を6-0, 6-2の快勝で下した。
第1セットを落とし、第2セットもタイブレークの接戦を強いられたペトコビッチは、2時間52分の接戦を制して辛うじて勝利を手にした。
「気分は最悪でした。ガイドソバのプレーが素晴らしくて、どこからでもウィナーを取って来ました。何時間試合をしていたか分からないけど、常に守備に回ってしまいました。常に攻撃的なプレーを心掛けている自分のような選手には、とても辛い気分でした。どうやって勝ったのか今も分かりませんが、この結果を導き出せたことには興奮しています。」とペトコビッチは試合を振り返っていた。
対照的にイバノビッチは、第1セットをわずか26分で、第2セットも34分と、1時間ちょうどで勝利を手にした。「予選で既に何試合か勝利している選手を相手に、この勝ち方が出来たことはとても重要でした。彼女のプレーを見た事が無かったので、初めての対戦でした。」と、昨年の今大会準決勝では左足を痛め途中棄権を余儀なくされていたイバノビッチは、1回戦についてコメントを残した。
2回戦でペトコビッチはラッキー・ルーザーのS・アービッドソン(スウェーデン)と、クズネツォワはA・メディーナ=ガリゲス(スペイン)を2-6, 6-2, 6-2の逆転で倒した予選勝者のP・ツェトコフサ(チェコ共和国)と、イバノビッチはN・ペトロワ(ロシア)とR・ビンチ(イタリア)の勝者と対戦する。
アービッドソンはこの日の試合でM・ニクルスク(ルーマニア)と対戦、0-6, 7-6 (7-4), 6-3の逆転で勝利しての勝ち上がり。アービッドソンは当初、予選で敗退していたが、この試合に臨む予定だったクルム伊達公子(日本)が左手の怪我を理由に試合開始前に棄権、ラッキールーザーでの本戦入りとなり、その幸運を生かした。クルム伊達の怪我に関して、詳しい情報は入っていない。
その他の試合では、S・ペア(イスラエル)がS・リシキ(ドイツ)を6-4, 7-6 (7-4)で、予選を勝ち上がった鄭潔(中国)がJ・ジョルジュ(ドイツ)を6-2, 1-6, 6-4で下す金星を上げて初戦突破を決めた。
世界ランク24位のペアは今年4月に自己最高位の11位まで行き、あと1勝でイスラエル人女性として初のトップ10入りまで行っていたが、その後はスランプに陥り、ここまでの6大会中5大会で初戦敗退を喫していた。特に先週のトロント大会では同150位のA・ウズニアッキ(カナダ)にわずか1ゲームしか奪えず完敗していた。
一方のリシキは、年初は600位台までランキング下げていたが、ここ数ヶ月で20試合中17試合で勝利を収めるなど、現在は同22位までランキングを急上昇させる復活ぶりを見せていた。この日の試合では第2セットも5-0とリードしたペアだったが、そこからリシキの反撃に合うも、タイブレークの末に振り切っての勝利だった。
「今日はとても安定したプレーが出来た。第2セットの5-0まではね。そこから動きが止まり、ミスが出始めてしまった。もっと早くロッカールームに帰れたのに。それでも勝利を飾れたし、次の試合ではもっと改善させたい。」とペアは、勝利に安堵していた。
元世界ランク15位の鄭潔は、左手首の怪我から昨年はベスト4入りを果たしていた全豪オープンに今年は出場出来ず、2月に復帰しながらもなかなか本来のプレーが出来なかった。しかしこのアメリカ・シーズンに入ってから2大会は6勝2敗と徐々に結果が出始め、この日も今シーズン好調で6月に自己最高位の16位を記録していたジョルジュを1時間58分で退けた。
ペアは第3シードのアザレンカと、鄭潔は第13シードのJ・ヤンコビッチ(セルビア)とI・ベネソバ(チェコ共和国)の勝者とそれぞれ2回戦で対戦する。
その他の1回戦の試合結果は以下の通り。
C・シーパース(南アフリカ) ○-× R・マリーノ(カナダ), 7-5, 6-2
E・マカロバ(ロシア) ○-× MJ・マルチネス=サンチェス(スペイン), 7-5, 6-3
An・ロディオノワ(オーストラリア) ○-× P・エルコグ(スロベニア), 6-0, 6-0
P・マーティク(クロアチア) ○-× E・ヴェスニナ(ロシア), 3-6, 7-6 (7-5), 6-0
S・エラーニ(イタリア) ○-× S・スティーブンス(アメリカ), 6-1, 7-5
C・マーケイル(アメリカ) ○-× T・ピロンコバ(ブルガリア), 7-5, 4-6, 6-1
L・サファロバ(チェコ共和国) ○-× K・ザコパロバ(チェコ共和国), 6-2, 6-2
D・ハンチュコバ(スロバキア) ○-× L・ドミンゲス=リノ(スペイン), 6-3, 4-1, 途中棄権
今大会の優勝賞金は36万ドル。
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