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（イギリス、ウィンブルドン）

ウィンブルドン大会５日目の今日、日本のエース杉山　愛が元女王で今大会第１２シードのＭ・ヒンギス（スイス）との試合に臨む。

伊達　公子が現役を引退してから、１０年以上にわたり日本のエースとして奮闘してきた杉山にとって、ヒンギスとの試合は重要な意味を持つ。ダブルスでは辛うじてトップレベルを維持してはいるものの、シングルスではパワーテニスに押されツアー優勝には殆ど絡めないばかりか、一時はトップ１０だった世界ランキングも現在２１位まで落としてしまっている。今年３１歳の杉山の脳裏には、間違いなく「引退」の文字がよぎっているはずだ。

ウィンブルドン・センターコートでの元女王との対戦という「夢の舞台」で杉山がどんなプレーを見せるかに世界中の注目が集まる。過去１勝６敗と分が悪い相手だが、日本のエースは「うまくてやりにくいが、すごい強打があるわけではない」と強気に立ち向かう。

またこの日は、躍進著しい中国勢も登場する。世界ランキング３０位で名実共に中国のエースとなったＮ・リー（中国）は第５シードのＳ・クズネツォワ（ロシア）に、鄭潔（中国）は第２シードのＫ・クレイステルス（ベルギー）にそれぞれ挑戦する。中国勢は近年急速に力をつけてきており、「（中国勢は）数年内にグランドスラム決勝に出てくるまでの勢力になる」というシャラポワの言葉を借りるまでもなくその勢いは留まることを知らない。クズネツォワとクレイステルスの充実振りからすると、金星をあげるのは難しいように見えるが、中国勢の健闘を祈りたい。

一方男子では、大会四連覇を王者Ｒ・フェデラー（スイス）、打倒王者の一番手Ｄ・ナルバンディアン（アルゼンチン）らが登場する。注目のカードとしては、先の全仏オープンで旋風を巻き起こした新鋭Ｎ・ジョコビッチ（セルビア）が第２８シードのＦ・ベルダスコ（スペイン）に挑む一戦だろう。ジョコビッチが全仏に続きウィンブルドンでも台風の目となるのか注目が集まるところだ。

主な注目カードは以下のとおり。

男子
Ｓ・ワウリンカ（スイス）　ＶＳ　Ｍ・アンチッチ（クロアチア）
Ｒ・フェデラー　ＶＳ　Ｎ・マウー（フランス）
Ｆ・ベルダスコ　ＶＳ　Ｄ・ナルバンディアン
Ｍ・ヨージニ（ロシア）　ＶＳ　Ｎ・ジョコビッチ
Ｊ・Ｃ・フェレーロ（スペイン）　ＶＳ　Ｒ・シュティエパネック（チェコ共和国）
Ｔ・ハース（ドイツ）　ＶＳ　Ｔ・ベルディフ（チェコ共和国）

女子
Ｋ・クレイステルス　ＶＳ　鄭潔
Ｓ・クズネツォワ　　ＶＳ　Ｎ・リー
Ｍ・ヒンギス　ＶＳ　杉山　愛
Ｎ・バイディソバ（チェコ共和国）　ＶＳ　Ｋ・シュプレム（クロアチア）
Ｄ・ハンチュコバ（スロバキア）　ＶＳ　Ｋ・シュレボトニック（スロベニア）