IPTL2015

IPTL2015特集 コラム

コラム

テニスの団体戦における大きな楽しみの一つが、ダブルスだ。デビスカップやフェドカップでも、日頃は滅多にお目に掛かれないペアが結成され、観客たちを魅了する。それがきら星のごとくスターが集結するIPTLともなれば、レア度およびゴージャス指数も半端ではない。中でも楽しみな顔合わせが見られるのが、ミックスダブルスだ。 例えば昨年は、シャラポワとアンディ・マレーという超大型ペアが誕生。ダブルスの名手ミルザとフェデラーが、キリオス/ハンチュコワ組と対戦する華やかなカードも実現した。 一般レベルのテニスでは「女性狙いをしないのがマナー」と言われるミックスダブルスだが、プロの世界では男子が女子相手に200キロ以上のサーブを叩き込む、えぐいシーンも珍しくない。もっとも女子選手も、200キロ超えのサーブをリターンウイナーで決めたりするから、あなどれない。男子が対戦相手の女子選手にどう対応し、いかにパートナーを立てるか? そして女性が、どう男性パートナーを操るか!? 組み合わせ次第で無限の化学反応が発生する――これぞ、ミックスダブルスの醍醐味である。
写真 / Images Courtesy: Getty Images | Ella Ling | Corinne Dubreuil | VIPCOMM

内田暁(うちだ・あかつき)

フリーランスライター。ロサンゼルスでの滞在経験をきっかけにフリーに転身し、現地にてテニス、総合格闘技、アメリカンフットボール等の取材・執筆を開始。帰国後はテニス専門誌『スマッシュ』を中心に、スポーツ専門サイト『スポーツナビ』や『スポルティーバ』に、主にテニス関連記事を寄稿している。2006年からテニス四大大会等の取材を始め、錦織圭は、ロサンゼルス在住時の2007年から取材。 著書に、「錦織圭 リターンゲーム」(学研プラス)。

→書籍:錦織圭 リターンゲーム 世界に挑む9387日の軌跡