リターン編 |
Vol.2 リターン巧者のテクニック アガシ&コリア |
アガシ&コリアのリターンから何を学ぶ?
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コリアはアガシにかなわないけれど…… |
アガシもコリアもリターン能力に優れたプレイヤーだということは理解していただけたと思う。しかし、同時に2人の中身がまったく違うこともわかったはずだ。攻撃的なアガシと守備的なコリア。言い換えればリスキーなアガシ、セーフティなコリアと言うことができるかもしれない。それではこの2人が戦うとどうなるのか? これは興味あるところ。
2人の対戦は過去に2度しかないが、ここではアガシが圧勝している。ともにアガシのストレート勝ち。しかもアガシは2試合4セットで4ゲームしか失っていない。同型タイプでは攻撃力に勝るほうが有利なのかもしれないが、それにしてもこの差はひどい。コリアはストローク戦になると先手を奪えず、一方的な試合になってしまうのだ。しかし、その2戦はともにハードコートでの試合。クレーならばここまで一方的な試合にはならないだろう。 |
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リターン巧者になるための3つのキーワード |
さて、それではわれわれ一般愛好家は彼らから何を学べるのだろうか? まず最初にスタイルがあるだろう。アガシのように自分から攻めていくのか、コリアのように相手の攻めを凌ぐのか、それは個々の技術、体力、メンタリティによって選択すべきこと。しかしリターン巧者に共通するキーワードというものはあると思う。ここでは①予測、②反応、③ライジングの3つを挙げてみたい。
どんなにテクニックがあってもサーブのコースや球種をまったく読めなかったらリターンはできない。相手のトスの位置、身体の使い方などでどんなサーブが来るのか、予測することはとても大事なこと。そのためには予測を成功させるためのトレーニングが必要なことは言うまでもない。
次にサーブが来てからどう反応するか、ということがリターンではとくに重要となる。フォアなのかバックなのか、打つ球種は、返すコースは、これらすべてを一瞬の反応の中で判断しなければならない。当然、ここにも反応時間を早めるためのトレーニングが必要になる。 そして技術ではライジングだ。サーブに対応するコンパクトなテイクバックを自分のものにし、ボールがバウンドする途中の早いタイミングで返球するライジング打法は、レベルが上がれば上がるほど必要なテクニックとなるはずだ。 |
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トレーニングは簡単なことから
ここではリターン向上につながる4つの簡単なトレーニングを紹介しておくことにする。4つのうち上の2つはオンコートでなくてもできるトレーニング。心得ておいてほしいのはつねにリターンを想定して行なうということ。左上のボールキャッチはよくあるトレーニング。下の人の動きをトレースするトレーニングも効果的。モデルの踏み込み足が違うように、人の動きをそっくりトレースするのは意外にむずかしい。また、手(足)と目の協調性を高めるトレーニングとしては卓球や「テトリス」のようなゲームも有効。楽しみながらリターンがうまくなるならばこれに越したことはない。
オンコートでは相手に短い距離からサーブを打ってもらい、それをリターンするのが一番効果的な練習。どの強度までならしっかりしたリターンができるか、自分のリターン能力を客観的に把握できるし、サーバーが打つコースを指示しなければ予測・反応力を高める練習にもなる。また、サーブをノーバウンドで返球する練習は、ファーストボレーをするときの練習を応用したものだが、フォア、バックでの素早いボディターン、コンパクトなテイクバック、それにスウィートスポットで正確に捉える目など、リターンに必要な要素をすべて兼ね揃えているのでぜひ取り入れてほしい。
次にサーブが来てからどう反応するか、ということがリターンではとくに重要となる。フォアなのかバックなのか、打つ球種は、返すコースは、これらすべてを一瞬の反応の中で判断しなければならない。当然、ここにも反応時間を早めるためのトレーニングが必要になる。 そして技術ではライジングだ。サーブに対応するコンパクトなテイクバックを自分のものにし、ボールがバウンドする途中の早いタイミングで返球するライジング打法は、レベルが上がれば上がるほど必要なテクニックとなるはずだ。 |
<<リターン巧者になるためのトレーニング>> |
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2人がペアになり一方が投げたボールをキャッチ。キャッチする手はすべて利き手。スローするほうも相手の逆を取る意識を持つように |
ペアになった2人が同一方向を向き、前に位置するほうがリターンをイメージしての素振り。後ろに位置するほうは前の動きをそっくりトレースする |
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サービスラインあたりにポジションを取りペアに打ってもらったサーブをボレーする練習。レベルに合わせてサーブの強度に変化をつける |
ペアにサービスラインあたりからサーブを打ってもらいそれをリターンする練習。リターン側の負荷を大きくするのが目的。レベルに合わせてサービスを打つ位置を変える |
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(テニスジャーナル 2003年7月号) © SKI Journal Publisher Inc.
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