テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は15日、女子シングルス決勝が行われ、世界ランク42位の
M・ボンドロウソワ(チェコ)が第6シードの
O・ジャバー(チュニジア)を6-4, 6-4のストレートで破り、四大大会初優勝。1968年のオープン化以降でノーシードの選手が同大会の女子シングルスを制覇するのは史上初となった。優勝したボンドロウソワは体に多くのタトゥーを入れているが、代理人はその意味について明かしている。
24歳のボンドロウソワは、ツアータイトルは1勝にとどまっているものの、2019年の全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)で準優勝、2021年の東京オリンピック(日本/東京、有明テニスの森、ハード)女子シングルスでは銀メダルを獲得している実力者。
今大会はノーシードでの出場ながらシード勢を続々と倒していき、オープン化以降ウィンブルドン女子シングルス初のノーシードでの決勝進出を果たした。
決勝戦の第1セット、両者2度ずつブレークを奪い合い迎えた第9ゲームでボンドロウソワがブレークに成功し、先行する。続く第2セットもミスが目立ったジャバーから3度のブレークに成功。自身のサービスゲームは2度落としたが、リードを守り切り、1時間20分で勝利した。
ヨネックスの契約選手であるボンドロウソワは体に多くのタトゥーを入れているが、これは逆境を乗り越えるために自身を鼓舞する意味がある。ジュニア時代から長く接している代理人は次のように説明している。
「彼女(ボンドロウソワ)のタトゥー、特に“No rain no flowers”には大きな意味がある。全仏オープン決勝の後、手首を2度痛めた彼女は非常に困難な時期を乗り越え、オリンピックの銀メダルを獲得し、ウィンブルドンの決勝まで勝ち進んだ。雨の後には花が咲き、困難な時期には幸せな時期が訪れる、という意味のタトゥーである」
「他にもいくつかあるけれど、1つは彼女と妹との絆を表している。もう1つは彼女の猫への愛を表現している。他の絵は才能あるアーティストがその才能に感謝するために描いたものである」
昨年2度目の手術を敢行し約6ヵ月戦線離脱するという苦しい経験を味わったボンドロウソワは、2019年の全仏オープン以来2度目の四大大会決勝で悲願のグランドスラム初制覇を成し遂げた。
一方、敗れたジャバーは昨年大会に続き2年連続の準優勝となった。
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