女子テニス協会のWTA公式サイトは26日、四大大会18勝をあげた元世界ランク1位の
M・ナブラチロワ(アメリカ)による世界トップ選手の現在地を分析した特集を掲載。現在のランクトップ5の現状と課題について語った。
単複でともに世界ランク1位を獲得し2006年に現役を引退、現在66歳となったナブラチロワはウインブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)で9度の優勝を誇るレジェンド。
そのナブラチロワがWTAの特集で“後輩”たちの現状と今後について分析した。現在世界ランク1位には21歳の
I・シフィオンテク(ポーランド)、2位にはアフリカ人女子選手として初の四大大会制覇を狙う
O・ジャバー(チュニジア)、3位には単複で年末の最終戦に出場する
J・ペグラ(アメリカ)、4位に今季後半から驚異的な成績を出し最終戦も制覇した
C・ガルシア(フランス)、5位にはキャリア最高2位の記録を持ち、試合ごとでは好不調の波があるもののシーズンでは安定してトップ10をキープしている
A・サバレンカが入っている。
ナブラチロワの世界ランクトップ5に対する評価は以下の通り。
シフィオンテク:彼女はとても安定しているから誰も打ち負かすことはできないと思う。彼女はメジャー大会で優勝しているし、安定している。普通、どちらか一方だけなの。彼女は安定とビッグタイトルの2つが同時に進行している。来季は、彼女が何か変化を起こしているか、また自分のゲームに追加しているかどうかを見たいと思っている。この1年、彼女はネットへの進出を増やしそれが大きな違いを生んだからね
ジャバー:彼女はウインブルドン、全米オープンの両方で決勝に進出した。多くの人が彼女を尊敬しているからこそそのプレッシャーに対応するためにはかなりの努力が必要。彼女はエネルギーにあふれ、相手を苛立たせるバリエーションを持っている。しかし今、彼女は次のステップに進み、最もプレッシャーのかかる瞬間に大きな力を発揮する必要がある。それができれば、ジャバーはシフィオンテクの優位性を崩すだけの試合とマインドを持った選手になる
ペグラ:彼女はより大きな武器を見つける必要がある。たぶん、サーブね。彼女はポイントを獲得するためにとてもハードに働かなければならない。相手よりもサーブのキープに時間がかかることがよくあるの。それが積み重なっていく。その試合では気にならないかもしれないけど、トーナメントの次の試合では気になるかもしれない。全体として、より簡単にポイントを獲得することは長期的にはエネルギーの節約になる。私ならセカンドサーブのバリエーションを増やし、ファーストサーブのパワーをもう少し増やすことに集中すると思う。それが、いま彼女が最も改善できるところよ。
ガルシア:すべてのショットが揃っている彼女にとって、素晴らしい年末になると思う。彼女は今自分ができると信じているはず。シフィオンテクやサッカリ、サバレンカ、ガウフに匹敵する、非常に優れたアスリートの1人。当たり前のことだけど、ガルシアはこのシーズン以前のように、落ちてはいけない存在。WTAファイナルズで見たように、彼女のゲームはオンになっているとき、倒すのはとても難しいの
サバレンカ:サバレンカはこの1年を全体的にプラスにとらえるべき。彼女は(来季)力を発揮すると思う。彼女はより集中し、精神的にも良い方向に進んでいるようだからメジャー大会で優勝することも夢ではない。その日その日はピンポイントで調子が良いかもしれないけど、一貫性という点では誰もイガ(シフィオンテク)に対抗できるとは思えないわ。
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