男子プロテニス協会のATPは今月17日、公式サイトで2023年度の賞金総額が3,750万ドル(約53億円)増額することを発表。ATPツアーおよびATPチャレンジャーツアー大会の報酬総額は2億1,790万ドル(308億円)で過去最高額となる。
来シーズンの「ATPマスターズ1000」の3大会が8日間から12日間に拡大されることにより、選手に支払われる賞金が1,860万ドル(約26億3,000万円)増額。また、2025年にはさらに2つの「ATPマスターズ1000」大会が拡大され、トップクラスのATP大会でより多くの日数とプレーの機会が創出される予定である。
2023年から開催期間が現在の8日間(ドロー数56)から12日間(ドロー数96)に変更される「ATPマスターズ」大会は以下の通り。
・ムチュア・マドリッド・オープン(スペイン/マドリッド、レッドクレー、ATP1000)
・BNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、ATP1000)
・ロレックス・上海マスターズ(中国/上海、ハード、ATP1000)
そして、今回の賞金増加にはチャレンジャー大会の大幅な増額も含まれており、総額1,210万ドル(約17億円)から2,110万ドル(約30億円)に増加する。これはチャレンジャー大会の大幅な強化のためであり、選手の収入源を強化することを目的としている。
さらに、ATPが今年発表した改革計画「OneVision」に基づいたボーナスの改訂により、昨年から980万ドル(約14億円)増の2,130万ドル(約30億円)が成績上位の選手たちに支給される予定となっている。また、2023年のグランドスラムの賞金増額については、まだ発表されていない。
ATPの会長を務めるアンドレア・ガウデンツィ氏は賞金増額について「私たちの選手は世界クラスのアスリートであり、彼らに相応の報酬を保証することが我々の優先事項。2023年のこの記録的な増額はATPツアーの強い意思表示であり、テニス界の水準を高めるという我々のコミットメントを強調するもの。また、“OneVision”戦略のもと、スポーツとしての進歩を遂げることができたことを物語るものでもある。私たちが力を合わせれば、このスポーツには計り知れない成長の可能性がある」とコメント。
2023年のATPツアーは、2022年12月29日から2023年1月8日にかけて開催されるユナイテッド・カップ(オーストラリア/ブリスベン、パース、シドニー)で幕を開ける。
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