女子テニスで元世界ランク30位の土居美咲は、20日に開幕する東レ パン パシフィック オープンテニストーナメント 2025(日本/東京、ハード、WTA500)の大会アンバサダーを2年連続で同32位の奈良くるみとともに務める。その土居が都内でtennis365.netのインタビューに応じた。
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>>【前編】東レPPOは「四大大会より難しい」 土居美咲はなぜ引退大会で勝てたのか<<
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現在34歳の土居は現役時代、日本勢の女子として過去11人しかいないシングルスでのツアー優勝を2015年に達成。2016年には自己最高位となる世界ランク30位に到達した。
その土居は2022年に現役を引退。現役最後の大会には東レ パン パシフィック オープンテニストーナメント(以下東レPPO)を選択した。
当時腰の負傷に苦しんでいた土居は、世界ランキングを331位まで落としていながら同大会で予選を突破。本戦1回戦では当時世界ランク49位のP・マルティッチ(クロアチア)を破り白星を挙げた。そして、続く2回戦で同6位だったM・サッカリ(ギリシャ)に敗れ現役生活に別れを告げた。
引退後はテニスの普及活動やコーチング業まで幅広く活動している土居。昨年からは盟友である奈良とともに東レPPOの大会アンバサダーを務めている。
土居は現役時代に同大会に予選を含め10度出場している。初出場は2010年。当時世界ランク156位として19歳で予選に出場すると、予選ながら1回戦で同24位だったMJ・マルチネス=サンチェス(スペイン)に挑戦し敗れた。
その後、2013年に本戦1回戦で当時世界ランク55位だったV・レプシェンコ(アメリカ)を破り大会初白星を挙げると、2019年には1回戦で同44位のK・ムラデノビッチ(フランス)、2回戦で同21位のD・ベキッチ(クロアチア)を下し最高成績となるベスト8進出を果たした。
今回、インタビューに応じた土居は前編で東レPPOに対する想いや、同大会で引退を決めた理由などを明かした。
後編では日本女子テニス界について自身の考えを語る。
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Q. 現在、日本勢では大坂なおみと内島萌夏と伊藤あおいが世界ランキングでトップ100入りしているが、各選手の印象は?
なおみちゃんは世界的なトッププレーヤーですし、1度出産を経て今かなり復活してきていて、本当に世界一を狙えるところに徐々に近づいていると思います。そういう意味では日本でまた戦いが見られるのを私自身すごく楽しみにしています。
日本代表として一緒に戦ったりもしましたし、対戦したこともあるので、すごく期待もしています。あれだけパワフルなプレーヤーは日本になかなかいないので、すごく迫力があって楽しい試合を見せてくれると思います。
内島選手はすごく良い球を打ちますし、しっかり組み立てもできる選手です。トップ選手ともすごく良い戦いをしていて、ポテンシャルがある選手だと思います。身長も大きいですし、総合力も非常に高いので、内島選手も見ていて面白い選手だと思います。フォアハンドの迫力だったり、ある意味日本人離れしているようなショットも打てる選手だと思います。
伊藤選手は、人柄は人懐っこいと思います。すごくテニスは特殊で、もちろんこだわりが強い部分もあると思うんですけど、話しているとすごく楽しい子です。
プレーは独特ですよね(笑)誰も真似できないですし、あれを貫けるというのがすごいと思います。純粋にあのプレーでそのままいこうって多分なかなか思えないし、だからある意味、芯が強いと思います。
多分小さい頃から「いやいや、それじゃダメだよ」って言われてきてるはずなんですよ。でも、自分の道を貫けるということは、それだけ芯が強くてブレずにできるということなので、おそらくそれが彼女の良さだと思います。あのプレースタイルは世界中を探しても誰もいないので、対戦相手としては絶対嫌だと思います。
Q. 引退後にはコーチング業もしているが、コーチ視点から見る日本テニスの課題は?
私もそんなにコーチ歴が長いわけではないので、なんとも言えない部分もあります。ただ、日本にはジュニアで結構強い子がいるイメージがあります。ジュニアランキングでもかなり上位の方にいる選手は多いなと感じます。
日本のコーチ陣がテクニックだったりを教えるのが非常にうまいのかなと、個人的に思っています。そういう意味では、日本人コーチの丁寧さだったりとか、そういう部分がおそらく非常に素晴らしいからこその結果なのかなと思っています。
ただ一方で、プロに上がるところの10代から20代前半でうまく(実力で)抜けられれば、ツアーで戦える選手が増えてくると思うので、そこら辺が日本のテニス界の課題なのかなと思います。
プロ移行がうまくできる選手、早くITFレベルからWTAの舞台にいけるということが、かなりキーポイントになってくると思います。
Q. プロ移行をうまくするために必要なことは?
メンタル面は結構重要だと思います。スケジューリングも非常に大切です。やっぱり上の大会にチャレンジして、どんどん高いレベルで戦えるようになるというのもすごく大切です。そういう環境を自分からしっかり求めていって、挑戦し続けるという作業が大事です。
ランキングってディフェンドがあったり、1年を通して守らなきゃいけないものが必然的に出てくるので、ちょっと保守的になりやすい部分もあります。そんな中でも特に若いうちはできるだけ挑戦して、いろんな経験を積んで、実力を上げる。目先のランキングよりも、まず先に実力を上げて、実力が上がれば必然的にランキングもついてくると思っています。ポイントとかランキングを追いすぎず、しっかり実力を上げるという作業が必要だと思います。
あとは、自分が劣っているところに目を向けるのではなくて、自分はどこが優れているのか、どこだったら世界と戦っていけるのかというところを見ることができるようになると、自信も出てくると思います。
日本の選手ってやっぱり体格的に小さかったり、筋力が付きづらい場合が多いとは思うんですけど、全然そこは悲観的にならずに、じゃあ自分はどこで勝負できるかなとか、自分はどこが他の選手より勝っているかなというところに目を向けてもらえると、何か気付くこともあると思います。
Q. 日本で初めてテニスを観る方に伝えたい女子テニスの魅力は?
やっぱり男子に比べると確かに筋力やパワーはなかなか難しい部分だと思います。でも、女性ならではの華やかさというのは絶対的にあると思っています。
あとは、男子テニスよりも参考にしやすいんじゃないかなと思います。日本はテニスをされる方が非常に多いので「もしかしたらこれできるかも」みたいな部分があると思います。
やっぱり男子だとパワーがすごくてなかなか難しいですけど、女子だったら目標にできるかもみたいなところがあると思います。ある意味、女子選手の方が自分に落とし込みやすいと思います。
それでも真似できないプレーはいっぱいありますけど、華やかさというところも含めて女子選手ならではだと思いますし、いろいろな見方があると思うので、ぜひ注目してみてほしいと思います。
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