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女子テニスツアーのベル・チャレンジ(カナダ/ケベックシティ、賞金総額22万ドル、ハード)は11日に、シングルス1回戦11試合が行われ、第4シードのA・ウズニアッキ(カナダ)がE・ヴェスニナ(ロシア)を6-2, 4-6, 6-3で、第6シードのB・ザーロバ・ストリツォバ(チェコ共和国)もM・ペルティエ(カナダ)を7-6 (7-2), 6-1で下すなど、シード勢が順当な勝ち上がりを見せた。
地元の声援を受ける世界ランク42位のウズニアッキは同ランク81位のヴェスニナに、第1セットは1度ブレークを許したが、実に3度のブレークを奪いあっさりそのセットを先取する。
しかし第2セットでは、このセットだけで4本のダブルフォルトを犯すなどサーブのリズムを崩したウズニアッキが、ゲームカウント3-3からの第7ゲームでヴェスニナにブレークされてしまう。ゲームカウント5-4とリードしたヴェスニナは続く自身のサービング・フォー・ザ・セットをラブゲームでキープすると試合を振り出しに戻した。
勝敗を決める第3セットでは、序盤はサービスキープを続けた両者だったが、終盤で再び集中を増したウズニアッキが2度のブレークをヴェスニナから奪うと、1時間50分のフルセットで辛くも勝利を物にした。
先週25歳になったばかりのウズニアッキは、2009年6月に自己最高位の21位を記録したが、翌年に右手首を負傷しその後はランキングを下げていた。今季はここまで3回のツアー8強入りを果たすなど、年初107位だったランキングをトップ50まで戻していた。
「こうしてまたこの大会に出場出来て興奮している。自分と同じような攻撃的なテニスをする相手との対戦だった。良いポイントもたくさんあった。インドアの試合は、ポイントが短くなるし調整が難しい。チャンスがあるとウィナーを狙ったり色々なショットを混ぜたりしなければならなく簡単な試合じゃなかった。結局こうして2回戦へ進出出来て嬉しい。」とウズニアッキは試合を振り返っていた。
「地元のファンからの声援は力になる。その応援が集中を高めて、高いモチベーションを維持できて勝利に繋がった。」と地元ファンの力の大きさを実感していた。
第6シードで同ランク62位のザーロバ・ストリツォバは、第1セットは同ランク206位のペルティエと2度ずつのブレークを奪い合う接戦となり、その後タイブレークの末にペルティエから先取すると、第2セットはすっかりリズムを手にしたザーロバ・ストリツォバが3度のブレークに成功し、1時間42分のストレートでペルティエを退けた。
前年度チャンピオンのザーロバ・ストリツォバは「初戦はいつも難しいもの。第1セットは緊張してしまって、思うようなプレーが出来なかった。そんな中、こうして何とか勝利を物にする事が出来て良かった。」と勝利の喜びを感じていた。
去年の今大会の優勝が唯一のツアー優勝のザーロバ・ストリツォバは「こうして思い出のある大会に帰って来れて嬉しく思うわ。地元にいるような気分。この大会が大好きだから、こうして毎年出場しているの。」と、この大会への思いを語っていた。
2回戦でウズニアッキはM・ウダン(アメリカ)と、ザーロバ・ストリツォバはT・マレック(ドイツ)と対戦する。ウダンはこの日、I・ファルコーニ(アメリカ)を7-5, 7-6 (8-6)のストレートで下しての勝ち上がり。
その他、第7シードのP・マーティク(クロアチア)もラッキールーザーのJ・ペグラを6-4, 7-5で、第8シードのL・フラデカ(チェコ共和国)も予選を勝ち上がったM・サンチェスを6-4, 7-6 (7-5)と、いずれもストレートで下して2回戦へ駒を進めた。
同ランク76位のマーティクは、第1セットでは同ランク165位のペグラに1度もブレークポイントを握らせないプレーを見せ1度ブレークを奪い先取する。第2セットは両者1度ずつブレークを奪い合う接戦となったが、終盤で2度目のブレークを奪ったマーティクが1時間21分で勝利を収めた。
同ランク60位のフラデカは同ランク186位のサンチェスに、第1セットでは1度もブレークポイントを与えずそのセットを先取する。第2セットに入ってからサンチェスは4度のサービスエースを記録するなど調子を上げタイブレークへと持ち込んだ。しかし、地力に勝るフラデカがタイブレークも接戦の末でものにして初戦突破を果たした。
ダブルスでも好調なフラデカは、同胞のA・フラヴァコバ(チェコ共和国)とのペアーで今季開幕戦のオークランドでの優勝を飾ってから、今季ここまで3大会で優勝を飾り、加えてロンドンオリンピックで銀メダルを獲得し先に行われた全米オープンでも準優勝を飾るなど、上位4ペアーしか出場出来ないツアー最終戦へフラヴァコバとのペアーで初めて出場する事が決まっている。
マーティクはS・カラタンチェバ(ブルガリア)を7-5, 1-6, 6-1で倒したA・タチシュビリ(グルジア)と、フラデカはG・ミンとの18歳対決を6-4, 6-3で制した主催者推薦のE・ボウチャードと、それぞれ2回戦で対戦する。
この日行われた試合結果は以下の通り。
A・ウズニアッキ (4) ○-× E・ヴェスニナ, 6-2, 4-6, 6-3
B・ザーロバ・ストリツォバ (6) ○-× M・ペルティエ, 7-6 (7-2), 6-1
P・マーティク (7) ○-× J・ペグラ, 6-4, 7-5
L・フラデカ (8) ○-× M・サンチェス, 6-4, 7-6 (7-5)
L・デイビス(アメリカ) ○-× S・デュボワ(カナダ), 7-5, 6-3
M・ルチッチ(クロアチア) ○-× H・エル=タバク(カナダ), 6-4, 3-6, 7-6 (7-5)
K・ムラデノビッチ ○-× M・ブレングル(アメリカ), 6-4, 6-7 (6-8), 6-4
E・ボウチャード ○-× G・ミン, 6-4, 6-3
P・ランプレ ○-× M・ラシェール・ダ・ブリート, 6-2, 1-6, 6-3
M・ウダン ○-× I・ファルコーニ, 7-5, 7-6 (8-6)
A・タチシュビリ ○-× S・カラタンチェバ, 7-5, 1-6, 6-1
今大会の優勝賞金は3万7000ドル。
(翻訳/弓削忠則)
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