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男子テニスのツアー最終戦であるATPワールド・ツアー・ファイナルズ(イギリス/ロンドン、ハード)は23日、ラウンドロビン・グループBの試合が行われ、今大会初出場のR・ソデルリング(スウェーデン)が、第2シードのR・ナダル(スペイン)を6-4, 6-4のストレートで破り、ツアー最終戦での初勝利を飾った。
それまで無敗だったローラン・ギャロスでの敗戦の雪辱を果たすことができなかったナダルは「彼はこのサーフェスではビッグ・プレイヤーだ。だから難しいよ。悪いプレーではなかったけど、重要な時に冷静ではなかった。世界最高の選手達から勝利するのに必要な冷静さがね。」と2度目の敗戦を振り返った。
ラウンドロビン初戦を落としたナダルであるが、残りの2戦を全勝すれば準決勝に進出できる可能性はある。しかし、今大会の焦点でもあったR・フェデラー(スイス)との年度末ランキング1位を争う戦いからは、大きく後退したことは否めない。
「もし僕がナンバー1になれるかどうかについて話したくても、今はその時ではないと思う。今の僕のレベルはナンバー1になれるものではないと思うよ。僕のレベルは、他の選手達と同等に競えるように練習が必要だと思う。」と自らの状態についてナダルはコメントしている。
この日の試合でソデルリングは、両セットともに第10ゲームをブレークしてナダルに勝利を収めたが、第1セットでナダルはゲームカウントを5-5のタイしたと思い込んでいた。
第1セット第10ゲーム、自らのサービスゲームで40-30とゲームポイントを握ったナダルは、ファーストサーブでノータッチエースを取ったと思ったものの、非情にもフォルトの判定が下されてしまう。
冷静さを失ったナダルは、続くセカンドサーブは入れたもののフォアハンドをミスしデュースとすると、続く2ポイント連続でフォアハンドをミスしソデルリングにゲームとセットを献上してしまった。
試合後の会見でソデルリングは「最初の3ゲームの後、彼のプレーは良くなっていった。だけど自分のサーブも良かったし、彼のサービスゲームでチャンスが来ると思っていたんだ。必ずチャンスは来ると自分に言い続けていて、それを活かす事ができた。」と、試合中の心境について語った。
第1セットと同様に、第2セット序盤でもお互いにサービスブレークを交換しあう展開となった。そして第10ゲーム、ナダルは1本目のマッチポイントをソデルリングのミスでしのいだものの、2本目でバックハンドをミスしてしまいゲームセットとなった。
「良い時もあれば、悪い時もある。今は多分、僕にとってそういう時だと思う。ただ受け入れて、状況を良くするために頑張るだけだよ。」とナダル。
ナダルは全仏オープンで、初出場の2005年から負けなしの4連覇を達成し、今年は初めて第1シードとして同大会に臨むも、ソデルリングの前に4回戦で敗退していた。勢いに乗ったソデルリングは、そのまま決勝まで勝ち進む快進撃を見せていた。
その後ナダルは、膝の怪我の治療を理由にツアーを離脱、ディフェンディング・チャンピオンとして臨むはずだったウィンブルドンも欠場している。またUSオープン後には、腹筋痛のため今季2度目の休養を余儀なくされた。
「今季の後半は僕とって難しい時期だった。」とナダル。「だけど、ベストの状態に戻るために本当に厳しいトレーニングを続けているし、それほどベストレベルからは離れていないと思うよ。」
一方、A・ロディック(アメリカ)が怪我で欠場したため今大会の出場権を獲得していたソデルリングは「本当にバケーションのことは考えていなかったよ。今大会の補欠1番と知っていたからね。出場できると考えて準備をしていました。簡単なチャンスだったとは言いません。このチャンスのために、1年間を通して頑張っていたのですから。」と、ようやく掴んだチャンスへの思いを語った。
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