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格下相手にまさかの初戦敗退を喫した杉山 |
画像提供:Getty/AFLO |
(オーストラリア、メルボルン)
今季グランドスラム第1戦の全豪オープンがメルボルンで開幕し、大会初日の16日の女子シングルス1回戦に杉山愛(日本)、森上亜希子(日本)、小畑沙織(日本)が登場したが、三人とも揃って敗れ、初戦で姿を消す残念な結果となった。
まず、第1試合に登場した森上亜希子はH・スロモバ(スウェーデン)と対戦。しかし、試合開始直後に左足首を捻り、トレーナーの応急処置を受けたものの、試合続行は不可能と判断し、ゲームカウント0-3となったところで棄権を申し入れた。森上は昨年のUSオープンでも、全身痙攣と過呼吸による体調不良で試合を途中棄権しており、これで四大大会では2大会連続で棄権することとなった。試合後、森上は「USオープンに続き残念。仕方が無いと思うしかない。ポジティブに考えたい」と落胆していた。
同じく第1試合に登場した小畑沙織は、第17シードのD・ハンチュコバ(スロバキア)に挑み、第1セットを奪う善戦を見せたものの、その後逆転を許し、6-3, 3-6, 0-6で敗れた。第2セット中盤までは互角以上の戦いを演じていた小畑だが、後半、苦手のフォアサイドをハンチュコバに攻められペースを崩すと、そのまま流れを失った。しかし、手ごたえは感じたようで、「第2セットで2-0にするチャンスを逃してしまったが、スランプを抜け出して、グランドスラムで戦えるレベルに戻ってきた。」と語り、最高で世界39位まで上り詰めた小畑の復活を期待させる試合だった。
また日本のエースとして上位進出が期待されていた第26シードの杉山愛も、世界ランキング106位の格下、C・マルティネス=グラナドス(スペイン)に4-6, 3-6のストレートで敗れ、まさかの初戦敗退を喫した。シーズン序盤、胆のう炎を患ったこともあり、試合前には「体調は戻ったが、試合勘が不安」と洩らすなど体調面で不安を抱えていた。この日の試合では、粘ってボールを拾う相手に対して、自ら攻め急いでリズムを失い自滅する形となった。「自分のリズムをつかめないもどかしさから、自分でリズムを断ち切ってしまった。試合数が少なかったこともあり、判断の遅れから必要以上に焦ってしまった。」と敗戦の弁。昨年の足首の怪我以降、なかなかトップ10にいた頃の調子を取り戻せないまま、1年越しの復活をかけた全豪オープンだったが、またもその機会を逃してしまった。
(2006年1月16日)