ウィンブルドンの興奮を、東京でも一緒に味わえるイベントが2006年に続き2007年も開催。AIGオープン会場へGO!。
ウィンブルドンの歴史

ロゴ・デザイン
Logo Design

今では広くなじみ深いウィンブルドンのロゴですが、130年の歴史を誇るウィンブルドンでも現在のロゴが正式に使われるようになったのは1980年からでした。
クリス・エバートやジミー・コナーズらの登場もあり、1970年代にアメリカでテニス人気が飛躍的に高まった頃から、スポーツを起点としたマーチャンダイジング(商品化)・ビジネスに関心が向けられるようになりました。ただ、その頃はまだまだ明確な指針を打ち出す企業や団体などはありませんでした。
その中でも、一国内にとどまらず、すでに全世界的な知名度を得るに至っていたウィンブルドンが、スポーツ界の先陣を切って、ブランドの確立とそのマーチャンダイジングに着目し、その中核となるべくデザインしたのが現在使われている2つのロゴです。
現在では、タオルや傘を始めとする様々なグッズにそのロゴが使われ、その他様々なライセンス供与を通じて、ウィンブルドンを訪れる人々のみならず、全世界のテニスファンの憧憬のシンボルとして広く親しまれていまず。
サッカーや野球など、マーチャンダイジング・ビジネスの重要性は今となれば当たり前のように感じますが、それを誰よりも先に具現化していた当時のウィンブルドンの先見性に敬服せざるを得ません。

さて、あまり広く知られていないのですが、実はこのロゴは2つとも日本人デザイナー佐藤忠敏氏により手がけられた作品です。
ウィンブルドンのロゴのデザインの話が持ちかけられた時、佐藤氏は、「伝統的に用いられていた2本ラケットが交差したシンボルと、さらにもう一つウィンブルドンのWを掲げた新しいデザインを、グラスコートの緑、ラインの白、伝統の紫紺で表現したかった。」と、デザインされたときの思いを語っています。
2つのデザインを提出し、そのうちどちらか一つが採用されればいい、と考えていたとのことですが、結局2つとも正式採用されることになりました。「W」のデザインには、「造形としてどこにもないWを創造して、同時にスポーツらしいスピード感を出したかった。」とのことです。よくイギリスでは、とてつもなく早い乗り物や人物を"flying 誰それ"と呼びますが、このロゴもそのスピード感を象徴するかのように"flying W"と選手たちからも呼ばれるようになりました。

なお、佐藤氏は、高校時代は嫌々ながら部活をしていた後はしばらくテニスから遠ざかっていたところに、ウィンブルドンのロゴ・デザインをきっかけに再びテニスをするようになり、それ以来は自他とも認める大テニスファンになったとのことです。最も尊敬する選手はビヨン・ボルグ、そして出来るのであればアンドレ・アガシのようなテニスをしてみたいそうです。

designed by JFC Sports Vanguard, Inc. Copyright reserved 2006-2007