ＵＳオープン大会第３日目の２７日、女子シングルス２回戦が行われ、第２シードのＪ・ヤンコビッチ（セルビア）、第３シードのＳ・クズネツォワ（ロシア）や第５シードのＥ・デメンティエワ（ロシア）らが３回戦に進出を決めたが、第８シードのＶ・ズヴォナレーワ（ロシア）が敗退する波乱が起きた。
今月初めにわずか１週間で世界ランク１位の座を失ったヤンコビッチは、同ランク６３位のＳ・アービッドソン（スウェーデン）と対戦、6-3, 6-7 (5-7), 7-5と接戦を勝利し、３回戦に進出した。第１セットを先取したヤンコビッチは、続く第２セットでも３－０とリードしたものの、そこからアービッドソンの逆襲にあい、セットオールとしてしまう。第３セットも接戦になるが、安定感に勝るヤンコビッチが一歩抜け出し、そのまま逃げ切った。
２時間４５分のマラソンマッチを制したヤンコビッチは、「本当に大変だった。完全に息がきれて、限界まで追い込まれた。最後に彼女（アービッドソン）と対戦したときは、彼女がファイナルセット５－１でリードしていて、そこから逆転したのよ。」とコメント。
ヤンコビッチは３回戦で、今季のウィンブルドンで４強入りした鄭潔（中国）と対戦する。鄭潔は、第２６シードのＡ・メディーナ=ガリゲス（スペイン）を6-1, 6-4のストレートで下し、３回戦に進出している。
第３シードのクズネツォワは、Ｓ・シルステア（ルーマニア）に対し第１セットこそ苦戦したものの、7-6 (7-3), 6-1のストレートで２回戦を突破した。２００４年の今大会覇者であり、昨年の準優勝者でもあるクズネツォワは、第１セット２－４とリードされるが、そこからタイブレークに持ち込み第１セットを先取すると、第２セットでは２度のブレークに成功し、３回戦進出を決めた。
クズネツォワは３回戦で、第２８シードのＫ・シュレボトニック（スロベニア）と対戦する。シュレボトニックは、Ｙ・モイスバーガー（オーストリア）を6-1, 6-3で下しての３回戦進出。
北京五輪の金メダリストでもあるデメンティエワは、Ｐ・パルメンティエ（フランス）を6-2, 6-1と、わずか５８分で下し、全く危なげなく２回戦を突破、
Ａ・ケタボング（英国）との３回戦に臨むこととなった。ケタボングは、第２５シードのＦ・スキアボーネ（イタリア）を6-2, 3-6, 6-4で下しての勝ち上がり。
上位陣が３回戦に勝ち進んだ一方、第８シードのＶ・ズヴォナレーワは、Ｔ・ペレビニス（ウクライナ）に3-6, 3-6でストレート負けを喫し、今大会を後にすることになる最上位のシード選手となった。
また、この日のナイトセッションに登場した、１９９８年のチャンピオンで元女王のＬ・ダベンポート（アメリカ）は、Ａ・クレイバノワ（ロシア）を7-5, 6-3で下し、３回戦進出を決めた。グランドスラム３勝を誇るダベンポートは、今大会とは相性が良く、１９９７年から１０年間ベスト８以上に進出していたが、昨年は出産の為、欠場していた。
この他の試合の結果は以下の通り。
Ｍ・バルトリ（フランス） (12) ○-× Ｖ・ルアノ=パスクアル（スペイン）, 6-4, 6-2
Ｖ・アザレンカ（ベラルーシ） (14) ○-× Ｉ・ベネソバ（チェコ共和国）, 6-2, 6-3
Ｐ・シュニーダー（スイス） (15) ○-× Ａ・パブリュチェンコワ（ロシア）, 6-3, 6-3
Ｃ・ウォズニアキ（デンマーク） (21) ○-× Ｍ・カメリン（イタリア）, 6-1, 6-2
Ｓ・バンマー（オーストリア） (29) ○-× Ａ・レザイ（フランス）, 6-1, 7-5
Ｍ・リバリコワ（スロバキア） ○-× Ｔ・パスゼック（オーストリア）, 6-1, 6-2
Ｅ・マカロバ（ロシア） ○-× Ｅ・ビュチコワ（ロシア）, 3-6, 7-5, 6-3
Ｎ・リー（中国） ○-× Ｓ・エラーニ（イタリア）, 4-6, 6-2, 6-0
（2008年8月28日11時00分）
望月慎太郎 快勝で予選決勝へ 
