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全豪オープン2009特集

フェデラー初戦は辛勝

ロジャー・フェデラー
怪我からの復帰が万全か不安なフェデラー
画像提供:Getty/AFLO
(中国、上海)

ツアー最終戦マスターズカップ(賞金総額445万USドル、インドア)はオープニングマッチで世界ランキング1位で第1シードのR・フェデラー(スイス)が登場、第8シードのD・ナルバンディアン(アルゼンチン)を6-3, 2-6, 6-4のフルセットの末下した。フェデラーは今年3年連続優勝を狙う。

今大会はツアー上位8人の選手のみが出場、それぞれレッド・グループとゴールド・グループに分かれて総当たり戦を行い、各グループの上位2選手、計4選手が決勝トーナメントに進出する。

練習中に痛めた右足首の治療のため6週間ぶりの公式戦出場となったフェデラーは、本調子ではなかったものの重要なポイントをものにし、接戦を制した。右足首に黒のサポーターを巻いてプレーしたフェデラーは、10月2日にバンコクで今季11勝を挙げて以来の勝利となった。

試合は第1セットはフェデラーが6-3で先取、第2セットは逆にナルバンディアンが2-2から4ゲームを連取し6-2でものにする。ナルバンディアンは第3セットも一時3-1とリードし優勢に立つが、第5ゲームの自分のサーブで40-30のゲームポイントがあったにもかかわらずブレークされると、今度は逆に3-5と形成が逆転した。第9ゲームはナルバンディアンがキープしたものの、最後はフェデラーがしっかりサービスキープ、6-4で締めくくった。
試合後フェデラーは、「自分にとっては珍しいことだが、今日は負けるかとも思った。精神的には。でも運よくナルバンディアンがチャンスをくれて、それを活かすことができたのが勝因だ。」と王者にしてはいつにもないコメントをしていた。

これでフェデラー全仏オープン準決勝でR・ナダル(スペイン)に負けて以来、32連勝中。今季の対戦成績も78勝3敗に伸ばし、J・マッケンロー(アメリカ)が1984年に達成した82勝3敗のシーズン勝率記録に並ぶ可能性がでてきた。しかしこの偉業を達成するには、今大会で優勝しなくてはならない。
一方敗れたナルバンディアンは今大会2003年以来の登場で、今年はA・ロディック(アメリカ)が直前の水曜日に背中の痛みで棄権したことにより、繰上げで出場することとなった。また2001年と2002年の覇者L・ヒューイット(オーストラリア)も第一子誕生のため出場を取り止めている。

続く第2試合ではG・コリア(アルゼンチン)I・リュビチッチ(クロアチア)の試合が行われたが、年後半に来て如実に力をつけてきたリュビチッチが6-2, 6-3で圧勝した。
リュビチッチは秋にはいずれも準優勝で終わっているもののマドリード、パリとマスター大会で大活躍しているなど、今大会でも台風の目となる可能性大だ。

また別組では、月曜日に登場の19歳R・ナダルを筆頭にA・アガシ(アメリカ)N・ダビデンコ(ロシア)G・ガウディオ(アルゼンチン)の4人が総当たり戦を行う。ナダルは今大会3連覇を狙うフェデラーを最もおびやかす存在で、過去のフェデラーとの対戦成績は2勝1敗でリード。
ナダルは今季ツアーで11勝しており、優勝数ではフェデラーに並んでいる。10月のマドリードの大会では、ATPマスターズシリーズで4度目の優勝を飾っている。



(2005年11月13日)

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