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男子テニスツアーのタイ・オープン(タイ/バンコク、賞金総額55万1000ドル、インドアハード)は25日、シングルス1回戦8試合が行われ、予選を勝ち上がった守屋宏紀(日本)がR・ハース(オランダ)を2-6, 7-6 (8-6), 6-3の逆転で下しATPツアーでの初勝利を飾った。
予選を勝ち上がった守屋とハースの試合は、ハースのサービスゲームから始まった。第1セット、ハースは自身のサービスゲームで74パーセントの確率でポイントを獲得し、1度も守屋にブレークポイントを与えず、守屋のサービスゲームを2度ブレークすると、31分で第1セットを先取した。
第2セットは両者サービスキープから第5ゲームでこの試合初めてハースからブレークポイントを掴んだ守屋はそれを生かし、ゲームカウント3-2とリードを奪った。しかし、第8ゲームで守屋はハースにブレークバックを許してしまい、ゲームカウント4-4へと振り出しに戻される。その後は両者サービスキープで、このセットはタイブレークへ。
そのタイブレークは序盤でリードを許した守屋が終盤で追い付き6-5と先にセットポイントを握った。そのポイントはハースにしのがれたが、7-6からの2度目のセットポイントを決めるとセットカウント1-1と勝敗の行方は第3セットへともつれた。
勝敗を決める第3セットでは、両者サービスキープを続け、第6ゲームで守屋はハースからこのセット初めてブレークを奪い、ゲームカウント4-2とリードする。その後、ゲームカウント5-3のサービング・フォー・ザ・マッチでは、この試合2本目のサービスエースを記録するなどラブゲームで決めて、2時間8分の接戦に終止符を打った。
世界ランク204位の守屋は、先に行われた全米オープンでも厳しい予選を勝ち上がって自身初となるグランドスラムの舞台に立っていた。その1回戦ではI・ドディグ(クロアチア)にストレートで敗れたものの、現在のランキングも自己最高位におり、今回のATPツアー本戦での初勝利で自身初となるトップ200入りが確実となった。
守屋同様、予選を勝ち上がって本戦入りした杉田祐一(日本)は、第7シードのJ・ニエミネン(フィンランド)との1回戦に臨んだが、第1セットを1-6と36分で奪われた所で、右足首を負傷して途中棄権を申し入れての敗退となってしまった。
今大会は上位4シード選手は1回戦が免除されており、2回戦から登場する。第1シードがティプサレビッチ、第2シードがR・ガスケ(フランス)、第3シードがM・ラオニチ(カナダ)、第4シードがG・シモン(フランス)と続く。
また、第6シードで2009年の準優勝者のV・トロイキ(セルビア)もS・スタコフスキ(ウクライナ)を6-7 (4-7), 7-5, 6-3の逆転で下し、順当に2回戦進出を決めた。
第1セットをタイブレークの接戦で失ったトロイキだったが、第2セットは両者1度ずつのブレークから、終盤で2度目のブレークをしたトロイキがセットオールへと追い付いた。流れを掴んだトロイキは、第3セットでは1度ブレークされるも2度のブレークに成功し、逆転でスタコフスキを退けた。
2時間15分の接戦を制したトロイキは「ここバンコクが大好きで大会も気に入っている。人々も親切にしてくれるので、ここに来るといつもハッピーな気分になれるんだ。3年前に決勝進出しているので、今年も良いプレーを続けたい。」と、今大会への思いを語っていた。
残りのシード選手は第8シードのB・トミック(オーストラリア)で、この日は2010年の今大会のチャンピオンであるG・ガルシア=ロペス(スペイン)に自身のテニスをさせず、6-0, 6-2とわずか71分の快勝で退け、今大会のデビュー戦を勝利で飾った。
19歳のトミックは、試合を通して5回握られたブレークポイント全てを切り抜けると、ガルシア=ロペスから5回のブレークを奪い29歳のガルシア=ロペスを圧倒した。
トロイキはG・モンフィス(フランス)と予選勝者のK・アンダーソン(南アフリカ)の勝者と、トミックは主催者推薦のM・キウディネッリ(スイス)を6-4, 6-4のストレートで勝利したD・セラ(イスラエル)とそれぞれ2回戦で顔を合わせる。
また今大会は日本から添田豪(日本)がエントリーしており、現地26日に主催者推薦のD・ウドムチョク(タイ)との1回戦に登場する。
この日行われた試合結果は以下の通り。
F・ベルダスコ(スペイン) (5) ○-× 伊藤竜馬(日本), 3-6, 6-0, 6-2
V・トロイキ (6) ○-× S・スタコフスキ, 6-7 (4-7), 7-5, 6-3
J・ニエミネン (7) ○-× 杉田祐一, 6-1, 0-0, 途中棄権
B・トミック (8) ○-× G・ガルシア=ロペス, 6-0, 6-2
守屋宏紀 ○-× R・ハース, 2-6, 7-6 (8-6), 6-3
G・ディミトロフ(ブルガリア) ○-× T・ヤン, 6-3, 3-6, 7-6 (9-7)
D・セラ ○-× M・キウディネッリ, 6-4, 6-4
D・ヤング(アメリカ) ○-× ルー・イェンスン(台湾), 5-7, 6-2, 7-5
またこの日は、ダブルス1回戦も行われ、伊藤/ 添田ペアーがティプサレビッチ/ A・ヴァスケ(ドイツ)組に挑戦したものの、0-6, 2-6のストレートで敗れ、初戦で姿を消した。
今大会の優勝賞金はシングルスが9万9465ドル、ダブルスが3万220ドル。
(翻訳/弓削忠則)
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