テニスの不正を監視することを目的とした機関、ITIA(国際テニス インテグリティ・エージェンシー)は28日、女子テニスで世界ランク2位のI・シフィオンテク(ポーランド)が今年8月に禁止薬物トリメタジジンの検査で陽性反応を示したとし、1ヵ月の出場停止処分を下したと発表した。これを受け、女子テニス協会のWTAは声明を発表した。
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ITIAの発表によると、今年8月12日に実施された検査で使用が禁止されている薬物のトリメタジジンがシフィオンテクから検出された。
9月12日に暫定的な出場停止処分がシフィオンテクに科されたが、シフィオンテク側は規則に従い9月22日に不服申し立てを申請。
その後の調査で当該陽性反応はシフィオンテクが時差ぼけ解消のために服用した薬に含まれていたものによる反応であったことが判明。ITIAはシフィオンテクに重大な過失はなかったと認め、出場停止処分は1ヵ月に留まった。
出場停止処分は、シフィオンテクの不服申し立ての説明を認めたITIAが10月4日に解除。今回、1ヵ月の出場停止処分をシフィオンテク側も受け入れ処分が確定したためITIAは発表を行った。
同日にWTAは公式サイトで声明を発表した。
「WTAは、テニス アンチ ドーピング プログラムを管理するITIAが汚染された規制薬物メラトニン(シフィオンテクが服用した薬)を原因とした禁止薬物トリメタジジンの陽性反応を確認したことを受け、イガ・シフィオンテクに1ヵ月の出場停止処分を科した決定を認めます」
「WTAはこの困難な時期にイガを全面的にサポートします。イガはフェアプレーとクリーンスポーツの原則の遵守に一貫して強い責任を示してきましたが、この不幸な事件は薬物やサプリメントの使用をうまく乗り切るために選手が直面する課題を浮き彫りにしています」
「WTAはクリーンスポーツと、競技の完全性を守る厳格なプロセスに対するサポートを堅持します。また、禁止薬物に意図せずさらされた場合であっても重大な結果を招く可能性があるため、選手は使用する全ての製品の安全性とコンプライアンスを確認し、あらゆる予防措置を講じる必要があることを強調します」
「私たちは今後も選手たちと緊密に協力し続け、選手たちが十分な情報に基づいた決定を下し、スポーツにおける最高水準の誠実さを維持できるよう、教育とリソースを提供していきます」
シフィオンテクはすでに9月12日から10月4日まで出場停止処分を受けており、ツアー大会3大会を欠場。残りの処分期間は8日間残っており、これは11月27日から適用され、12月4日に処分は解除される。
また、検査直後に出場し4強入りしたシンシナティ・オープン(アメリカ/シンシナティ、ハード、WTA1000)の賞金も没収される。
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