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杉山編
Ai Sugiyama
Vol.1
トップ5にも負けない両手バックが組み立ての中心
左手でパワー、右手で方向性
日本のエース、杉山愛の両手打ちは、パワーとコントロールのバランスが良く、世界でもトップクラスの力を持っている。技術的には、左手のフォアという要素が強く、本人の感覚としても、「左手でパワー、右手で方向性」という意識がある。両手の一体感があって面は安定しやすいが、欲を言えば、もう少し腕や身体に柔らかさがあったほうが、もっと振り抜きが速くなり、ボールのスピードも増すだろう。 それでも、当たりが厚くて重いボールが打てるし、高い打点やライジングも得意なので、女子では十分な攻撃力を持ったバックハンドと言える。
杉山愛の高い打点からのハードヒット
少しオープンなスタンスから身体の回転と一体となったスウィングを行ない、厚い当たりで強打した場面。左手の押さえが利いてボールの浮きも抑えているが、もう少し上半身の力が抜ければ、もっと柔らかく大きく振り抜くことができ、スピードアップも図れるはずだ。
フォアが改善されれば、さらに上位も狙える
杉山の場合、バックに比べてフォアのクロスがあまり得意ではないため、ラリーの組み立ても、バックのクロスの打ち合いが中心になる。 バックのダウン・ザ・ラインもしっかり打てるが、安易に打つと、高くバウンドするボールをクロス(杉山のフォア)に返されて、自分の得意な形に持ちこめなくなってしまうのだ。 したがって、バックのクロスの打ち合いでどんどんリズムを速くしていき、ある程度追いこんでからダウン・ザ・ラインに攻めるというパターンになる。 だが、フォアのクロスでもっと強打できるようになれば、もっと早い段階で仕掛けていけるはずで、そうすればボレーのうまさも生きて、ランキングもさらに上げられるだろう。
杉山愛の低いボールに対する両手打ちバックハンド
両手打ちが苦手とする低く浅いボールを、トップスピンをかけて確実に返した場面。腰を落とした姿勢を保って身体の伸び上がりを抑え、丁寧に腕を振り抜くことで高さのコントロールを安定させている。インパクトに顔を残している(6)のも、ぜひ見習いたい部分だ。
(テニスジャーナル 2004年7月号)
© SKI Journal Publisher Inc.
杉山・愛研究編 一覧
フォアには課題が残るが、バックは世界でも一級品
トップ5にも負けない両手バック
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