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東日本大震災後は中止が相次いだ全国選抜高校大会の中で初めて開催に踏み切ったテニスが21日、福岡市の博多の森テニス競技場で開幕して団体戦の1回戦を行い、参加全選手がユニホームに喪章をつけてプレーした。
東北地方からは出場を辞退した男子の東陵(宮城)と女子の日大東北(福島)を除いた計5チームが参加。男子の福島東と女子の盛岡一(岩手)がそれぞれ1回戦に臨んだが、ともに敗れた。
福島東は原発事故の影響で調整がままならない状況で本番を迎えた。梅宮康弘監督は「復興のために我慢している人を少しでも勇気づけるために出場した。選手は本当によく頑張ってくれた」とねぎらった。荒川皓哉主将は「テニスができるだけでも幸せ」と涙をこらえながら話した。試合後には対戦相手の近大付(大阪)から激励のメッセージが寄せ書きされたシャツを受け取った。
盛岡一もライフラインなどに影響を受けながらの練習だった。藤島努監督は「仲の良い東陵の分も頑張ろうと言った。やれたんじゃないかな」と話した。
大会は個人戦を中止し、日程も1日短縮された。
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