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ペトロワ、2年ぶりの準決勝進出を決める。 |
画像提供:Getty/AFLO |
(フランス、パリ)
大会9日目の火曜日、スザンヌランランコートで女子準々決勝が行われた。
まず、第1試合では第7シードのN・ペトロワ(ロシア)が、第29シードのA・イバノビッチ(セルビア・モンテネグロ)を6-2, 6-2で下し、2003年大会以来の準決勝進出を決めた。 テニスだけでなく、『最もセクシーな選手』としてここパリでも人気急上昇のイバノビッチだったが、この日はペトロワの前に良いところ無く敗れ、パリのファンをがっかりさせた。
勝利したペトロワは、「以前にも全仏オープンで準決勝まで進んだことはあるわ。でも同じベスト4でも、今回の方が幾分気楽に感じたわ。『勝つためには、この場面でどうすべくいか、何が必要なのか、どうあるべきなのか』ということが分かっていたから。それにしてもローランギャロスの観客や、周りの期待というのは私にとって少し重荷ね。自分自身を落ち着かせて、外部の影響を完全に追い払う術を覚えないといけないわね。」と、語った。
一方敗れたイバノビッチは、「グランドスラムの準々決勝まで来れたのは嬉しいけれど、今日の試合内容にはがっかりだわ。でも私はきっともっと上達出来るはず。」と悔しさを隠しきれない様子だった。
モレスモ、スキアボーネら格上のシード勢をなぎ倒し、M・ヴィランダーからも『優勝候補ナンバー1』と言わしめるほどのパワープレーを連日見せていた17歳のイバノビッチだったが、この日は、緊張からかファーストサーブが決まらず、ゲームのリズムを全くつかめない。一方のペトロワは、サーブ、ショット共に冴え渡り、攻撃的なテニスを展開する。結局ペトロワがストレートでミスを連発するイバノビッチを下しベスト4進出を決めた。
注目の第2試合、J・エナン=アルデンヌ(ベルギー)対M・シャラポワ(ロシア)の試合は、好試合が期待されたが、エナン=アルデンヌが序盤から完璧なテニスを展開し、シャラポワに全く付け入る隙を与えず、6-4, 6-2のストレートで勝利し準決勝進出を決めた。必死に食い下がるシャラポワだったが、強烈なストロークを左右に振られ、ドロップショットなど巧みなショットを織り交ぜる元女王にお手上げだった。
勝利したエナン=アルデンヌは、N・ペトロワと決勝進出をかけて対戦する。
また快進撃を続けていた15歳のS・カラタンチェワ(ブルガリア)は、ベテランで、第16シードのE・リホフツェーワ(ロシア)にフルセットの戦いを挑むも、最後は2-6, 6-4, 6-4と、経験の差が出て無念の準々決勝敗退となった。カラタンチェワは2回戦で浅越しのぶ(日本)、3回戦でV・ウィリアムズ(アメリカ)に勝利するなど快進撃を続けて来たが、この日はサーブの調子が悪く、ダブルフォールトを7つ犯すなど自滅した。
勝利したリホフツェーワは、「いつの間にか逆転していたというのが実感ね。第2セットくらいから徐々に調子が上がってきたの。試合にも集中できるようになってきて、足も良く動くようになっていったの。」と笑顔でコメントした。