MARIA SHARAPOVA |
Vol.3 引きつけが良くカウンターショットに強い |
ボールをよく引きつけ、厚い当たりで叩く |
マリア・シャラポワのフォアハンドは、ボールの引きつけが良いという特徴がある。しっかりボールを引きつけて、まともに正面からとらえるため、かなり厚い当たりで打つことができるのだ。
自分から攻めていく力はサフィンほどないが、テンポの速い打ち合いに強いという特徴は、現代テニスでは大きな武器となる。 |
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カウンターショットに強い |
また、カウンターショットが得意という点も、彼女の大きな特徴だ。自分のツボ(得意な打点)が後ろめにあるため、追いこまれても他の選手より思いきって叩けるわけだ。
先に相手が強打してきたボールなので、それをしっかり打ち返せれば意外にスピードがあり、カウンターとしての効果は抜群。シャラポワがランニングショットでエースを奪う場面を、何度も見ている人は多いはずだ。これも、現代のテニスの中で重要度が増してきたショットである。
引きつけ気味の打点が好きな人や、自分から打っていくのが得意でない人には、良い見本となるプレイヤーと言えるだろう。 |
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M.シャラポワのフラット系ハードヒット
身長の高さを生かした胸ぐらいの打点からのハードヒット。インパクト前後のラケットの動きを見ても、当たりの厚さがよくわかる。このように余裕のある状況でも、かなり引きつけた打点で打っており、そこが彼女のツボだということもわかる。サフィンほど身体は回らないが、身体の回転と腕の動きはシンクロしており、攻撃力は非常に高い。
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M.シャラポワの走りながらのカウンターショット
相手に攻撃的なボールを打たれ、それを走りながら切り返した場面。そのため、身体はあまり使えない(回せない)が、けっして当てるだけでなく、かなりフラット気味に振り抜き、相手の力も利用して厳しく逆襲している。走りながらでも面の動きに非常に安定感があり、ある意味、これが彼女のもっとも得意なショットと言えるかもしれない。
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(テニスジャーナル 2005年12月号) © SKI Journal Publisher Inc.
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マリア・シャラポワ研究編 一覧
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