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HOMEレッスンTOPトッププロの技術研究カプリアティ編
Jennifer Capriati

Vol.1 はまれば手がつけられない攻撃的ストローク

他の選手にはできないフラット系ハードヒット

ジェニファー・カプリアティは、ベテランながら攻撃力においては、今の若い選手たちに一歩も引けを取らない。彼女の特徴は、ハードヒッターでありながらグリップがそれほど厚くなく、スウィングもかなりフラットで、あまりボールに回転をかけずに打つことにある。連続写真を見ても、ワイパー動作はほとんどなく、アガシがフラットで打つときのイメージに近い。打つタイミングも早いのでボールの初速が速く、(最新型のスウィングではないが)エースを取りやすいフォアハンドと言える。ただし、男子のプロがこれをやると、スピードが出すぎてボールがコートに収まらなくなってしまう。女子のパワーで、カプリアティほどのセンスがあるからこそ可能になる技術だ。
カプリアティのフラット系のハードヒット
これは、あまり攻撃を意識したショットではないだろうが、ほぼフラットにスウィングして、後ろから前にボールをしっかりと押し出している。また、フラット打法でも、下半身は直線運動ではなく、腰を回して回転力を十分に生かしている点に注目してほしい。

調子の波が大きくなりやすい技術

また、カプリアティの場合、アガシのように多彩な球質は持っていない(ヘビースピンなどは打てない)。つまり、ショットがフラット系で少しのズレがミスにつながりやすいため、調子が悪いときはミスが止まらなくなるというリスクもある。そのかわり、調子が良いとき(フットワークが良く打点がブレないとき)は、手がつけれらないほどの強さを見せる場合もあるが、いずれにしても調子の波が大きいテニスになりやすい。
カプリアティの顔より高い打点からのハードヒット
これほど高い打点でも、ほとんどスピンをかけずに打てるのは、まさにカプリアティならではの技術だ。ここでも、軸足のひねり上げを使って身体をしっかり回していることが、力の入りにくい高さでも力強くスウィングできるパワーの源になっている。

(テニスジャーナル 2004年6月号)
© SKI Journal Publisher Inc.

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