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タイトル防衛がかかるシャラポワ |
画像提供:Getty/AFLO |
(アメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルス)
WTAツアー・チャンピオンシップ初日は予選ラウンドの3試合が行われた。
開幕戦では
M・ピアース(フランス)が優勝候補筆頭とも言われる
K・クレイステルス(ベルギー)をフルセットの末破るという波乱が起きたが、続いて登場した
M・シャラポワ(ロシア)と
L・ダベンポート(アメリカ)はそれぞれ初戦に勝ち、好スタートを切った。
昨年度優勝しているシャラポワは、
P・シュニーダー(スイス)と対戦し、6-1, 3-6, 6-3の1時間48分の浮き沈みの激しい試合の末に勝利した。
第1セットはいきなり13のウィナーを決めるなど一方的な試合運びをしたシャラポワだが、第2セットは左利きの試合巧者シュニーダーの反撃に大きくリズムを狂わされた。しかし闘志では劣らないシャラポワが見事第3セットでは立ち直り、第1セットと同じく13のウィナーを決めて勝利を手に入れた。
USオープン以降は胸の筋肉を傷めたり親指を怪我したりと、シャラポワはわずか5試合しか参戦していない。
「何週間もブランクがあった後の試合はきついわ。シュニーダーは左ききと言うこともあって、特に第1戦で対するのには怖い存在よ。今日は私もアップダウンが激しかったし、いいテニスができたとは思えない。でも次からは調子も上がると思う。」と、タイトル防衛がかかる女王はまずはほっと一息と言ったところだろうか。
その後に行われたダベンポート対
N・ペトロワ(ロシア)戦は、両者7回目の対戦となった今回もダベンポートが安定したプレーで6-2, 7-6(7-1)の1時間11分の試合で勝利した。
ダベンポートは試合開始から一気に4ゲーム先取するなどリズムに乗り、9つのエースを決め、また一度もブレークを許さなかった。
「まず最初の試合では勝ちたかった。去年もいいスタートを切ったのに、それでも決勝トーナメントには上がれなかった。1勝したからと言ってもおちおちしていられないのは分かっているけど、とりあえずはいい方向に進んでいると言えるわ。」とダベンポートは試合後の気持ちを語った。
ダベンポートは1999年には
M・ヒンギス(スイス)を破ってツアー・チャンピオンシップ優勝を果たした他、94年と2001年には準優勝している。
今季はずっと安定したプレーを見せていたものの、特にUSオープン以降は出場した3大会全てで優勝するなどその勢いは増す一方だ。
「グランドスラムが全て終わった秋になると、それまでのストレスが消えて、自分のペースでテニスができるようになるの。もちろんあちこちの大会に出かけるけど、同時に良く休んで、過度な練習もしないようにしてるわ。おかげで、いつも新鮮な気分で大会に臨むことができるわ。」と語るあたりに、ベテランならではの余裕を感じさせる。
(2005年11月9日)