今季絶好調のピアース、１８勝目を獲得

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（ロシア、モスクワ）

クレムリン・カップ（女子賞金総額130万ドル、男子賞金総額100万ドル）は日曜日男女決勝が行われた。
女子決勝では第3シードのM・ピアース（フランス）がノーシードから勝ち上がったF・スキアボーネ（イタリア）を6-4, 6-3のストレートで下し、今季2勝目、ツアー通算18勝目をあげた。

世界ランキング7位のピアースは現在30歳、目下25勝3敗と絶好調。8月のサンディエゴの大会では決勝で杉山　愛（日本）を下して優勝しており、全仏・全米オープンではそれぞれ準優勝を飾っている。

試合後ピアースは「ハードなトレーニングを重ねた結果が出ていると思うわ。」と語った。「昨年、ツアー生活を続けるかどうかは微妙な状態だと言ったけど、考えてみるともっとテニスでやれることがあると思ったの。お陰で今年の結果はすばらしいわ。」

今大会で1998年にも優勝しているピアースはスキアボーネとの対戦は2度目で、これで2連勝となった。前回は昨年のフェド杯での対戦で、そのときもピアースがストレートで下している。

またピアースは、「本当はこの大会に出場する予定はなかったんだけど、年末のロサンゼルスでの（年間ランキング上位8選手によるシングルス最強決定戦が行われる）チャンピオンシップスに出場できる可能性があると分かって出場することに決めたの。でも出場したのは正しい選択だったみたい。」と語った。
年末のチャンピオンシップス大会へは、K・クレイステルス（ベルギー）、L・ダベンポート（アメリカ）、M・シャラポワ（ロシア）の3人が既に出場権を獲得しており、残り5人を巡って残り3週間のツアーで熱戦が繰り広げられる。ピアースはその5人の枠で最初に出場権を獲得する可能性が高まった。
尚、月曜日発表予定の世界ランキングでは、2000年10月以来となる5位に浮上することが決まっている。

一方スキアボーネは惜しくもツアー初優勝を逃したものの、今大会では第2シードのA・モレスモ（フランス）、第8シードのS・クズネツォワ（ロシア）、第4シードのE・デメンティエワ（ロシア）にそれぞれストレート勝ちしての決勝進出だった。先月のパリでも決勝進出しているが、そのときもL・ダベンポートに敗れている。

スキアボーネは、「もちろんがっかりしているわ。でもこういった大きな大会で優勝するにはもう少し練習が必要だわ。」と試合を振り返った。「ティア1の大会で決勝に進出したのは初めてだったし、メアリー（ピアース）は絶好調だった。彼女は優勝に値すると思うわ。」と勝者をたたえた。

25歳のスキアボーネは現在世界ランキング22位で、今大会は4回目の出場、過去3回の出場ではいずれもベスト8という成績だった。

今季３勝目を地元で決めたアンドレエフ

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一方男子決勝は第7シードのI・アンドレエフ（ロシア）と第6シードのN・キーファー（ドイツ）との対戦となり、アンドレエフが5-7, 7-6 (7-3), 6-2で逆転勝ちし、今季3勝目を飾った。アンドレエフは今大会過去9年間で7人目のロシア人優勝者となった。

アンドレエフは「この地元のクレムリン・カップで優勝するのはずっと夢だったんだ。何年か前はこの大会でボールパーソンをやっていたんだけど、今こうしてトロフィーをもらっているなんて信じられないよ！」と喜びを表した。

決勝では第1セットを5-7で落とし、第2セットも0-4とダウンしてからの大逆転勝ちだった。
アンドレエフは「とてもラッキーだった。勝っているときも負けているときも観客が応援してくれて、お陰で試合を逆転することができたよ。第2セット以降は自信を取り戻せたのが勝因だったと思う。」と語った。

一方逆転負けを喫したキーファーは、昨年のインディアナポリスの大会以来の決勝進出だった。2000年の香港の大会で優勝して以降8度決勝に進出しているが、1度も優勝がない。

そのキーファーは「とってもがっかりしている。でもイゴール（アンドレエフ）は劣勢にあってもいいプレーをしていたし、優勝に値すると思う。」と勝者をたたえた。「1週間前だったら決勝に進めただけで満足していたと思うけど、今はたくさん向上すべきポイントがあると分かったから、今後の自分に期待している。」と前向きに語った。