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ツアー17勝目まで、あと1試合となったピアース |
画像提供:Getty/AFLO |
(アメリカ、カリフォルニア州カールスバッド)
シード勢を撃破し、快進撃を続けていたポンがついに敗れた。
USオープン前哨戦のアキュラ・クラシック(賞金総額130万ドル、ティアI、ハードコート)は猛暑の中準決勝が行われ、今大会快進撃を続けていた10代新鋭S・ポン(中国)は、第6シードベテラン30歳M・ピアース(フランス)に2-6, 2-6で破れ、決勝進出はならかった。
この日は終始ピアースが試合をリードし、わずか45分でポンを一掃した。「自分のやるべきことは分かっていた。ボールをハードヒットして、コーナー深くついて早めにポイントを決める。これだけ。彼女(ポン)は凄く調子が良かったし、彼女のペースで試合をさせてしまうのはとても危険だったから。」とコメントした。
この大会にピアースはこれまで9度出場しているが、日曜日の決勝に勝てば大会初優勝となる。対戦相手は、準決勝のもう一試合、杉山愛(日本)vs.森上亜希子(日本)の勝者となる。ティア1大会での日本人同士の準決勝対決は史上初。
この日本人選手2人についてピアースは、「どちらが勝ちあがってきても、強敵になるわ。理由無しでここまで勝ち上がってくることはないもの。彼女達は、動きが素早くて、ボールを確実に返して来るタイプ。ミスが殆どないから、まるで壁うちしているような気になるの。」と警戒している様子だった。
ピアースは今回優勝すれば、自身17回目のツアータイトルを獲得することになり、加えて16年のキャリアの中で初めてのアメリカのハードコート大会優勝となる。「私のキャリアの中で、まだ初めてのことが残っていたなんて、新鮮な気持ちになるわ。優勝するために次の試合では私がやれることは全部やるつもり。」と語った。
ピアースは今季好調を維持し、最近の17試合で15勝中。また全仏オープンでは決勝まで進み、ウィンブルドンでもベスト8を記録している。
一方敗れたポンは2000年からWTAツアーを回り始めたが、今大会は彼女にとって最高の1週間となった。2回戦で世界6位E・デメンティエワ(ロシア)を下し、準々決勝では世界10位で、2003年のUSオープンでJ・エナン=アルデンヌ(ベルギー)に敗れてから、アメリカの大会で26連勝中だったクレイステルスを下した。しかし、ポンは準々決勝でクレイステルスを破った直後に、フルセットのダブルスの試合をこなすこととなり、準決勝のピアース戦では疲労がピークに達していたようだ。
試合後のインタビューでポンは、「初めてのティア1大会で4勝も出来て嬉しいです。しかし昨晩はシングルスとダブルスの試合を4時間以上もしていたため、本当に疲れていました。今日は第1試合だったこともあり、疲れが残っていて力が湧いてきませんでした。」とコメントした。