ツアー大会 ベストゲーム5選

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ジョコビッチとアルカラス(マドリッドOP)
画像提供:ゲッティイメージズ

男子プロテニス協会のATPは28日に公式サイトで2022年シーズンのベストマッチ、劇的な逆転劇など注目の5試合を振り返った。世界ランク1位のC・アルカラス(スペイン)、同2位のR・ナダル(スペイン)、同5位のN・ジョコビッチ(セルビア)の試合が多く選ばれており、今回はATPツアー(グランドスラムを除く)に焦点を当てた。

マイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)準々決勝
アルカラス vs. M・キツマノビッチ(セルビア)/ 6-7 (5-7), 6-3, 7-6 (7-5)

アルカラスは3月のマイアミ・オープンでは準々決勝でキツマノビッチとの激闘を制すと準決勝でH・フルカチュ(ポーランド)、決勝でC・ルード(ノルウェー)を下して「ATPマスターズ1000」初優勝を飾るとともに大会史上最年少でタイトルを獲得した。

この試合の第1セット、第2ゲームでブレークを許したアルカラス。それでも第7ゲームでブレークバック成功しタイブレークに突入。先にミニブレークを奪ったものの終盤で3ポイントを連取され先行される。しかし、第2セットでは第2ゲームで先にブレークに成功。その後はブレークチャンスを与えることなくセットカウント1-1に追いつく。

迎えたファイナルセット、アルカラスはファーストサービスが入った時に91パーセントの高い確率でポイントを獲得。お互いに1度もブレークチャンスを掴むことなくタイブレークに突入。終盤で4ポイント連取に成功し、2時間23分の激闘を制した。

ロレックス・パリ・マスターズ(フランス/パリ、室内ハード、ATP1000)準決勝
ジョコビッチ vs. S・チチパス(ギリシャ)/ 6-2, 3-6, 7-6 (7-4)

この試合の第1セット、互いに安定したサービスゲームを見せチャンスを掴ませない展開となる。それでも第6ゲームでジョコビッチが1度のブレークチャンスをものにし、ブレークに成功。そのまま4ゲームを連取して先行する。

続く第2セットでも序盤はサービスキープが続く展開となるも第5ゲームでチチパスがこの日初のブレークに成功。その後、ブレークチャンスを掴めなかったジョコビッチは第9ゲームで2度目のブレークを奪われ、セットカウント1-1に追いつかれる。

迎えたファイナルセット、ジョコビッチは4度のブレークチャンスを掴むも活かせず。互いにサービスキープが続きタイブレークに突入する。タイブレークでは先にミニブレークを許したジョコビッチだったが、その後2度のミニブレークを奪い、2時間19分の激闘を制した。

試合後には「世界最高の選手の一人に対してこのような試合に勝つと、とても素晴らしい気分になる」と語っていたジョコビッチ。決勝戦では2連覇と7度目の優勝をかけてH・ルーネと対戦したが、6-3,3-6,5-7の逆転で敗れ、準優勝となった。

ハンブルグ・ヨーロピアンオープン(ドイツ/ハンブルグ、レッドクレー、ATP500)決勝
L・ムセッティ(イタリア) vs. アルカラス/ 6-4,6-7 (6-8),6-4

20歳のムセッティはツアー大会で6連敗を喫して同大会に参戦。1回戦でD・ラヨビッチ(セルビア)に敗れ7連敗を喫するところだったが、2度のマッチポイントを凌ぎ初戦突破。その後は決勝まで全試合ストレート勝ちで勝ち上がった。

決勝戦の第1セット、ムセッティは第1ゲームで先にブレークを奪う幸先の良いスタートを切ったものの直後の第2ゲームでブレークバックを許す。それでも第7ゲームで2度目のブレークを奪い先行する。

第2セットでも第1ゲームでブレークしたムセッティ。ゲームカウント5-4で迎えた第10ゲームのサービスでは2度のマッチポイントを握るなど勝利まであと一歩まで迫った。しかし、ここでブレークバックを許すとタイブレークでも3度のマッチポイントを決められず、セットカウント1-1に追いつかれる。

ファイナルセットでは互いにブレークを奪うことができず、ゲームカウント5-4まで推移。それでも第10ゲームでムセッティがブレークに成功し、2時間49分の熱戦をものにした。

試合終了と共に喜びの余りコートに倒れたムセッティ。試合後の会見では「このような波乱万丈の展開で優勝できるとは思っていなかったから、ここにいられて、チャンピオンになれて本当にうれしいよ」とコメントを残した。

ムチュア・マドリッド・オープン(スペイン/マドリッド、レッドクレー、ATP1000)3回戦
ナダル vs. D・ゴファン(ベルギー)/ 6-3, 5-7, 7-6 (11-9)

ナダルは2017年以来5年ぶり6度目のタイトル獲得を狙い、19回目の出場。初戦でキツマノビッチを6-1, 7-6 (7-4)のストレートで破り勝ち上がりを決めたものの、ゴファンとの3回戦は苦戦を強いられた。

第1セットを先取したナダルは第2セット、第9・第10ゲームで2度のマッチポイントを掴むも決めきれず、ゴファンが1セットオールに追いつく。

迎えたファイナルセット、互いにサービスキープが続きタイブレークに突入。4度のマッチポイントを凌いだナダルが元7位ゴファンを3時間9分に及ぶ激闘の末に制した。

この激闘を制しベスト8進出を果たしたナダルだったが、準々決勝でアルカラスに2-6, 6-1, 3-6のフルセットで敗れている。

ムチュア・マドリッド・オープン準決勝
アルカラス vs. ジョコビッチ/ 6-7 (5-7), 7-5, 7-6 (7-5)

準々決勝でナダルを破ったアルカラスは準決勝でジョコビッチを破る快進撃をみせた。

初の顔合わせとなったこの試合は序盤、第1ゲームからアルカラスがブレークに成功し幸先良いスタートを切る。しかし第8ゲームでブレークバックを許しタイブレークへ突入すると2度のミニブレークを奪われて第1セットを落とす。

続く第2セット、互いにサービスキープが続く中、アルカラスが粘りのプレーを見せ第12ゲームでこの日2度目のブレークに成功。1セットオールとして試合はファイナルセットへ突入。

勝負のファイナルセット、互いにブレークを許さずサービスキープが続き、この日2度目のタイブレークへ。3度のミニブレークを奪ったアルカラスが当時世界ランク1位のジョコビッチとの3時間半の熱戦を制した。

試合後にアルカラスは「このような試合に勝つことができて本当にうれしい。昨日はラファ(ナダル)に、今日は世界ナンバー1に勝てたことは、明日の決勝に向けて大きな自信になった。おそらく僕のキャリアの中でも、人生の中でも、間違いなく最高の日のひとつだね」とコメント。

続く決勝戦では当時世界ランク3位のA・ズベレフ(ドイツ)を6-3, 6-1のストレートで破り、大会史上最年少で優勝を飾っている。




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(2022年11月29日12時22分)
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