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(アメリカ、フロリダ州セント・ピーターズバーグ)
女子ツアーを運営しているWTAは、元世界ランキング1位でグランドスラム5勝を誇るM・ヒンギス(スイス)のツアー復帰を、もろ手を挙げて歓迎している。ヒンギスは、足の怪我が原因で2002年に現役を退いたが、今週火曜日、3年間の引退生活に終止符を打ち、来年からツアー復帰を検討していることを表明した。
WTAの最高経営責任者であるラリー・スコットは、「ヒンギスは偉大なチャンピオンの1人で、人としても非常に個性的。彼女のツアー復帰は、女子テニスに新たな興奮を与えてくれるはずだ。新たなライバル関係も生まれるだろうし非常に素晴らしいことだ。」とコメントしている。
現在はチャリティ・イベントやエキシビション・マッチに参加しているヒンギスだが、実はまだ25歳という若さだ。1997年にウィンブルドン、USオープン、全豪オープンを制し、全豪オープンでは1999年まで3連覇を達成するなど一時代をを築いた元女王は、オーストラリアで行われるハードコート大会で本格的にツアー復帰をする予定だ。また、来年の全豪オープンでワイルドカードをもらえる可能性もあると見られている。
ヒンギスは火曜日の会見で、「足の怪我のせいでテニス人生が短縮されると言う事は自分としてはとても辛いことだった。しばらくコートから離れていたことで経験できたこともたくさんあったけれど、やはり試合する楽しさやハイレベルで戦うスリルを忘れることができなくて、もう一度トッププレーヤーたちにどこまで挑戦できるか試してみたくなったの。」と語っている。
史上最年少の16歳6ヶ月で世界ランキング1位にたったヒンギスは、これまでのキャリアで76勝(うちシングルス40勝、ダブルス36勝)をおさめており、獲得賞金では、S・グラフ、M・ナブラチロワ(アメリカ)、L・ダベンポート(アメリカ)に次いで歴代4位となっている。
ヒンギスは今年2月にタイの大会で、インド洋沖地震への寄付金を集めるために1試合だけツアー復帰をしていたが、そのときは1回戦敗退を喫している。