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歴史に残る決勝 ヴィーナスがウィンブルドン3度目の栄冠

左ヴィーナス・ウィリアムズ、右リンゼイ・ダベンポート
栄冠はアメリカへ
画像提供:Getty/AFLO

(イギリス、ウィンブルドン)

大会開始前の下馬評では、決勝戦はM・シャラポワ(ロシア)J・エナン=アルデンヌ(ベルギー)になるだろうといわれた今年のウィンブルドン女子シングルス。しかし、大方の予想に反して、栄冠をかけてセンターコートにあがったのは、L・ダベンポート(アメリカ)V・ウィリアムズ(アメリカ)だった。しかも、1970年のM・コート(オーストラリア)とB・J・キングの2時間28分の記録を塗り替える、2時間45分というウィンブルドン史上最長の女子決勝戦となることを誰が予想していただろうか。両者27回目となった試合は4-6, 7-6, 9-7で、ヴィーナスが4年ぶり3度目の芝の女王の座を勝ち取った。加えて、第14シードと、これまでで最も低いシード選手の優勝となった。

第1セットは体が動かないヴィーナスにダベンポートが軽々と2回ブレークを決め、5-2とリードした。ようやく気合が入ってきたヴィーナスは、その後9ポイントを連取するが、簡単には巻き返しができず、ダベンポートがミスのない着実なプレーでそのセットをそのまま33分で逃げ切った。
第2セットに入ると両者譲らぬ攻防戦になり、6-5でダベンポートのサービング・フォー・タイトルとなった。しかし、そのゲームは1ポイントも取れずにブレークされ、タイブレークに持ち込まれると1-5とヴィーナスにリードを許し、結局4-7でセットを落とした。
第3セットでも先に優勢に立ったのはダベンポートだった。ブレークを決め4-2となり、このまま勝つのではないかとの期待が高まった。しかし、そのとき急に背中の痛みを覚え、一旦治療を受けた。そうでなくてもさすがに疲れ切っていたダベンポートは、まさに気力と本能だけで戦い続けた。そしてチャンピオンシップポイントも握ったが、粘るヴィーナスに阻止された。試合終盤にかけていくつもの危ない場面を奇跡的に切り抜け、ポイントを重ねて行く相手に対し、ダベンポートの勢いにはかげりが見え始めていた。遂に7-7で迎えたサービス・ゲームを落としてしまい、7-8と試合開始から初めてゲームカウントでヴィーナスの優勢を許してしまった。ダベンポートの表情には負けの意識が表れ、最後はリターンを力なくネットにかけてしまい、あっさりと勝ちを譲った。

両者の対戦成績は通算14勝13敗でダベンポートがまだ勝ち越しているが、ウィンブルドンではヴィーナスが4戦全勝となった。
「勝つまではずっとリードされているという感じだった。でも私の方が粘り強かった。」というヴィーナスは、優勝が決まると嬉しさのあまりコート中を飛び回った。「いつも心の中では私がチャンピオンだと言い聞かせてきたの。」と語るヴィーナス。
一方のダベンポートは、「試合が終わったばかりで、言葉にはなかなかできないけど、もちろん残念よ。でもやるだけはやったわ。今日はヴィーナスがすごかったということに尽きるわ。」と、試合後のインタビューではまだ気持ちの整理がつかない様子だった。今大会後は依然世界ランキングNo.1の座をキープするが、5年ぶりのグランドスラム・タイトルを目前にしながら、手中に収められなかったことに比べれば、大した慰めにもならない。
しかしながら、「今年はとてもいい年になっているわ。2回もグランドスラム決勝に行っていながら優勝していないと見る人もいるでしょうけど、私はできるだけのことをして、それでも一歩及ばなかったということ。でも、ここ数年でも一番いいプレーができていると思うし、こうしてチャンスが訪れるのならまだまだやれると思うのよ。6週間後にはUSオープンだし。次の目標はそれね。」と、期待を新たにこの夏のツアーに挑むことを力を込めて語った。

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