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冷や汗ものの経験をしたリュビチッチ |
画像提供:Getty/AFLO |
(アメリカ、フロリダ州キービスケーン)
アメリカのフロリダ州で行われているナスダック100オープン5日目の日曜日に、珍事件が発生した。今年に入ってから4大会で決勝に進出し、デビスカップでは強豪アメリカを破る原動力になるなど、今季絶好調を続けるI・リュビチッチ(クロアチア)の身にその事件は起きた。
試合の直前に着替えのためロッカールームに向かったリュビチッチは、自分の私物が散乱しているのを発見し、恐る恐るロッカーを開けてみると、そこにはなんと素っ裸のM・ロドラ(フランス)の姿があった。
「本当に驚いたよ!ロドラが全裸で僕のロッカーの中にいたんだから。」と笑いながら語るリュビチッチは、ロッカーの中のロドラとしばし見つめ合い、大声で「一体ここで何してるんだ?僕は試合に集中しようとしているのに!」と叫んだという。これに対してロドラはあっけらかんとした表情で「君からエネルギーをもらおうと思ったんだよ。今年に入ってから随分と勝ち星を重ねているからね!」と言い放ったという。
このドッキリにもめげず、リュビチッチは地元アメリカのV・スペーディア(アメリカ)に6-3, 4-6, 7-6(3)で勝利し、見事3回戦突破を決めた。そして、ロッカーに潜入してまでリュビチッチのパワーにあやかろうとしたロドラは、その甲斐あってかA・クレマン(フランス)と組んだダブルスで、第4シードのボブ&マイク・ブライアン組から金星をあげるのに成功した。
大事な試合を前にロドラに驚かされたリュビチッチは、ロドラの動機そのものよりも、ロッカーに入れたこと自体が驚きだと言う。「あの小さなロッカーに入るのは並大抵のことではないよ。彼(ロドラ)は特段小さな選手じゃないしね。きっと彼の身体がものすごく柔らかいってことなんだね。」と語っている。(ロドラは身長190センチ、体重80キロ)
これまで、コートサイドでパンツ1枚になったりと、いたずら好きのロドラであるが、リュビチッチは今回の事件がよほどこたえたのか「今度からロッカーを開けるときはゆっくり開けるようにするよ。中に何が入っているか分かったもんじゃないからね。」と笑って答えていた。