【ウイルソン】「黄金スペックの次に来る大和(やまと)スペック、ブレード100の実力とは。」

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ウインザーラケットショップ池袋店スタッフの中居が独自の目線で話題の商品を紹介します。

テニスに関する仕事をして30数年になる大ベテランですが、まだまだヤル気満々でテニスコートに立っているシニアプレーヤーです。
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【ウイルソン】「黄金スペックの次に来る大和スペック、ブレード100の実力とは。」

ブレードとはBLADEとBRAIDがあり、BLADEは「刃」という意味で、BRAIDは「編み込む」という意味になります。

ウイルソンは、プロスタッフミッド85にダブルブレード(DOUBLE BRAID)という2重に編み込んだカーボンを使用して、硬いのにノリがある打球感を実現し、ラケット史に残る大ヒットを記録しました。

あれから30数年経ち、ラケットも進化を続けています。

今回発売されたブレード100は、FEELFLEX パワードバイカーボンマッピングと呼ばれる編み込んだカーボンを使用しています。

まさにBRAID構造なのです。





引用:ウイルソンHP

こちらのギーク通信は、メーカーからの協賛、依頼は一切ありません。

ということで、試打は完全に自身のプライベートなテニスでやっています。

今回もダブルスのオフに参加し、そこで試合しながらラケットのインプレッションをしていこうと思います。

流石にプライベートですから、テニスが楽しくなければ面白くありません。

試打ラケットはほとんどの場合一試合使用して、マイラケットに取り替えてしまいますが、今回使用した【ブレード100 】は、非常に使いやすく、スーパーショット(生まれて初めてのポール回し等)の連続で、最後まで使い続けてしまいました。【ブレード100】が扱い易かったので起こった奇跡です。

ブレード100は300g、100平方インチ、22mm厚の黄金スペックの薄フレームです。



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そもそも黄金スペックとは、ピュアドライブが大ヒットし、300g、100平方インチ、26mm厚が黄金比のような美しい形をしていることを黄金スペックとテニスグッズライターのM氏が名付けたことからスタートしています。

黄金比とは1:1.618の長方形の形のことで、ミロのヴィーナス、モナリザ、アップルのロゴなどに採用されています。

身近なところだと名刺のサイズが黄金比です。

黄金比以外でも、白銀比(大和比)、青銅比、第二黄金比などがあり、白銀比は法隆寺や五重の塔やドラえもんなどに用いられ日本人の好みに合うことで大和比とも言われています。

1:1.414でコピー用紙のサイズが大和比です。

日本限定発売のブレード100のスペックは、300g、100 平方インチ、22mm厚で日本人が好むスペックで、26mm厚だとパワーが出過ぎてしまい荒っぽくなってしまうという日本人プレーヤーの声に応えるモデルになっています。

また、黄金スペックのラケットはラウンド型のフレーム断面に対してブレード100は、ボックス型に近い断面を採用しています。(Xループ構造)



引用:ウイルソンHP



引用:ウイルソンHP

ラケットにしなりを持たせ、中身の詰まった打球感を実現し、パワーをセーブしコントロール性能を高めた300g、100 平方インチ、22mm厚のスペックは日本人好みのスペックということで、大和比スペック(大和[やまと]スペック)と言って良いのではないでしょうか。



個人的に大和スペックのラケットと呼べるのは、ヘッドグラフィン360+スピードMP(300g、100平方インチ、23mm)、バボラピュアストライク100(300g、100 平方インチ、23mm厚)、ヨネックスVコアプロ100 (300g、100 平方インチ、21mm)などです。



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今後、大和スペックのラケットは増えてくる予感がします。

ブレード98 16×19と比較してみると、ブレード100の方が打球感がより柔らかく、スピン性能に優れているように感じました。

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RA値はブレード98 16×19 63
   ブレード100 61
※ギーク調べ
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ブレード100も16×19のストリングパターンなのですが、横糸の間隔を上下に広げてスナップバッグをしやすくしています。

通常フレーム厚のより薄いブレード98(21.5mm厚)の方がしなるはずですが、日本限定ということで日本人好みの食いつく感覚を重要視し、よりしなりを大きくしたのではないでしょうか。

ATP、WTAの選手のウイルソン使用率は35%(ナンバー1シェア)で、その内ブレードの占める割合が45%です。

チチパス選手、ラオニッチ選手、デミノー選手、ハチャノフ選手、ゴファン選手、ウイリアムズ姉妹、ハレプ選手、オスタペンコ選手、サバレンカ選手ら多数の選手から信頼されているブレードですが、ウイリアムズ姉妹以外は、98平方インチを使用しており、アマチュアが使用するにはハードルの高いモデルであるのは間違いありません。

その点【ブレード100】は決してハードルの高いプロモデルでは無いと考えます。

スイートエリアは十分に広く、球持ちが長く、ミスショットの許容範囲が大き目です。

それでいてブレードシリーズの最も良い特徴である、自分の力加減で飛距離、コースをコントロールできる手のひら感覚が備わっています。

黄金スペックをお使いの方で、バックアウトが気になる方は一度試してみるとハマるラケットだと思います。

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(2020年2月14日14時48分)
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