9月16~19日に、仙台市泉総合運動公園にて、「仙台オープン(国際車いすテニストーナメント)」が開催された。
9月の仙台とは思えないほど、残暑の厳しい中で熱戦が繰り広げられた。
男子シングルス:
厚木から2連勝の中野、シングルス&ダブルスで2冠
厚木の大会から2連勝を果たした中野 |
男子シングルスは、第1シードの加藤和孝(宮城)と第2シードの中野秀和(兵庫)との決勝となった。加藤対中野の対戦は、ここ数年では中野に分がある。過去の対戦成績からも、中野には優勝の自信はあった。
しかし、試合が始まるとリードしたのは加藤だった。第1セット、1-1としてから、加藤が3ゲームを連取し、4-1とリードを広げる。
「第1ゲームで、審判のジャッジミスがあって、集中力が欠けてしまいました」
と話した中野。第1セット、第1ゲームの途中、加藤のボールがベースラインよりも中に入ったにもかかわらず、審判は「アウト」とコールした。中野にとっては、有利な判定だったが、明らかに「イン」のボールを「アウト」されたことで、試合に集中することができなくなった。
加藤も先制攻撃を仕掛け、4-1までリードを広げたが、そこから中野が本来の調子を取り戻した。5ゲームを連取し、第1セットは逆転で中野がものにした。
第2ゲームは、お互いに譲らない展開となり、タイブレークに入った。タイブレークでも、加藤がリードをするが、それに中野が追いついていくという展開となった。5-5に追いついた中野が、2ポイントを連取して、タイブレーク7-5で中野の優勝が決まった。
「(第1セットの序盤で)だらだらといきかけてしまったけど、そろそろ集中しようと思って、気持ちを高められたのがよかったと思います。相手がだれであろうと、自分のテニスをするだけだと思っていたので、リードされても焦りは感じませんでした」(中野)
この仙台オープンの優勝で、8月に神奈川県厚木で行われた「日本車椅子テニス競技大会」から2連勝。次の大阪も、優勝を狙うと中野は語った。
女子シングルス:チャンスを活かした堂森が優勝をつかむ
堂森は、「勝ちにきた」という目標どおり、優勝を果たした |
女子シングルスも第1シードと第2シードが順当に決勝に進んだ。第1シードの石本直美(愛知)と第2シードの堂森佳南子(神奈川)の対戦は、フルセットの戦いとなった。
第1セットは、堂森が4-1までリードを広げ、石本が食らいついていくという展開となった。石本は、2ゲームを奪うことはできたが、堂森に6-3で第1セットを奪われた。
第2セットに入ると、石本が粘りのテニスで堂森を追い詰めていく。一度は4-3と堂森にリードを許したが、そこから3ゲームを連取し、第2セットは6-4で石本が取り、試合をタイに戻した。
しかし、石本の反撃もここまでだった。気持ちを切り替えた堂森が、ファイナルセットでは、石本を圧倒し、6-1で勝利を飾った。
試合後に、堂森は
「厚木(8月の日本車椅子テニス競技大会)では、いい結果が出せなかったので、今大会では勝ちにいくぞと思っていました。決勝は、冷静にできたと思います。“バカ打ち”を抑えようと思ったら、逆に振れなくなってしまって、2セット目は取られてしまったけど、ファイナルでは吹っ切れて勝つことができました。目標は達成したので、まあまあかな」
と、満足の笑顔で語った。
「どんなテニスがしたいか、というのを見つけるのが今年の課題です。あと、大阪(大阪オープン・9月22日~)と広島(ピースカップ・10月19日~)があるので、それを見つけられたらと思っています」(堂森)
クアードシングルス:厳しい残暑の仙台で高島が優勝
クアードクラスは、泉総合運動公園内のにあるドーム型施設「シェルコム仙台」で試合が行われた。前日快晴が続いた大会は、ドーム内でも相当の暑さとなり、クアードの選手たちにとっては、厳しい戦いとなった。
その中で、優勝を果たしたのは、高島正雄(千葉)だった。決勝では、照井幸喜(岩手)を6-0、6-0の圧倒的な勝利だった。
8月の「日本車椅子テニス競技大会」に続いての優勝で、国内ランキング1位の貫禄を示した。
主な結果はこちら→
(2005.10.31 文:酒井朋子 / 写真:吉村もと)